Urban Griot - Toko Blaze

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 トコ・ブラーズ(ブレイズ)Toko Blaze、本名 Christian Vlei、はマルセイユのレゲエ&ラガ・シンガー(1973年生まれ)。アフリカ系フランス人で両親はカメルーンとコートジヴォワールの家系らしい。マッシリア・サウンド・システムの Papet J と Tatou に見出され活動を続けるうちに、マルセイユを代表する MC に育っていった。

 Wadada、Black Lions らとのミニ・アルバム "Toko Blaze e Black Lions - Wadada" (1994年) を経た後、これまで "Guest Star : Official Ragga Tchatche" (2002年) 、"Rythm'N'Tchache" (2006年) 、"Ruff Tuff" (2006年) 、"Urban Griot" (2009年) の4枚のソロ・アルバムをリリースしている。

 ゲスト参加も多数("Guest Star" なんてタイトルのアルバムをリリースするくらいだから)。初期の Oai Star では Gari、Lux B とともにフロント MC を担ない、Dupain の傑作(最終アルバム)"Les Vivants" での歌声も鮮烈だった。(ちなみに、先に「ワイスターは解散」と書いたが、先日 Gari Greu 本人に確認したところ、来年出す新作を現在レコーディング中とのこと。)

 他に "L'Homme Qu'on Appelle ... : Toko Blaze 1990 - 2010" (2010年) というアルバムもリリースしているが、これはタイトルから分かる通り活動20周年を記念したベスト盤。Dupain の Sam Karpienia が絶唱する 'Santa Maria' なんてトラック(これが実にいい!)もあるので、オクシタン圏の音楽に興味のある人にとっては見逃せない作品集だと思う。

 Toko Blaze の音楽はレゲエ・ベースでありながら、絶対誰にも真似することが出来ないオリジナリティーがある。まるでオウムか九官鳥がチャッチ(Tchatche:おしゃべり)するかのような個性的な声質にも、切なく美しいポップなメロディーにも、優しくセンチメンタルなレゲエ&ラガ・サウンドにも、独特な味わいがある。そんな Toko の Tchatche Music が大好き。自分にとっての超定番のひとつだ。なので、もちろん彼の作品はずっと集めて聴き続けている。



 ところが、不思議なことに "Ruff Tuff" も "Urban Griot" も "L'Homme Qu'on Appelle ..." も CD が市場には全く流通していない。"Ruff Tuff" は6年前にマルセイユで彼に会ってインタビューしたときに、マネージャーがサンプルとして持ってきたものを買い取って初めてその存在を知った。けれどもその後このレゲエ・アルバムを見かけたことは一度もない。"Urban Griot" と "L'Homme Qu'on Appelle ..." は iTunes などでデジタル・ダウンロードは可能なのものの、やはり CD の現物を見たことはない。もしかすると CD でのリリースは行っていないのかも知れない。

 大好きな音楽は mp3 の圧縮音源ではなく CD の音で聴きたいし、スリーブ付きの CD で持っていたいとも思う。それで今回マルセイユに行く前に Toko に連絡してみると、なんと CD のストックがあるって言うじゃないか! ますます謎が深まる。

 自分が惚れた音楽はなるべく多くの人にも楽しんでもらいたい。今回の旅行は CD を余分に買ってくる時間的?体力的?精神的?余裕が幾分かあったので、"Urban Griot" など3タイトル、友人への土産用やエル・スールに頼まれた分もまとめて Toko 本人から買ってきた。"L'Homme Qu'on Appelle ..." は今回買い取った盤がエンドストックでもう残りはないそう(ただし、あるのは2枚組 LP だけだと言っていたのに、持ってきたのは CD だったので、この話少々怪しい)。

 さて帰国して、これまで mp3 でしか聴くとのできなかった "Urban Griot" と "L'Homme Qu'on Appelle ..." を CD で聴き直しているのだけれど、本当にいいなぁ("Urban Griot" には全歌詞が掲載されている。拾い読みしたところ、西アフリカを舞台にした曲が多かった)。ポップなんだけれど、哀感も漂う。とても心地よくて、やっぱり大好き!

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 Toko Blaze は現在新作を準備中で、私がマルセイユに滞在した時もレコーディングの最中だった。タイミングが合わず、レコーディングに立ち会えなかったのは残念だったけれど。その新作、"Bleu de Shanghai" からは 'My spoken is blue' がすでにネット上で公開されている。この曲もしっとりした歌い口で好みだなぁ。

Toko Blaze & Rastyron "My spoken is blue"
Toko Blaze & Rastyron "My spoken dub is blue" Episode 2

 新作では今回も Sékou Kouyaté が何曲かギターをプレイしており、ンゴニ・プレイヤーや南アの女声シンガーもゲスト参加しているという。現在のところリリースは来年の4月か5月頃になる予定。彼のライブは観たことがないので、いつだったらチャンスがあるか訊いてみたところ「アルバムが完成したら来年の Fiesta des Suds には出たい」とも話していた。「出来上がったら送るよ」と言ってくれたこの新作、正式リリースが待ち遠しい。




http://tokoblaze.com/
Discography of Toko Blaze





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by desertjazz | 2012-11-26 00:00 | 音 - Music

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