パリ収穫盤2 : Faada Freddy "Gospel Journey" -4-

d0010432_19412998.jpg


 ファーダ・フレディ Faada Freddy のソロ・アルバム "Gospel Journey" の関することは断片的にばかり書いてきた。そろそろアルバム・レビューとライブ・レポートもある程度まとまったものを書いておこう。まずはファーダと彼のアルバムについて。




 ファーダ・フレディはセネガルのヒップホップ・トリオ、ダーラ・ジェイ(ダーラ・ジー)Daara J のメンバーのひとり。アフリカン・ヒップホップにもギャングスタ系が多い中、彼らはポップで爽やかなサウンドが特徴とする。そもそもグループ名が「School of Life」を意味するくらいだから「健全なサウンド」なのも自然なことだろう。ラップと歌ものとのバランスも良く、ラテン風味の "Esperanza" などは名チューンだ。

 そんな彼らはセネガルのトップ・グループに登り詰め、海外にも進出。私も過去、フランス(アングレーム)、イギリス(ロンドン)、東京、シンガポールの4カ所で彼らのステージを観ている。アルバムのサウンドと同様、心と身体が自然と弾むものだった。

 これまでカセットとCD合わせて10作ほどリリースしてきたが、その後アラジマン Lord Alajiman が脱退(理由は不明)。現在はファーダとンドンゴ D Ndongo D の2人組として Daara J Family の名前で活動。アルバムも1枚リリースしている。

 ・ DISCOGRAPHY OF DAARA J(未更新版)




 Daara J も2人になってしまって、ちょっと勢いが落ちたかなぁと思っていた。ところが、昨年くらいからファーダのソロ・ライブがフランス各地で大受けであることを偶然知った。そして今年の春、待望のアルバム "Gospel Journey" をリリースすると発表し、話題を集めることに。

 CD が発売になる前からネットを通じて繰り返し試聴。すっかり気に入ってしまったものの、日本には一向に入ってこない。フランスのサイトから購入しても高くなるので、フランス旅行まで少しの間だけ待ってパリで購入することにしたのだった。




 "Gospel Journey" のコンセプトは "Only Voice and Bodies, No Instruments"。つまりメンバー6名(男5、女1)は、楽器は一切使わず、声と身体だけで音楽を構成している。声の要素としては、歌とコーラス、ビートボックス以外に、口笛を吹いたり、カズーを模したり、ホーミー風に歌ったり。ボディー・パーカッションも数パターンのハンドクラップ(手拍子)、フィンガースナップ、胸打ち、膝打ち、足踏み、等々と多彩。胸打ちは胸にマイクを仕込んでキックっぽい音に加工している。

 ゴスペルと謳いながらも、本格的なゴスペルというよりは、ゴスペル風ポップ・ミュージック。ほぼ全て英語で歌っており(一部でウォロフ語も)、1曲 "Slow Down" で総勢20名ほどの大コーラスも加わるが。

 このアルバム、とにかく曲が良くて(クレジットを見るとファーダが関わった曲は少なく、書き下ろしが多いのか、それともスタンダードも含まれているのか分からなかった)、楽器レスとは思えないほどにサウンドが豊かで、そしてとことん楽しい。そのことは、言葉を通じた説明を読むより、実際の曲を聴いてもらった方が早いだろう。まずはアルバムでもライブでもハイライト・ナンバーの "We Sing In Time""Slow Down" からどうぞ!

 この作品、アフリカ出身のアーティストがユニバーサルな極上ポップスを作り上げたという点では、自分の中で、ソマリア出身の K'Naan や南アの Nakhane Toure やガーナの M.anifest などと同列に位置している。




 ところで、パリでは通常盤 CD より先に 10インチ・ジャケット仕様の限定版を先に手に入れた(トップの写真)。その中味はこんな感じ。

d0010432_19413278.jpg


 CD と DVD の2枚セットになっている。DVD では "We Sing In Time" などのクリップが収められているのだけれど、PV はパソコンの画面で観るよりも大画面のモニターで観た方がいいね。生憎ブックレットがついていなかったので、後で CD 版も買うことにしたけれど。

 10インチ版と一緒に EP ボックス "Untitled EP" もゲット。中にはこんな具合にオマケがいろいろ入っている(1曲エディットされた3曲入り。iTunes でも音だけは買えて、そちらは4曲収録。)

d0010432_19413446.jpg


 ちなみに、価格は 10インチ版が25ユーロで、EP ボックスは5ユーロ。全部買い取ってこれば良かったかな?




 パリで観て来たライブはアルバムに勝ってさらに素晴らしかった。オーディエンスがあそこまで熱狂したライブも個人的にはほとんど記憶にないほどだったし。(詳細後日 → 日にちを遡ってアップしました。

 このファーダのショーは来年あたり日本のどこかのフェスに招いたらきっと盛り上がるのではないだろうか。 いやそれ以前に悩ましいことは、"Gospel Journey" のリリース元がどうやら日本との取引がないらしく、未だに CD が日本に入ってこないこと。こうなったら自分でライナーノートも書いて配給したいくらい。まっ、時間の問題で、そろそろどこかが日本に輸入してくれることでしょう。





 さてさて、絶好調のファーダ・フレディーなのだけれど、Daara J Family のセカンド・アルバム "Fundation" を間もなくリリースすると発表。こちらも楽しみです!

d0010432_2039559.jpg






[PR]
by desertjazz | 2015-05-04 20:00 | 音 - Africa

DJ
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30