Dubai / Maroc 2010 (9) : Hassan El Berkani

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・ Hassan El Berkani "Live a Paris : Reggada Non Stop!" (Fassiphone CD FES 116)
・ Hassan El Berkani "Rahon Jayine" (EMM 32-138-09)

 ライ、シャービ、レッガーダなどマグレブ音楽を扱うCDショップの雰囲気が好きだ。仲間同士集まって笑顔でガヤガヤ語らったり、大音量で割れて流れる音楽に身を揺すらせたり、気になるディスクを店員に手渡してあれこれ試聴したり。そう、パリ、マルセイユと同様、ここマラケシュでも全てのCDが試聴可能だった。フィルムをはぎ取る仕草も全く一緒だ。自分もそんな輪に割り込んで、あれこれ聴かせてもらい、1枚あたり数十秒でお気に入りかどうかを判断していく。

 レッガーダの情報なんてほとんど皆無。そんな音楽CDを買う判断基準は、店員のお薦め、ジャケットの雰囲気、試聴してみた感想、等々。しかし、片言のフランス語でのやり取りは煩わしくてなかなか通じないし、山とあるディスクの試聴を繰り返すのも結構面倒だ。気がつけば「これも聴かせて」と日本語で済ませている。

 突然買い込み始めたアジアからの珍客に興味を示して、次々と別のアイテムを薦めてくるオヤジや店番の若者に巡り会えたときは幸運。しかし大抵は客が途切れないので、私ひとりに構ってもらうのは無理な相談だ。そうなると後は自分のカンあるのみ。でも大丈夫。どれが売れ線かはアイテムの並べ方を見ただけで一発で分かる。一番推しは、手の届きやすい位置にディスプレイされていたり、大量に平積みされているのが普通のこと。

 ハッサン・エル・ベルカニ Hassan El Berkani がビッグネームのひとりであることも、レッガーダと出会った瞬間、そんな風にして飲み込めた。

 4年前に最初に買った彼のCDは "Live a Paris : Reggada Non Stop!" しかし聴いてみると期待に反して面白くない。あまりに金太郎飴的な展開なのだ。その後も彼の作品は頻繁に目にするものの、毎度パスしてきた。

 マラケシュでは、"Rahon Jayine" というハッサン・ベルカニの見たことのないアルバムを見つけた(Fassiphone ではなく、EMM - Euro Master Music 盤で、このレーベルはバルベスにも店舗があった)。試しに買って聴いてみたら、これがいい! 正統レッガーダ(?)〜最新型シャービ〜モロカン・ラップといった、浮き立つようなサウンドのショーケース。ハッサン・エル・ベルカニ、見直した。その人気の高さが少しだけ理解できたか。

 ハッサン・エル・ベルカニ Hassan El Berkani / حسان البركاني の出身はモロッコ北東、ほとんどアルジェリア国境に近いベルカン Berkane の生まれ。13歳のときにはすでに結婚式などの場で歌っていたという。1991年にフランスに移り住み、Cheb Hasni、Cheb Mami、Cheb Bilal などのライ・シンガーと交流。やがてレッガーダを代表する歌手のひとりとして人気を博する。

 ベビーフェイスの笑顔に似合わない(?)低く太い男性的な声と、ライタ(笛)やウーレーション(ユーユー)が響き渡る強烈なレッガーダが彼の特質だろう。公式サイトがあり、その充実度からも彼の大物振りが伝わってくる。





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by desertjazz | 2010-12-09 09:00 | 旅 - Abroad

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