Penang 2011/2012 - (2) : Stay in Malihom

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 マリホム Malihom Private Estate には大晦日の夜から3泊4日滞在した。泊まってみて思ったのは、こういったところを「人に教えたくない宿」というのだろうということ。「なるべく何もしないでゆっくりする」というペナン滞在の目的にも相応しいところだった。

 ペナンなら、世界遺産の史跡エリアまで歩いて行けるジョージタウン中心部や、バトゥフェリンギのビーチリゾートに宿泊するのが一般的なようだ。けれど今回はそうした選択をしなかった。森の中の小さな宿に決めたのは、下界から隔離されたような場にいた方が何もしないで休めるだろうと思ったから。それともうひとつ、森に包まれたいという希望もあった。

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 昨年の春先から秋口にかけてマレーシア行きを検討する中、第一候補に挙げたのはペナンとボルネオ島だった。ボルネオについて調べ尽くした末の結論は、行くなら最も深い熱帯雨林が広がっているダヌム・バレー Danum Valley に限る、その帰りにはシパダン島 Pulau Sipadang でスクーバダイビングもしたい、というもの。しかし日本からダヌム・バレーまでは往路と復路それぞれ3日、谷から島までの移動にも1日かかることを考えると、移動だけで7日も費やしてしまい、これでは全然ゆっくりできない。ボルネオ行きはいつか叶えたい夢として残しておくことにしよう。

 そのかわりに少しくらいなら熱帯の森の雰囲気を浸れるのではなかと考えて選んだのがマリホムだった。ここは Yeap Chor Ee 氏(の子孫?)が時々子供たちと集って過ごすために立てた別邸(なので Private Estate)。Yeap Chor Ee 氏は、かつてマレーシアで十指に入ったほどの大富豪で、ミリオネアーならずビリオネアーだったそう。そのマリホムを一族が使用しない期間に限って一般に開放しているのだという。

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 敷地内には、ロビー、厨房、レストランなどの入った中央棟を取り囲んで9つのロッジが立っている(他に会議棟なども)。それぞれのロッジは2階建てで、上層がベッドルーム、下層がバスルームになっている。私邸らしい質素な造りで、通常のホテルに感じられる上質さやラグジュアリー感などはない(ただし建材は国外から珍しいものを集めるという凝りよう)。どちらの階にもトイレが備え付けられていて、これは便利だった。あてがわれたのは Sanook という名前の部屋で、プールに一番近い分、都合がよく眺望も素晴らしかった。

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 到着した翌朝、明るい日の光の中でここが高台にあることがはっきりと分かった。外界から隔離された環境と言ってよく、なので3食ともホテルが用意するシステムになっている。

(マリホムでの食事には全く期待していなかったのだが、これがとても楽しめた。そして、何より堪能したのは音環境の素晴らしさ。昼も夜も魅力的な音を耳にする度にレコーダーを手にして録音していた。そうした話はまた改めて。)




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 ちょっと余談。

 最近は長期の遠出をするより、近場への旅行や日帰り旅行する方が世界的潮流となってきているそうだ。この時代に化石燃料を消費して航空機で海外旅行するのはどうなのかといった意見もある(それじゃあと対抗意見も多く、話にキリがない)。けれど、自分はまだ海外旅行を趣味のひとつとして、それが可能なうちは残しておきたい。

 日本国内にも行きたいと願い続けているところがまだまだたくさん残っている。それでも時々、テレビ、新聞、電話といったものから断絶し、あらゆる日本語をシャットアウトした環境に自分の身を置きたくなる。そうすることで気がつくことも多い。これが「下界から隔離されたような場」に時々出かけていく理由でもある。ある程度の長さの休暇を取得するには毎度多少の困難がつきまとうけれど、工夫した旅ならば、そうするだけの価値があると思っている。




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 初日の朝のもやった情景と夕方の写真ばかりアップ。晴天時の写真は改めて…。





by desertjazz | 2012-01-13 23:00 | 旅 - Abroad

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