パリ滞在記 2015(11)

〈4日目〉4月14日(火)Part 2


■Dupain "Sòrga" Live


 今夜はカストール爺さん、ジャンゴ波多野さんのお二人と供にデュパン Dupain のライブへ。会場は Ménilmontant 駅から北方向に坂を登った先の Studio de L'Ermitage

 彼らは新作 "Sòrga" をリリースした直後だというのに、それに合わせたツアーの発表などはなし。コンサート・スケジュールをチェックしてみても、新作お披露目ライブはここを含めて2カ所でしか行わないようだ。"Les Vivants" (2005) を聴いて以降、デュパンは自分が一番好きなバンドのひとつ。なのに長らく活動休止していたこともあって、もう12年もデュパンのライブは観ていない(サム・カルペイニアのトリオは台湾で観たが)。ここは是が非でもデュパンを観ておきたい。そう思って無理してパリまで飛んできたのだった。

 19:40、会場に到着。入口前でリーダーのサムやヴィエル・ア・ル(ハーディーガーディ)奏者のピエールと再会。やがてマニュ・テロンも現れた。「どうしてここにいるの?」と訊ねたら「パリには頻繁に来ているよ」との答え。この数日後にシンガポール公演があるので、それでパリに立ち寄ったのかも知れない。

 場内に入って早速ビールで乾杯しながら語らい。周囲は年配の方が多くて、マルセイユ人たちの同窓会的な雰囲気(それにしても若い人が全く見当たらない)。そうこうするうち "Sòrga" のレコーディング・メンバーと同じ5人がステージに上がって演奏が始まった。さあ 12年間待ち続けた瞬間だ。

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 ライブの音に集中したいので、今日も撮影の方は軽く頭撮り程度にする。カメラマンが数名入っていたので、自分はブログ用にスナップが撮れれば十分だろう(カメラマンのひとりは、この箱のステージを毎回撮影し続けている方らしいことを後で知った。彼の FB には美しい写真が多数アップされている。← 後でリンクしよう)。

 新作 "Sorga" のお披露目ライブとあって、演奏はそのアルバムの曲順に進められる。ステージ面(ツラ)からだとマンドーラもヴォカールもよく聴こえない。なので、PA の届くセンター後方に移動。前半はやや硬いというか、リズムが揺れがち。それを除くとアルバムのサウンドが見事に再現されている。大好きなサムの渋い喉もノッてくる。これを生で聴きたかったのだ!

 そして何と言っても圧巻だったのが終盤の3曲 "Copar Totjorn Copar"、"Tot Veire, Tot Oblidar"、"Non O Falià Pas Mai"。5者の放つ音が超密に絡み合った爆発的なサウンド。アルバムを聴いた時にも感じたが、プログレ・ロック的というか、フリー・ジャズ的というか、極めて濃厚なインプロヴィゼーションだった。

 "Les Vivants" の頃まではビートを立てたサウンドが特徴だった。サムとピエールという主軸2人のやっていることは変わらないが、新たに加わった3人(ドラム、ベース、フルート)によって今は以前とは違うバンドに生まれ変わったのだと感じる。

 ステージ上で淡々とそして熱くマンドーラを弾き歌うサムは、思索する人、孤高の哲学者といった雰囲気をますます醸し出していた。相変らず魅力的なミュージシャンだ。

 アンコールに応えて演奏したのは、アルバムの最後に収録されていた静謐な "Glenwar"。そしてファースト・アルバムのタイトル曲 "L'Usina" でステージは締めとなった。

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 大満足のうちに終了。あっという間でもっと聴きたい気分を残しながら、再び乾杯し語らう。Buda Musique の重鎮たちなど、パリの多くのキーパーソンたちにも紹介されてご挨拶。

 和やかな雰囲気の中、間近でデュパンのステージを観られたのは楽しかった。でもまたすぐに観たいな。贅沢を言えば、次回はフェスの会場など違ったシチュエーションで。

 明日は急遽決まったサムのソロ・ライブも予定されている。しかし残念ながら観には行けない。
(マルセイユでは Toko Blaze のライブもあるのだけれど、勿論そちらにも行けるはずがない。)




 散会後、深夜まで営業している中華レストランに移動し、軽く夕食&打ち上げ。終電近くのメトロに乗って 25時にホテルに帰着(2番線一本だったので楽だった)。入浴しながら写真のバックアップを取ったり、Facebook に少しだけアップしたり、日記を書いたりしているうちに 28時半(午前4時半)。気がついた体調は回復しすっかり元気になっていた。明日(今日)も朝から行動予定。そろそろ休もう。



(続く)






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by desertjazz | 2015-04-14 23:02 | 旅 - Abroad

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