欧州収穫盤(4):Youssou N'Dour


 今回ヨーロッパ旅行を決めたのは(3ヶ国8ヶ所に滞在)、昨年11月13日に凄惨なテロに見舞われ90名が命を落としたパリのバタクラン Le Bataclan が約1年振りに再開し、その早々に Youssou N'Dour の出演が発表になったから。そんな Youssou の心意気に惚れ、また久し振りに彼の歌声を聴きたかったので(それには今年3月にオークランドで Bruce Springsteen のライブを観たことも大きく影響している)、11月18日と19日のバタクラン公演を軸に日程を組んだ。大仰な言い方になるが、テロと生きる時代について旅を通じて少し考えてみたくもなったのだった。

 パリでは、帰国最終日のギリギリで Youssou の最新作セネガル盤2タイトルをようやく入手できた。

・ "#Senegal Rekk" / Youssou N'Dour e Le Super Etoile
・ "Africa Rekk" / Youssou N'Dour

 "#Senegal Rekk" は5曲収録のミニアルバム。目玉トラックは Akon と共作/共演した "Song Daan" だろう。"Begg Na Leen" も素晴らしい。躍動感あるンバラで Le Super Etoile de Dakar 躍如たるナンバーだ。

 そして今月ソニーからインターナショナル・リリースされた "Africa Rekk"。"Goree"、"Be Careful"、"Exodus"、"Food For All"、"Money Money" と収録タイトルを見るだけでメッセージ性の高さが伝わってくるアルバムだ("Food For All" は「餡子、餡子、餡子、餡子」と連呼する食い物ソング・・・ってのはウソ)。実際の歌詞はどのようなものなのだろう。このアルバム "#Segegal Rekk" に曲を追加して世界配給したものかと思ったら、違っていた。"Conquer The World" は "Song Daan" と同一曲なのだが、英語詩を増やしてアレンジもかなり変えている。この曲も含めて久々の(8年振り?)インターナショナル盤、21世紀に入ってからの数枚と同様、ポップなナンバーが並んだ良作だろうと思う。

 その同じ "Africa Rekk" のセネガル盤まで何故買ったか? それは同じじゃなかったから。

 バタクラン2公演ではオーラスに聴き覚えのない曲を歌った。ライブが終わった後、PAミキサーにトラックリストを見せてもらうと "I Love You" と書かれている。確かに Youssou は "I Love You" と曲紹介していた。でもこの曲、どのアルバムに入っていただろう?

 パリ滞在最終日、シャトールージュで立ち寄ったセネガル・ショップでその謎が解けた。セネガル盤 "Africa Rekk" にはインターナショナル盤に1曲 "I Love You" が追加されているんだね。Youssou が曲紹介した瞬間の大歓声、それに続いて起こった大合唱。この曲が人気なのにはもっと別の理由があるに違いない。

 "Africa Rekk" はよいポップ・アルバムだとは思うのだけれど、"#Senegal Rekk" の方がずっと良いと感じた。"Song Daan" と "Conquer The World" を比べてもそうだし、全体的にサウンドに切れがありスピード感にも満ちている。これはもしかすると Le Super Etoile がクレジットされているかいないかの違いなのかもしれない。

 そんなワケで、アフリカ音楽ファンならセネガル盤2枚も入手する理由があるのです。


 ・・・それにしてもパリで売られているセネガル盤、どうしてこんなにバカ高いんだろう。


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by desertjazz | 2016-11-29 21:44 | 音 - Music

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