2012年 04月 13日
Madrid Museum Tour (6)
5:50起床。初めてやって来たマドリッドで今日から4日間たっぷり美術館巡りをする計画。
7:20にホテルを出て周囲を散歩。気温8度で少し寒く、セーターの上にコートを着て丁度よいくらい。近場には美味しそうなレストランが見当たらないので、海外でよくするように迷わずスターバックスに入る。ホテルのすぐそばにスターバックスがあるのは便利だ(値段は他のファストフード店の倍くらいするが、客の入りはいい)。
今日の目的地はプラド美術館 MUSEO NACIONAL DEL PRADO。ガイドブックに9時開館と書いてあったので、ぶらぶら歩いて少し早めに到着。そろそろ時間なのに、あまり人がいないなと思いつつ待つ。しかし開館時刻を過ぎても開く気配はない。わざわざ海外の美術館まで行って「休館」だったことが過去何度かあった。そんな悪夢も脳裏をよぎったのだが、案内板を見ると「10時開館」と書かれていたのでひと安心(どうやらガイドブックの記述の方が不正確だったようだ)。
一旦ホテルまで戻るのも面倒なので、近くのレストラン街を散策。その途中、宿泊先の候補のひとつに挙げていた HOTEL URBAN の前を通りがかったので、レセプションに断って少し中を拝見させていただく。オーナーがコレクションしているアフリカやアジアのアンティークアートをふんだんに飾っているのが売りらしいのだけれど、見た限りはそれほど大したものはなさそう。今後の参考まで、系列ホテルのパンフレットを頂戴する。
9:45にプラド美術館に戻るとチケット売り場の前はすでに長蛇の列。300〜400人くらい並んでいた。3館共通入場券 €21.60(MUSEO THYSSEN-BORNEMISZA と MUSEO NACIONAL CENTRO DE ARTE REINA SOFIA の入場券込み)とガイドブック込み €19.50 のどちらにするか迷った。結局前者にしたのだけれど、ガイドブック込みの方が徳だったことに後で気がつく(2日後に行ったソフィア SOFIA は無料で入れた一方、ガイドブック自体 €19.50 した)。
午前中は2時間弱かけて1階フロアをまわる。美術館内のカフェ/レストランで昼食を済ませてから2階へ。15時過ぎまで鑑賞し、売店でガイドブックを買って館を出たのは15:45。かなり疲れたので、後日もう一度来ることにする。
ディエゴ・ベラスケスの『ラス・メニーナス(女官たち)』など、観たいと願った作品がたくさん観られて大満足。今回の旅の目的をほとんど果たしてしまった気分にさえなる。とりわけ圧巻だったのはゴヤの諸作。これまで彼にはほとんど興味がなかったのだけれど、いやはや凄い画家だ。
ゴンブリッジの『美術の物語』でくどいほど説かれた通り、本物を直に観ることで得られる凄みを体感した。とりわけひしひしと伝わってきたののは、光を感じさせる画風とそこから沸き立つ情念のようなもの。
今日一番の驚き&発見はヒエロニムス・ボスの『快楽の園』。子供たちがたむろっているので何かと覗いてみた先にこの大作が展示されていた。何て楽しい絵なんだろう。人間たちとともに空想上の生きものたちがカラフルにそして遊び心たっぷりに描かれてる。それも数えきれないほど。ディテールのひとつひとつがとても細かく面白いものだから、1日ずっと眺めていることだって可能だろう。画風から近代か(いや現代と言っても通じる)と思ったら、描かれたのは何と500年以上昔。全く信じられない。この絵画は実物大で鑑賞する以外観る方法はないだろう(ネットで検索してみても、全てダメだった)。今日はこれを観られたことは大収穫だった。最後にこの絵のところに戻ってから、美術館を後にした。
またブラブラ歩いてホテルに戻ることに。その手前の fnac でコンサートをチェックし、CDと書籍を物色。カンペールでは頼まれていたものも含めて3足購入。日本で買うのの約半額。ホテルの周囲には何でも揃っていて実に便利だ。
夕食はどこにしようかとうろつくも、知られた店はどこも激混みでひとりでは入りにくい。結局ハモンセラーノの有名店にしたのだけれど、態度もサービスも悪かったな。パン持ってこなかったのにチェックに入れるし(もちろん訂正させた)、反対にハモンセラーノはメニューに書かれた料金よりも安かったしで、よく分からん。味も感動的というレベルではなく、全然楽しめなかった。まあこちらがスペイン語できない分なめられているのだろうけれど。
夜の雰囲気を味わいながらマヨール広場などを散歩。昨日はマヨール通りなどの路上でモノを売っているアフリカの人たちの多さに、スペインがアフリカ大陸からの窓口であることを感じたのだったが、今夜はそれほどでもなく。さっそく印象が変化してきたようだ。
25:30就寝。さすがに激ネム。
(続く)
(2012.09.02 / 09.12 記)
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