New Disc : Nakhane Touré "Brave Confusion" (2)

d0010432_09284.jpg
Nakhane Touré
"Brave Confusion - Deluxe Edition"


31 Tracks / 2 hours 17 minites


 ナカネ・トゥーレのファースト・アルバム "Brave Confusion" を、10/4 にリリースされるオリヴァー・ムトゥクジの新作などと一緒に南アにオーダーしようかと思った。が、すでに iTunes で買えるようになっている。CD が届くのを待ちきれそうにないと思い、即刻ダウンロード。折角なので全31トラック/2時間17分収録の Deluxe Edition の方を購入した。 "Christopher" だけでも9ヴァージョン収録(¥1800 で、通常盤とはたったの ¥150 の差)。

 DL してから繰り返し聴いているのだけれど、やっぱりいいね! 現在 26歳のナカネ・トゥーレは確かに相当な逸材だと思うし、このデビュー・アルバムのプロダクションもとても充実している。本当に気持ち良い。ダンサブルというよりは、一緒にウォーキングしたくなるようなサウンド。実際 iPod でアルバム1枚聴きながら歩いてみたら、とても軽やかなウォーキングができた(iPod は持っていても目覚ましに使っているだけで、ヘッドフォンをしながら歩いたのは5年振りくらい。まっ、中根くんを聴いて歩きたくなったのには "Christopher" のビデオも影響してるんだろうな)。うーん、これはヤバいね。

 どのトラックも、ヴォーカル良し、曲良し、演奏良し、アレンジ良し、録音良しと、鉄壁なポップ・アルバム。冒頭の "Christopher" は、中性的なファルセットで始まったと思ったら、途中切り替えて肉厚なヴォイスを聞かせる。その後もハードな叫びなどを交えつつ、声色をいろいろ変えて歌っているところは効果的だ。全般にアコースティック/セミアコースティックなギターを中心としたサウンドが目立つが、そのギターの音処理具合が快感。自ずと盛り上がるアレンジも絶妙だし、ヴォーカルのハーモナイズ処理やスネアの音の加工などの小技にも興味深いものがある。

 アフリカ人ミュージシャンとは言え(イースタンケープ生まれ、ポートエリザベス育ち、15歳からはヨハネスブルグで生活)、このアルバムを聴いて連想するのは、例えば Talking Heads や U2 や Velvet Undeground などの音。またモータウン的な祝祭感も(このモータウンっぽさがウォーキング・ビートを生んでいるのだろう)。つまり、アフリカン・ミュージックと言うよりは、脱アフリカ。ロックであり、ポップ・ミュージックなのだ(Talking Heads らもアフリカン・ミュージックに感化されてきており、両者が底辺においてアフリカ的なもので結びついている面もありそうだが、そうした分析は取りあえず措いておく)。

 そしてそんなロック・サウンド以上に頭に思い浮かべたのは K'Naan だった。ともに身体にアフリカの血が流れていながらもアフリカン・ミュージックを超えたインターナショナルなポップスを生み出しているが、そうした既存のジャンルや枠に留まらない共通性をいろいろ感じる。2人とも爽快で華のある完璧なポップ・ミュージックを作り上げており、そしてどちらにもスター性が備わっている。時にシリアスな内容を歌いながらも、極めて上質なポップスに昇華させている点も共通していると思う。100%胸を開いて受けとめられるほどに気持ち良いポップスは K'Naan 以来かも知れない。

 ホント、ギターとベースと生ドラムを中心としたアコースティッス主体のサウンドを聴いていると、中毒になりそうなくらいに気持ちいい。中でも (1)(3)(5)(8)(12) あたりは最高!(その一方で、現在エレクトリック・サウンドのアルバムも制作中と言う。)

 個人的には現時点で今年のベスト・アルバム。




d0010432_19132354.jpg


200 YOUNG SOUTH AFRICANS 2014 | Arts & Culture - Nakhane Touré





[PR]
by desertjazz | 2014-10-05 00:00 | 音 - Africa

DJ
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30