Madrid Museum Tour (2)

・先々週、マドリッドにいつか行こうと考えた。
 先週、マドリッドに行こうと決めた。
 そして今日、マドリッドに来ている。

 こんなスピード感が好きだ。直前休みが取れたら、さっと決めてさっと来てしまう。昔はこうした気軽さで旅に出たことも度々あったのだけれど、段々それができなくなっている。

・いつもならガイドブックとして "Rough Guide" か "Lonely Planet" を選ぶ。しかし今回は出発までの日数が少なくて、どちらも入手することができなかった。結局『地球の歩き方』を買ってざっと眼を通したのみ。空港からの移動手段など最低限必要な情報も到着が近づいてから関連ページを読んでいるようなありさまだった。

・何とも身軽な旅立ちだったのだけれど、実はかなり緊張している。それというのも自分はラテンの国々との相性が悪いから。

 昔から変なジンクスを持っていて、飛行機に乗ったり、海外に出かけたりする度に、しばしば世界的大事件が起こる。なので「Dさん、もうどこにも行かないで下さい」と周囲から言われることしばしば。

 だが自分自身にとってより問題なのは、ラテンの世界に行く度に決まってトラブルに巻き込まれることの方。メキシコ、キューバ、ブラジルで、強盗、病気、自動車事故、等々。間違いなくトラブルがいくつも重なる。

・キューバで風邪をこじらしてしまいながらも仕事を続けていた時のこと、そろそろ限界と思って体温を測ったら40度を越えていた。日本では絶対病院に行かないのに、この時は大事をとって診察を受けた(支払いを CITIBANK のクレジットカードで済まそうとしたら、端末が受け付けないという。考えてみたらアメリカと対立している国なので、アメリカ系カードが使えないのは当たり前。AMEX も当然ダメだという。それでいて紙幣はドルが流通しているので、何とも不思議な国だ)。

 キューバから帰国したら、今度は左胸、心臓の上あたりが熱をもって膨らみ始めた。そしてそれが毎日すこしずつ移動していく。たまたま慶応大病院の熱帯病の専門医に診てもらう機会があって、その結果はニワトリから犬に寄生する幼虫だという。その先生「人間では初めて見た症例です。不思議だ」と嬉しそうに笑っていたな。ネットで調べてみると確かにその(犬の)病気があった。幼虫が心臓や脳に移動するとアウトとの情報も。慶応の先生は「さなぎになりたくてもなれないので、そのうち死にます。心配することはない」とのこと。しばらくするとその虫くん、数ヶ月かけて背中まで引っ越していき、と思ったら今度はまた胸の方まで戻ってきた。そして半年後、自然と消えてくれたのだった。

 同じキューバでは、チャーターした自動車に夜間ドロボウが忍び込もうとしたり、走っている最中に突然フロントガラスが砕けたり(全く原因不明)、キューバのスタッフの知人たち4人の乗った自動車が列車と衝突して全員死亡したり…。(他にもあるのだけれど、それは書けない。サンテリアを撮影した祟りじゃないの、という指摘もあったけれど、まさか。)

・最悪だったのは1994年に初めてメキシコに行ったときのこと。2人組の強盗に殴りかかられ、顔面に穴を掘られた。2週間塞がらなかったそのときの傷跡は今も自分の顔に残っている(ショルダーを襷がけしていたのと、こっちが気絶しないものだから?相手が逃げたおかげで何も取られなかったのは、振り返って考えても全く幸運だった)。

 こんな調子で、ブラジルでも前回のスペイン旅行でも痛い目にあっている(具体例はもういいか。2001年9月11日に NYC 経由でサンパウロに飛ぶ予定だったが、9.11 テロが起こって NY に入れなかった、という話も、これまでに何度も書いている)。

・ジンクスなんて偶然が重なっただけのこと。十分注意していれば何事も起こらないだろう。そう言い聞かせながらも嫌な予感は拭い去れない。マドリッドは世界で一番スリの多い街としても有名だし。

 さてさて、何が待っている? 数年振りのヨーロッパに心躍らせながらも、緊張感だけは失わないまま、マドリッドまでやってきたのだった。


(続く)


(2012.05.06 記)





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by desertjazz | 2012-04-12 00:02 | 旅 - Abroad

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