読書メモ:アルフレッド・R. ウォーレス『マレー諸島』 -2-

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 アルフレッド・R. ウォーレス『マレー諸島 オランウータンと極楽鳥の土地』を巡る雑記


・『マレー諸島』は、新思索社からの単行本『マレー諸島―オランウータンと極楽鳥の国』で読み直すことにしようかとも思った。けれどもすでに絶版で安い古本も見つけられなかった。それで昔読んだ文庫で再読することに。しかし、新思索社版の訳者は新妻昭夫ではなかった(宮田彬 訳)。ならば同じ文庫本にして正解だった? 「新装版」という語に惑わされてしまったな。20年ほど前ほぼ同時にこの2冊が刊行されたことを今頃思い出した。

・『マレー諸島』を読んでウォーレス熱が高まり、その後に出た翻訳も続けざまに読んだのだった。『熱帯の自然』だとか、『アマゾン河探検記』だとか。アーノルド・C・ブラックマン『ダーウィンに消された男』や新妻昭夫『種の起原をもとめて ウォーレスの「マレー諸島」探検』なども出てすぐに読んだ。後者は『マレー諸島』の膨大な訳注を整理したような内容。もう一度読み返したくなったけれど、これは理由あって処分したのだった。

・ウォーレスに関して個人的関心の範囲のものはほぼ読み尽くしている。ただひとつ例外があって、 御茶の水書房から出た『アマゾン河・ネグロ河紀行』が気になっている。しかし、1万円以上する本なのでとてもじゃないが手が出ない。図書館にもないだろうな。

・『マレー諸島』の解題の冒頭に並べられている通り(下巻 P.535)、ウォーレスの『マレー諸島』とチャールズ・ダーウィンの『ビーグル号航海記』とH. W. ベイツの『アマゾン河の博物学者』は、生物学者が書いた3大旅行記と言ってもいいほどの名著だろう。自宅の書棚を漁ったら、ベイツがウォーレスとともにアマゾンを探検した時の記録を含む『アマゾン河の博物学者』の完訳版も出て来た。よくぞこんな重厚な本を読み切ったものだ。ミシェル・レリスの『幻のアフリカ』くらいの長さがある。いや、実はまだ読んでいなかったか?

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・ダーウィンの著書は『ビーグル号航海記』も『種の起源』も持っているが全く読んでいない。ウォーレスは夢中に読むのに、ダーウィンには気乗りしないのはどうしてなのだろう? 進化論の頂点に立つダーウィンに対して、その理論の礎となる決定的発見をしながらもダーウィンの後塵を拝しならが、それでいて謙虚さを失わなかったウォーレスに惹かれるからなのだろうか?(「ダーウィンに消された男」という表現はキツ過ぎではないかとも思うのだが。)


 こうした旅行記を手にしていると、もっと本を読んでおけばよかった、もっと旅ができたらよかったと考えてしまうなぁ(アマゾンにもまだ行ったことがない)。せめて『アマゾン河の博物学者』と『ビーグル号航海記』だけでも、この機会にじっくり読んでみようか。いや、その前に読みたい本が多すぎる。






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by desertjazz | 2015-03-22 21:00 | 本 - Readings

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