Readings:5月の読書

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 今月読了した本。他にもいろいろ読んだが、月末までに読み終えたのは以下の10数冊。

・カーレド・ホッセイニ『君のためなら千回でも(The Kite Runner)』上巻・下巻
・ダニエル・J. レヴィティン『音楽好きな脳―人はなぜ音楽に夢中になるのか』
・金子勝『新・反グローバリズム 〜 金融資本主義を超えて』
・東理夫『アメリカは歌う。―歌に秘められた、アメリカの謎』
・大津司郎『AFRICAN BLOOD RARE METAL ー94年ルワンダ虐殺から現在へと続く『虐殺の道』ー』
・大藤健士『太陽の夜の航海』
・ル・クレジオ『偶然 ー 帆船アザールの冒険 + アンゴリ・マーラ』
・村上春樹『1Q84 book3 』
・ジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄』上巻
・アラン・リクト『サウンドアート ー音楽の向こう側、耳と目の間』
・サンティアーゴ・パハーレス『螺旋』
・アーネスト・ヘミングウェイ『老人と海』

 ひなたぼっこしながら、あるいはゆったりお茶を飲みながら、のんびり読書する時間が増えている。猛烈に忙しくほとんど倒れかけていた1年前とは生活がすっかり変わってしまった。「ネコ化計画」着実に進行中?

 以下、Twitter コメントへの追記的感想。

 『音楽好きな脳』と『偶然 ー 帆船アザールの冒険』を除くとひと晩かふた晩で読めたものばかり。もっとじっくり読む本を選ぶべきなのかも知れないが、取りあえず読んでおきたいと思う本が多い。例えるならば、目の前のデザートが我慢できなくて、全部食べてしまうような状態?

 『君のためなら千回でも(The Kite Runner)』は、もしかすると多くの人が心の一番奥に隠し持っているのかも知れない傷を鮮やかに描写した作品。この作品の素晴らしさはそれに尽きるので、最初の4分の1のみを読めば十分(その後はハリウッド化してしまうのが惜しい)。読んでいて、「文学がここまでのことをできるのか」と正直動揺した。読書の醍醐味をここまで感じさせてくれる作品は稀だ。

 『音楽好きな脳』を読むことで、自分の負っているハンディキャップを再確認。やっぱり金持ちの家や音楽一家に生まれた方が、音楽をより楽しめる可能性が高いのだよな。そういった意味で読んで少し辛くなった。

 『新・反グローバリズム』は冒頭が難解ながら、その後は読みやすい。金子勝のブログとツイッターはときどきチェックしている。

 村上の新作は予告通り借りて読む。時々上手いなぁと思う瞬間があり、また1日で読めてしまう文章の軽やかさも好きだ。しかし「Book 1 & 2」を読んだときの失望感は拭えず。

 スペイン発の話題作?『螺旋』は小説を書き慣れていない欠点が露呈した感もあるが、話が一体どこに向かっているのか分からないことの面白さと、なんともほんわかとした暖かみがじわっと伝わってきた。解説を読む限り、このデビュー作よりも2作目『半身』3作目『カンバス』の方が面白そう。独特なプロットを思いつく天才なのかも知れない。

 リストを見直すと外国の作品が多い。こうした話に惹かれるのは旅への憧れ(しばらく海外に長期で行っていない欲求不満)のせいなのだろう。
by desertjazz | 2010-05-31 23:59 | 本 - Readings

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