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 今月読了したのも10冊。

63) 石牟礼道子『苦海浄土』
64) 小出裕章『原発のウソ』
65) 村山 斉『宇宙は何でできているのか』
66) 浅井宏純『アフリカ大陸一周ツアー』
67) 谷崎潤一郎『細雪』上巻(再読)
68) 村上春樹『もし僕らのことばがウィスキーであったなら』
69) 田中優子『布のちから 江戸から現在へ』
70) ヘンリー・D・ソロー『森の生活』
71) 佐山哲郎『童謡・唱歌がなくなる日 〜日本の叙情歌に秘められた意外な真実』
72) 田中優子『江戸の音』

 石牟礼道子の『苦海浄土』は体力を必要とする大作。それでエネルギーを削がれてしまったのか、今月中頃までに2冊しか読み終えられず。これではいけないとばかり、終盤10日でなんとか8冊読了。しかし、問題は数より質だな。





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by desertjazz | 2011-06-30 23:59 | 本 - Readings

 Dommune でサカキマンゴーさんを視聴。司会は松山晋也さん。仕事が終わらず後半しか観られなかったけれど、だいたい19〜21時:対談パート、21時〜21時半:生演奏パート、といったプログラムだったようだ。

 改めて思うのはマンゴーさんがアフリカ各地で見て来たこと調べて来たことがとても貴重なものであるということ。しかもそれを面白く語る。松山さんがあんなに爆笑する姿は初めて見た。親指ピアノの世界は自分が思っていた以上に広いことを教えられたし、彼の発見した楽器や演奏をもっと聴きたくもなる。マンゴーさんの活動には、これからも目が離せない。

 生演奏も実に良かった。特に嬉しかったのは、新作のラストに収録されている「Small」をまた聴けたこと。切なく美しい名曲。今年前半は、地域紛争、民主化運動に対する虐殺、テロ、大地震、原発事故と、当事者でなくても心苦しくなる事件事故が続き、いよいよ辛い世の中になってしまったと思う。けれど、それでも希望を失わずに前向きに生きていくしかない。サカキマンゴーの音楽を聴く度にそう勇気づけられる。



 今日で2011年の前半が終了。昨日は今年前半のベストアルバムやベストブックを選んで過ごしていた。結構聴いたり読んだりしていたつもりだったのだが、さほど充実していなかったのは意外。音楽や読書に限らず、旅すること、食を楽しみ探求すること、友人たちと語らうことなども含めて、あらゆることが物足りなく終わってしまった。後半はゆったりシンプルに過ごしながら、もっと密度の高い生活を目指したいものだ。







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by desertjazz | 2011-06-30 23:00

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 一昨日27日に読み終えた田中優子の『布のちから 江戸から現在へ』について反芻し続けている。以下、雑感。

 日本やアジアの布に関してはこれまでも、類別、分布、製作技法、用途、等々について書かれた研究書は数多あったことだろうが、この本のように布が生まれた意味合いや社会の中で担ってきた役割について深く考察したものは少ないかもしれない(専門外なのではっきりしたことは分からないが。また、ここまで掘り下げた考察ができたのは、著者が布(だけ)の専門家ではない?からだろうか)。著者が言うところの布の「メディア」としての「力」に関する指摘は重要だ。布は見た目の美しさや触感だけで語り尽くせるものではないのだ。

 読んでいて、布つくりがいかに微妙で繊細で困難な作業かということが伝わってくる。また実際に身につけ続け馴染むことで大量生産品との大きな違いを感じ取っているのは、まるで著者が布と対話しているかのよう。とにかく布への愛情が隅々まで溢れている。一旦消滅した布が各地で復活したことは奇跡だし、これからも長く作られ続けて欲しいと願う気持ちが自分にも乗り移ってくる。

 中盤の種々の考察は自分の基礎知識が足りなく図版もないためやや難解。後半部「日本の織物紀行」は、澤地久枝の『琉球布紀行』などで読んだのとほぼ同内容。沖縄/先島諸島での布つくりのキーパーソンは限られているということか。

 沖縄に行けば芭蕉布を見に行き、バリではアンティークの布の店で一日過ごしたりもする。先月は石垣と西表でも少しばかり布を探し見て歩いた。だが、それらの行為はほとんど表面的なものに過ぎないのだろう。単に見る/使うという次元を超えた理解があれば、もっと布に親しめるはず。そのうちたっぷり時間をとって取り組みたい、とは思うもののなかなか難しい。それだけの奥深さに総合芸術としての布の面白さと楽しみがあるとも言えるのだろう。





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by desertjazz | 2011-06-29 00:00 | 布 - Ikat and

Ghana Funk : This is Marijata

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 ここ1年ほどの間に聴いたアフロビート/アフロファンクのリイシューの中で最高のトラックは Marijata の 'Break Through' だった。Marijata は70年代にガーナで活動した3人組。この曲は "Afro-Beat Airways : West African Shock Waves - Ghana & Togo 1972-1978" (Analog Africa AACD 068, 2010) で聴いた。Kofi Addison(ドラム)、Nat Osmanu(ギター)、Bob Fischian(オルガン)の3人を中心とするインストのグルーヴ感が最高で、ダンスフロアに高揚感をもたらすこと必至のナンバーだった。

 この 'Break Through' を含む彼らのファースト・アルバム "This is Marijata" (1976年)がリイシューされたので買ってみた。1曲目 'I Walk Alone' のマイナーなソウルも悪くないが、やはり耳に残るのは他3曲、かっちりしたリズムに乗ったアッパーなファンクチューンの方だ。そしてラストの 'Break Through' がトドメを刺す。

 Marijata はガーナもののリイシューで最高のコンピ "Ghana Soundz : Afro-Beat, Funk and Fusion in 70's Ghana" (Soundway SNDWCD001, 2002) に 'Mother Africa' が収録されていて、このトラックもよく聴いた。しかし彼らの活動期間は長くなく、セカンド・アルバム "Pat Thomas Introduces Marijata" をリリース後欧州に移住したらしい。

 昨日メモしたソリ・バンバ関連のレコードと同様、これもアナログ・リリースである。恐らくクラブ/DJユースが重視されてのことなのだろう。しかしネットで検索するとダウンロード版もあって、Amazon だと ¥600。最初にアナログを見つけたので買ってしまったが、DL で十分だった。

 いずれにせよクラブ系リリースは要チェックなのか。2年くらいまともにアフリカ音楽を聴かず、レコード店にも滅多に行かなくなってしまった間、いろいろ新たな動きがあった気配を感じる。世間からすっかり遅れてしまったが、たまにはアナログ盤含めてチェックしてみると何か面白いものが見つかるのかもしれない。





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by desertjazz | 2011-06-28 00:00 | 音 - Africa

Mali Music : Sorry Bamba

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 やっぱ、ソリ・バンバはかっこええなぁ〜。


"Sorry Bamba Volume One 1970-1979 (Kanga Orchestra of Mopti, Regional Orchestra of Mopti) " (Thrill Jockey 272, 2011)

(1) Yayoroba (2) Boro (3) Gambari (4) Astan Kelly (5) Sekou Amadou (6) Sayouwe (7) Porry (8) Aisse (9) Bayadjourou (10) Sare Mabo

 マリのモプティ出身のシンガー/フルート奏者でありマリ音楽界の重鎮でもあるソリ・バンバの70年代作品のリイシュー・コンピ、最初の1枚が先週届き聴いている。伝統音楽からアフロキューバンに至るミクスチャー、ジャジーなホーンズ、エレキギターやフルートやオルガン(シンセ?)などのインタープレイ、等々聴きどころ満載である。

 解説にはソリが率いたバンドの変遷などについても書かれている。1938年生まれのソリが最初に組んだバンドは Group Goumbe (1957年〜)。それが Boni Jazz と改名し、1970年には Orchestre Regional de Mopti に、さらに76年頃には L'orchestre Kanga de Mopti に変更されたという。

 このコンピCD、オリジナル音源に関するデータが掲載されていないので調べてみた。

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"Orchestre Regional de Mopti / Les Meilleurs Souvenirs de la 1ere Biennale Artistique et Culturelle de la Jeunesse (1970)" (Barrenreiter BM30L 2602, 1970)
 ・・・ (2) (5) を収録

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"L'orchestre Kanga de Mopti" (Mali Kunkan KO 770415, 1977)
 ・・・ (3) (10) を収録
"Sorry Bamba du Mali" (Songhai SON 8203, 1977)
 ・・・ (4) (8) を収録
"Sorry Bamba du Mali" (Songhai SON 8206, 1977)
 ・・・ (1) (7) を収録

 残る (6) と (9) の元音源が不明。70年代のアルバムがもう1枚あるのかも知れない(後で調べてみよう)。また、"Volume Two" には今回漏れたトラックが収録されることになるのだろう。

 ところで Barrenreiter 盤は昨年、Mali Kunkan 盤は先月、それぞれアナログ盤ですでにリイシューされている。後者の 'Kulukutu' なんてピコピコしたオルガン(シンセ?)の音もいかした強烈にダンサブルなナンバー。なのでDJでプレイしたくなって当然だな(このリイシュー盤、解説も充実している)。

 Orchestre Regional de Mopti のライバル・バンドであった Super Biton なども最近DJたちの間で再評価されていると聞く。ソリ・バンバの作品がこうしてアナログ盤先行でリイシューされていることも連動した動きなのだろう。

 ちなみに Kunkan のレコードは割合レアで現在も高値で取引されているようだ。個人的には 1999年にマリのバマコで L'orchestre le National Badema などのデッドストックを見つけて買ってきた。しかしそれはたいした数でなく、このレーベルの作品が何タイトルあるのかも分かっていないので、他のアルバムもリイシューされると嬉しい。




 Kunkan 盤は全て77年のリリース?、ソリ・バンバも同年3枚リリース。この年なにか特別なことがあったのだろうか?





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by desertjazz | 2011-06-27 00:00 | 音 - Africa

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 昨日25日は友人の天光眞弓さん(劇団青い鳥)からお誘いを受けて京都まで日帰り。(なので、週末旅行と言うほどでもない。)

 3.11 以来約3ヶ月半振りの京都。向かったのは京都東急ホテルのギャラリー Kazahana で開催されている『メガサリ版画展 バリからの神話』。メガサリさんはバリ島ウブドゥ在住の唯一の女性版画家で、モチーフはいかにもバリらしいが、その作品はバリ美術の枠から飛び出したオリジナルなものであるのが面白い。以前に較べると色数もインクの肉厚感も増しているようだ。それでいてよりすっきりした印象。周囲に光を放つような明るさ、生き物たちを慈しみ神に心託すような暖かさに惹かれる。



 メガサリさんはかれこれ15年前くらい前から知っている。彼女の自宅(&ギャラリー&ロスメン)はウブドゥのほぼ中央にあって、お邪魔する度に美味しいお茶で暖かくもてなしてくださる。しかし最近はお邪魔かなと思い、バリ滞在中も伺うことはなくなった。行きつけのレストラン Batan Waru のほぼ真向かいにお住まいなので、たまには寄せていただいても良かっただろうか。



 今回展覧会に行ったのは「新作はすべて3月11日以降に作られたものです。」と説明されていたからでもある。かつて 9.11 に影響された音楽が生まれたように、3.11 後の音楽や文学がどう変化するかにも関心がある(「反原発デモを経て」作られたサカキマンゴーの「Small」や細野晴臣の「放射能」などは、そうした作品の好例だと思う)。聞くとメガサリさんも震災後はしばらく制作意欲が失われたそうだ。それでもそれを脱した後の創作力が凄い。展示された10数点の新作はより明るく、より優しくなっている印象だ。祈り、復興を願う気持ちを形にできる芸術家というのは素晴らしいと思う。




 会場では天光さんとたっぷり話したが、それでは足りず、夜は一緒に京都駅に隣接する伊勢丹のレストランで会食(3/11 の時とまるで同じような行動パターンだな)。最近のバリ事情などについてもあれこれ伺う。それにしても彼女の話は相変わらず楽しい。





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by desertjazz | 2011-06-26 08:00 | 美 - Art/Museum

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 今日は久し振りに電車に乗った。道中でのトラブルについてはツイートしたので、ここでは繰り返さない。

 車中では田中優子の『布のちから 江戸から現在へ』を読んでいった。こうした環境の方が自宅で読むより集中できるというのは面白いことだと思う。

(今日の予報は雨だったので外出を諦めて明け方まで呑んでいた。しかし目覚めると快晴。予定変更して出かけたものの、酒が全然抜けておらず、実際はさほど効率が上がらなかったのだが。)

 この本、紙つくりと布つくりの等質性についての指摘なども興味深い。今日読んだのはポジャギとチョガッポに関する考察の章など。韓国の布への関心が増す。

 電車を降りて訪ねたギャラリーで「刺繍ポジャギとチョガッポ展」のちらしを見つけた。不思議な偶然。この展覧会も予定に入れておこう。9/3〜11/6、京都・高麗美術館にて開催。




 するべきこと、やりたいことが多すぎて、ブログを書いている時間がいよいよなくなってきた。ブログに書くかどうかを別にしても、整理しておきたいことが溜まりすぎている。なるべくツイッターにはメモを残すようにしているのだが…。





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by desertjazz | 2011-06-25 23:00 | 布 - Ikat and

納涼音楽 2011

 今日も暑かった。こんな日でもエアコンなしで涼しく過ごすためのCDについてちょこっと考えてみると…。


♪♪♪

"V.A. / Afro Latin Via Dakar"

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 春先からしばらく朝型生活を続けたものの、ちょっとしたきっかけでまた夜型に戻ってしまう。特に最近は夜でも蒸し暑く寝付きが悪い。そんなときには素直に観念して "Afro Latin Via Dakar" のディスク1を聴いている。60/70年にセネガルのダカールで花開いたアフロキューバン・ミュージックを聴くと気分がとてもリラックスしてくる。

 ここに収録された音源には以前から思い入れの強いものが多い。そんな訳でこのアルバムは今年のベスト・リイシューの有力候補。

♪♪♪

"Abdul Tee-Jay / Palm Wine A Go-Go"

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 しかしこれだけ暑くなるといよいよ熱帯音楽の出番だ。人によってはレゲエの季節なのだろうが、個人的にはシエラレオーネのパームワイン・ミュージックこそ必須アイテム。例年通り今年も大定番のアブドゥル・ティージェーをひっぱり出して来た。昼間はベランダに出てこれを聴くのが気持ちよい。パームワインは無理でもギンギンに冷えたトロピカルドリンクがあればもう最高なんだけれどなぁ。

 昨年はパームワイン・ギターの奏法自体について調べたものの、驚くほど資料が見つからなかった。もっともっと知りたいのだが…。

♪♪♪

"Thierry Fantant / Sime Lanmou"

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 夜と昼が決まれば、残るは朝。今年はカリブ海グァドループのベテラン・ベーシストのソロ作が夏の朝をさわやかに過ごさせてくれている。フレンチ・カリビアンのクールで芳醇な音が一日の始まりにぴったり。かねてからのマラヴォワ・ファンとしては、ラルフ・タマールの声が清涼感をさらに増してくれて溜まらない。


♪♪♪

 取りあえず頭に浮かんだ3枚を並べてみたけれど、10枚くらい選んでみても面白いかも知れない。


♪♪♪

♪♪♪
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by desertjazz | 2011-06-24 22:00 | 音 - Music

 毎年モロッコのフェスで開催される『聖なる音楽祭』(17回目の今年は 6/3〜6/12)、今年も豪華な内容だった。主な出演アーティストは、Ben Harper、Maria Bethânia、Nawah、Abd Al Malik、Youssou Ndour and the Super Etoile of Dakar、Kadim Al Sahir、など。モロッコにはまた行きたいと考えてもいるので、このフェスは来年以降も要チェックだ。





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by desertjazz | 2011-06-24 21:30 | 音 - Festivals

日記(メモ)

 友人からの連絡で朝から爆笑。しかしこうしたものを観たり読んだりして、笑ってばかりもいられないと思い直す。何故かツイートを Copy & Paste できないので、気になったものをこちらにメモ。


『王様の耳そうじ 〜放射性物質は法的には汚染物質と規定されていない!?』

 いつも参考になる知人のブログ。法律上の意外な盲点があるらしく、実際訴訟が起こればやはり相当に難しい裁判になるのだろう。けれども、これを楯に徹底的な責任回避をすることまでは考えにくいのかも?

『報道発ドキュメンタリ宣言 〜もんじゅ事故 原子炉内部を取材』

 もんじゅについての分かりやすい番組。近隣住民の誰もが一切口を開かないのが不思議。一体何があったのだろう? そのもんじゅの修理工事が今日行われているが、予想通り難航しているようでいつ終わるのかも伝わってこない。(→ 追記:6/24 4:55 に作業完了とのことで、まずはひと安心。)

Postcards from Hell, 2011 (The 2011 Failed States Index)

 Fund for Peace という NPO が発表した世界177カ国の「破綻国家」の最新ランキング。写真にも圧倒される。トップから、ソマリア、チャド、スーダン、コンゴ民主共和国(旧ザイール)、ハイチと続き、ボトム3は北欧3カ国。日本は何位?




 谷崎潤一郎の『細雪』の合間に読んでいる田中優子の最新刊がたいへん面白い。なので彼女の『江戸の音』も買ってみた。







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by desertjazz | 2011-06-23 23:30

DJ