25 Years of Sheila Majid

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 シーラ・マジッドの歌手歴25周年記念ライブ盤 "The Malaysian Philharmonic Orchestra Celebrates 25 Years of Sheila Majid - 1, 2 & 3 October 2010" が、長年のファンにとっては感涙ものの素晴らしさだ。事前にこのコンサートのことを知らず、現地に行かなかったことを後悔したほど(チケット入手は困難の極みだっただろうが)。どうしてライブDVD をリリースしてくれなかったのだろう。



 今年の秋/冬のテーマにしようと思っているもののひとつがマレーシア。最近久し振りに P. ラムリーやシーラ・マジッドなどを聴いたりしているところだ。そのきっかけを与えたことに、そのシーラ・マジッドの復活がある。昨年クアラルンプールで開催した25周年記念ライブの実況盤をリリースし、それに続いて、今年はハリラヤ・アルバム "Memori Aidilfitri" も発売になった(ハリラヤはイスラムのマレー人にとって正月のようなお祭り)。

 女性シンガーの中では、アドリアーナ・カルカニョットもエレフセリア・アルバニターキもカウシキ・チャクラバルティーも好きだけれど、シーラ・マジッドも同じくらいに大好き。かすかにハスキーな声質が好みなのだが、さして声量のなさそうなそのような声を張って生まれる情感にも惹かれる。同じマレーシアならシティ・ヌルハリザの方が断然、声質もテクニックも優れているのだろうし、それに対してシーラの方はムードで聴かせてしまうところがある。けれど、どちらがより好きかと問われるならシーラ・マジッドかな。まあ、比較することではないだろうが。

 25周年ライブ盤は、聴き馴染んだ曲がずらっと並ぶ2枚組。オリジナル・アルバムからそれぞれ何曲選ばれているのかざっと調べてみた。

 (1) Dimensi Baru(1985年) 3曲
 (2) Emosi(1986年) 3曲
 (3) Warna(1988年) 2曲
 (4) Legenda(1990年) 5曲
 (5) Ratu(1996年) 2曲
 (6) Ku Mohon(1999年) 1曲
 (7) Cinta Kita(2004年) 3曲

 自分がシーラ・マジッドを好きな決定的理由は、P. ラムリーに捧げられた4作目 "Legenda" の素晴らしさにある。東アジアの全アルバムの中でもとりわけ愛聴してきた作品だ。そして、このアルバムを頂点に初期の5年間が彼女の絶頂期だったのではないかと思う(それ以降は、時折良い曲もありながらも、「ムード」に流れすぎてしまった感もあって印象が薄い)。

(意外に思ったのはファーストから3曲も選ばれていること。カセットでリリースされたこのアルバム、今の耳で聴くとまるで荻野目洋子風な80'sポップ。けど曲そのものはいい。)

 このライブ盤の選曲を見ても、初期4作から13曲、中でも "Legenda" からは最多の5曲選ばれている。しかも Disc 2 に至っては2曲を除く全てがそうした初期ヒット曲のオンパレードだ。そしてそのハイライトはラス前 'Antara Anyer dan Jakarta' のイントロが流れた瞬間のオーディエンスの反応。これはもう鳥肌もの!!(この曲、どうしてこれほど人気があるのだったかな?)彼女がマレーシアで広く愛される国民歌手であることが伝わってくる。

 "Legenda" の素晴らしさは、ラムリーが書いたメロディーの良さや、珠玉のアレンジにあると思う。本作ではそれがマレーシア交響楽団のオーケストレーションによって見事に再現/再生された感がある。それに乗って歌うシーラ・マジッドの歌も思わず聴き惚れてしまう。やっぱりこのライブは生で聴いてみたかったなぁ。




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 デビュー25周年にオリジナル・アルバムを集めた8枚組セットもリリースされている(85年のファーストも初CD化?)。買い漏らしもあるはずなので、これも入手しておこうかと思って、彼女の公式サイト(ここのディスコグラフィー、使い勝手が悪く、近年のリリースも入っていないが、データとしてはかなり有益だ)を参照して調べてみたら、オリジナル・アルバムが手元に揃っていることに気がついた。それより意外だったのは、最新作 "Memori Aidilfitri" まで含めてもスタジオ盤が8枚しかないということ。これだけ寡作だから買いそろえていたんだな。

 それと同時に昔はレコードやCDをそれだけ丹念に買い集めていたということなのだろう。ヴァージョン違いを収録しているベスト盤やライブ盤、日本盤なども初期のものはほぼ揃っている。ファースト・カセットなんて一体どうやって手に入れたのだろうか? 当時は今とは較べようがないほどに忙しかっただけに不思議だ。ネットを活用する以前だったが、逆に WAVE などがあって、ある意味で恵まれた環境だったのかも知れない。インドネシアのバリ島には毎年のように行っていたので、シーラ・マジッドのインドネシア仕様盤にもすぐに気がついたんだったよな(これは後で TOWER かどこかに入ってきたのではなかったかと思うのだが、その記憶は怪しい)。

 そのようなことを思い返し、このブログを綴りながら、ファーストの "Dimensi Baru" から順に聴き返し始めている。





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by desertjazz | 2011-11-24 00:00 | 音 - Music

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