クロ・ペルガグの美しくも不思議な世界 〜カナダの若き鬼才が紡ぎ出す芸術〜(5)

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( Le Trianon, Paris 2015/04/15 : Photo by D )


 FUJI ROCK が終わって8月、いよいよ Sukiyaki Meets the World と Sukiyaki Tokyo の開催が目前に迫ってきた。今年のスキヤキはますます個性豊かなラインナップでとても楽しみなのだが、今自分が世界で一番関心を寄せているアーティストの一人、クロ・ペルガグがやってくるとあって、他のアーティストたちまでにはとても気が回らない。なので、今年は割り切ってクロちゃん一人だけを紹介し続けている。

 クロ・ペルガグというアーティストの魅力は、極めて美しく個性的なメロディー、繊細で優しく時に力強い歌声、自身の奏でるピアノとストリングス中心の多彩なサウンド、変化に富んだダイナミックなアレンジ、不思議な言葉を織り込んだシュールな?歌詞、奇抜で凝った衣装やアートワーク、などなどあらゆる面に渡る。

 そしてもうひとつ見逃せないのが、ライブ・ステージの素晴らしさだ。レコードで聴くのと比べて、切なく優しい調べと歌声はより深く心の奥に入ってくるし、艶やかなサウンドはより大胆に響く。トークを始めると爆笑の渦。奇抜な衣装、取り散らかったステージ、意味不明なパフォーマンスの数々には、果たして意味があるのか全くのナンセンスなのか? 何れにしてもオーディエンスを楽しませたい、自分も楽しんでいるんだという気持ちは伝わってくる。

 自分は幸いファースト・アルバムのツアーとセカンド・アルバムのツアーの両方のステージを楽しむことができた。その時感じたのは、あまり難しい解釈は抜きにして素直にステージの美しさをドタバタ振りを楽しめばいいのだな、ということ。

 ネットを探ると、私が観た 2015年のパリ公演が30分弱、ファースト・アルバムのツアー最終公演のダイジェストが約3分アップされている。彼女のライブに関しては、ここで語るよりは、それらをご覧いただいた方が良いだろう。

 今回のスキヤキ日本公演、さすがにここまでの演出は無理。でもクロは、最高の音楽を聴かせるばかりでなく、何か隠し球を準備して、私たちを心の底から喜ばせてもくれることだろう。

 クロ・ペルガグについて知れば知るほど、彼女は「総合芸術家」なのだと考えるようになった。日本でもそうした一端を披露してくれるに違いない。希代なアーティスト、クロ・ペルガグの初来日公演が本当に楽しみだ!







by desertjazz | 2017-08-01 00:00 | 音 - Music

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