Penang 2011/2012 - (1) : Going to Malaysia/Going to New Year

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 車は暗い夜道を延々と登っていく。これほどの急勾配だとは予想していなかった。運転手に訊ねると目的の宿は標高600mの地点にあるという。迎えの車を手配しておいて正解だった。空港でタクシーを拾っていたら登れなかったかも知れない。どうやらプライベートロードらしいので、登り口に辿り着くことすらできなかっただろう。

 空港を起ってから約20分。今夜から投宿するマリホム Malihom Private Estate に到着。森の中に小さなロッジが散らばって立っている。見下ろすと、島の街並みやその向こうのマレー半島、島と半島を結ぶ橋が明るく輝いていて美しい。反対側に眼を転じても光の帯が広がっていて、確かにここが丘の頂であることがわかる。

 それにしても何と気持ちの良い空間なのだろう。肌を包む空気はとても柔らかく、虫たちや鳥たちの奏でる音はとても繊細で優しく響く。日本にも愛でるほどに美しい自然空間が多いには違いないが、自分は熱帯の森の独特な雰囲気に包まれる快楽も愛して止まない。これまで聴いたことのない鳴き声や音の密度にも惹かれるからだろう。バリ島ウブドゥの定宿、ザイール(現コンゴ)カサイ州のホテル、オカバンゴ(ボツワナ)やワンゲ(ジンバブウェ)のロッジでの音体験を思い出す。

 眼下にリゾートアイランドの街の明かりが見えているのに、そこからの雑音がほとんど届かないことが不思議だ。スーツケースに入れて来たワインを空けて乾杯しながら、そんなことを思う。もうしばらくこの音空間に浸っていたいところだが、ここしばらく午前4時頃に起きる朝型生活を続けていたためそろそろ眠い。そう思って今夜も早く床につく。

 だが、旅が始まった興奮からだろうか、すぐには寝付けない。しばらくすると爆竹を鳴らすような音が響き出した。それも四方八方、あらゆる方向から。思わず部屋を抜け脱し周囲360度を見回すと、ペナンの街のあちらこちらから花火が一斉に上がっている。その光景は、まるで満開の花が咲き誇る光の花壇かのようで、息を呑むような美しさだった。

 こうして 2011年を通り過ぎ、2012年が始まったことを知った。





 
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by desertjazz | 2012-01-12 22:00 | 旅 - Abroad

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