今年を振り返って(2)

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 今年撮った写真を見ながら、何となく1年を振り返っている。それにしても良い写真が全然なくて、自分でも意外。これは今年を象徴しているような気がする。

 ただただ忙しいばかりで、本当にやりたいことは何も出来ずに終わってしまった。なので、アフリカ音楽に関する企画や原稿などはほとんど断ってしまったし、他の頼まれ事もほぼ全て先送りしたまま。

 何もない空疎な1年だった印象が強い。観たいライブにもさっぱり行けなかった。

 そう思ったのだけれど、振り返ってみると、Manu Theron たち Lo Cor de la Plana のメンバーと再会したのは今年2月のことだったし、Idan Raichel とも久し振りに会ってライブも観られたし、Jupiter & Okwess International の面々と一緒だったスキヤキもとても楽しかった。今年もフランスに行けなかったことは悔やまれるけれど、北欧や屋久島に行けただけでも幸せと考えるべきだろう。そう考えると、確かにとても物足りない1年だったけれど、全く何もなかったとまでは言えない。

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 ・・・などと、もうすぐ過ぎ行く2014年を悔やんでいても仕方ないので、2015年のことに頭を切り替えることにする。

 まず楽しみなのが、2月に予定されている St Vincent の来日公演。2年前にマルセイユで Antibalas の Martin Pena にインタビューしたとき、"Love This Ginat" のレコーディングで David Byrne と St Vincent からどんなリクエストがあったのか質問した。今度は逆に彼女に同じことを聞いてみたいな。同じ2月の Juana Morina も盛り上がることだろう。

 他にも4組ほど日本公演/日本ツアーを検討中と聞いている。中には「さすがにそれは無理でしょう」と思ってしまうようなびっくりするアーティストもいるのだけれど(ひとりのイニシャルは S)、もしそれが実現すれば凄いことになるだろう。正式発表が待ち遠しい。

 それ以外にも(と言うよりか、それらに関連づけて)個人的に実現したいことがあって、アフリカやヨーロッパの関係者ともやり取りをしているところ。

 来年は Sukiyaki Meets The World が25周年なので、それにも何かお手伝いできたら嬉しいな。

 期待に添えなかった方々、いろいろお待たせしてしまっている皆さんには、本当に申し訳なく思っています。約束はどれも忘れていないつもりなので、来年にはどうにかしたいと思います。


(写真の中から、Marewrew との記念写真や昨年「蔦」での打ち上げ写真やらが出て来ました。どれもまだ送っていないですよね?)






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by desertjazz | 2014-12-29 01:00

オーロラを見た!?

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 一生に一度でいいからオーロラを観に行こう!ということになり、今年3月再び北欧へ。あれこれ情報収集してみると、世界最高の晴天率を誇るアビスコ Abisko がベストらしい。

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 デンマークのコペンハーゲンから北上しスウェーデン北部の鉱山町キルナ Kiruna へ。

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 キルナ空港から迎えの車に乗って約1時間。さらに北上してアビスコに到着。

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 投宿したのはオーロラ観察とアウトドアの一大拠点 Abisko Touristation。

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 大人気のこの宿に3泊することに(1泊〜2泊ではオーロラを見られないリスクがあると思って)。ギリギリでロッジ最後の1室を予約できたのはラッキー!

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 ベッドメイキングも掃除も全て自分でするのが北欧スタイル。シーツ、タオル、食材、ワインなどをどっさり持ち込んでの自炊生活がスタート。

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 まずは日本土産に持ってきた八雲もちとお茶で一服。初日の10日は曇り空でオーロラは見られず。




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 3/11 アビスコ2日目。宿の周囲を散策。夏も美しいんだろうなぁ。

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 足下は氷でガッチガチ。

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 ソリをひく犬君たちにも会ってきました。

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 今夜も悪天。山頂 Aurora Station 行きのリフトを予約していたのだけれど、風が強くて運行休止とのこと。頑張って深夜に寒空を見つめ続けたものの、舞い降りる雪が顔に下りてくるだけだった。




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 3/12 アビスコ3日目。この日もまれにしか日が射さず。日中は雪道をトレッキング。白銀の景色はひたすら美しい。だけれど、極寒かと思いきや気温0度とは。来る直前からアビスコらしくない気象になっている。

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 今夜もダメかと思っていたら、リフトは運行するという。がっちり着込んリフト駅へ。

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 びっくりするくらい肉厚の防寒着のレンタル料もリフト代に含まれている(2人で100ユーロ弱だったかな? 後で確認します。)

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 ブーツも。自分は極寒地仕様のブーツを履いて行ったので不要だった。

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 暗闇の中をガタゴト揺られながら1000m?ほど登る。客を乗せる度に止まるものだから時間がかかる。確かにこれじゃ肉団子になるまで着込まなきゃ凍え死んでしまうよ。

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 40分ほどで山頂に到着。雲は厚いままなので、オーロラは早々に諦めた。でも、よく見ると空がうっすらと赤く色づいている。もしやオーロラかと思ったが、街の灯りが雲に反射しているだけだった。

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 肉眼ではこれよりも暗い。

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 それでも、折角なので写真も撮ろうと思って持ってきた撮影機材をセットアップ。自分には高級過ぎる三脚も新調したし、寒冷地だと思ってバッテリーも潤沢に持ってきた。真っ暗闇の中、凍える手でピント合わせに苦労して撮影すると、そこには幻想的な絶景が写っていた。

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 右上に明るく輝いているのは太陽ではなくて月。

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 いくら待っても雲は厚くなるばかり。諦めて下山することにした。

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 目的は果たせなかったけれど、何だか楽しく感動的なひとときだったな。良い思い出になりそう。

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 そんなことを語り合いつつリフトで下りて行ったら、何となく地平線の辺りでうっすらと赤い光が揺らめいて見えるような気がする。慌ててコンパクトカメラで撮影。

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 翌日 Abisko Touristation のスタッフに写真を見てもらって確認すると「これはオーロラですよ」とのこと。

 北欧までやってきて一応オーロラは見た。でも、これって見たうちに入るのだろうか?

 いや、数々の絶景を眺められたし、楽しい数日間を過ごせたのだから、日本からはるばるやってきた価値はあったのだろう。

 これが今年一番の思い出であることだけは間違いない。




 このところ毎度、旅で天気にはツキがない。日光は4日とも雨。石垣は台風。今年も屋久島では出発予定日の10/12にスーパー台風直撃。でも、一昨年にベニスを訪れたのは水没1週間前だったし、モロッコの水害もギリギリ回避し、サハラ砂漠に泊まった夜はこれ以上ないという快晴。屋久島行きも日程を2日ずらせたので、ツーリストが少ない中でトレッキングできたのだった。

 今年3月のアビスコは、ここには珍しいほどに2週間くらい悪天が続いたようで、今回のことは諦めるしかないな。アビスコを離れた10/13の夜には今年最大級のオーロラが出現して世界的なニュースになった。カナダで撮影された写真を見たのだけれど、もう息が止まりそうほどの美しさ。北欧ではなくカナダに行っていたら、とも考えてしまうのだけれど、それは結果論でしかない。

 まあ、リベンジのチャンスを待つことにしよう。

 上手くいかないこともつきものだけれど、やっぱり旅は楽しい。生きている間は旅をとことん楽しむことにしよう!




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by desertjazz | 2014-12-27 01:00 | 旅 - Abroad

BEST ALBUMS 2014

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 1. St. Vincent "St. Vincent"
 2. Klo Pelgag "L'Alchimie des Monstres"
 3. Nakhane Toure "Brave Confusion" (2013)
 4. Massilia Sound System "Massilia"
 5. Kasai All Stars "Beware the Fetish"
 6. Tiken Jah Fakoly "Dernier Appel"
 7. 松田美緒『クレオール・ニッポン うたの記憶を旅する』
 8. Jupiter & Okwess International "Hotel Univers" (2013)
 9. Bongeziwe Mabandla "Umlilo"
 10. V.A. "African Gems"


 2014年のベスト・アルバム、というより個人的に記憶に残った10枚。

 今年上半期のベストに選んだ2枚がそのまま1位と2位。St. Vincent はこのセルフ・タイトル作に限らず旧作も含めてよく聴いた。なので来年2月20日の東京公演が楽しみ! ケベックの才女 Klo Pelgag も来年は是非そのステージも観てみたい。

 今年はさほどアフリカ音楽を聴いた印象はなかったのだが、10枚リストアップしてみたら半数以上がアフリカものになった。その中でベストだったのは南アの新人 Nakhane Toure のデビュー作。ヒット・チューン "Christopher" を筆頭に今だにヘビロテ中。極上のポップ・アルバム。

 Massilia Sound System はベスト10レベルの作品だとまでは思わないけれど、まあ単純に大好きなのと、結成30周年のお祝いということでランクイン。彼らのサウンドを聴くことがもう生活の一部となっている。30周年記念ライブにも行きたかったが、どうしても外せない仕事があってフランスに飛んで行くことは叶わず。無念…。

 Kasai All Stars のセカンドは最近ようやくじっくり聴いた。これってかなりの傑作なんじゃないだろうか。まるで Hugh Tracey 録音のようでもあり、それが現代的先鋭感も伴っている。捨て曲なく2枚組大作になったことにも納得。

 Tiken Jah Fakoly のレゲエはいつ聴いても最高だね! 今回も完璧。文句なし!

 8位と9位は今年スキヤキで来日したアーティストたち。Jupiter は昨年のアルバムだが、今年のベスト10に入れることにした。彼の来日公演は今年のハイライトのひとつだったので。南アのボンちゃん Bongeziwe Mabandla は人柄もファッションも最高だった。

 スキヤキ関連ではもう1枚、メキシコのみでのリリースとなった Cuatro Sukiyaki Minimal "Live at Sukiyaki" も最初はベスト10に入れていた(彼らは来年アルバムをリリースする予定)。しかし、年末に出た松田美緒の CD Book『クレオール・ニッポン うたの記憶を旅する』があまりに良かったので入れ替え。(「日本では自然も人心も破壊が進んでいる印象を受ける中、遺していきたいものがあることを思い出させてもくれる、そんな音楽。」「懐かしさの背後にある悲しい事実、クレオール的な音作りの意味、地球規模で歌を採集した理由がよく伝わってくる。これは「読んで、聴く」作品だと思う。」・・・ Facebook より)

 SWP の Michael Baird がコンパイルした "African Gems" は私が日本盤ライナーを執筆した。その関係から、とりわけ繰り返し聴いたアルバム。個人的には今年のベスト・リイシューだったと思っている。


(今年は変化球?も隠し球もなし。説明不要の話題作ばかりが並んだ。思うところあって、ほとんどレコードを買わない生活をしている影響も大きかったかも知れない。)






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by desertjazz | 2014-12-26 20:03 | 音 - Music

BEST BOOKS 2014

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・矢部宏治『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』
・高野秀行『西南シルクロードは密林に消える』
・グレアム・ファーメロ『量子の海、ディラックの深淵 〜天才物理学者の華々しき業績と寡黙なる生涯〜』
・デヴィッド・ルイス=ウィリアムズ『洞窟のなかの心』
・ル・クレジオ『隔離の島』
・ミシェル・ウエルベック『地図と領土』
・オルガ・トカルチュク『逃亡派 (EXLIBRIS) 』
・チヌア・アチェベ『崩れゆく絆』
・J・M・クッツェー『サマータイム』
・トマス・ピンチョン『逆光』


 2014年に読んだ本の中から、様々な理由で堪能した10冊を選んでみた。

 ピンチョン全小説やクロード・シモン『農耕詩』やジャック・アタリ『ノイズ - 音楽/貨幣/雑音』などなど(自分にとっては)やや難解な本を少しづつ読み進めることに時間がかかってしまい、思ったほどの数は読めなかった。なので新刊だけでは10冊に足りず、昨年までに出た本もいくつか混じっている。

 順不同ながら、最初の2冊がダントツ。特に矢部宏治の本は「必読」レベルだと思う。(「長年どうしても分からなかった謎が次々解けて行った。「米軍駐留は昭和天皇の要請によるもの」といったような衝撃的事実の連続。それらが公式文書に基づいてロジカルに語られるので信じるしかない。/日本(と憲法)は変えられるし、本当は変わらなくてはならない。けれども、簡単には変わらないだろう。/謎が解けた知的興奮と日本の現実に対する暗澹たる気分が交錯する。ある意味で、これまでに数多くの本を読んだ中で最高の「面白さ」。その点から、日本人必読の書という評価には同意する。」・・・Facebook より)

 傑作&快作『謎の独立国家ソマリランド』が話題になった高野秀行は、遡って『西南シルクロードは密林に消える』も読んでみた。これまた大傑作。こんな旅なんて誰ももう二度と出来ないことだろう。


 数分の暇があれば海外小説を中心に読書にふける毎日。そんな中、日本の作品もと思い、河出書房新社から刊行が始まった「池澤夏樹個人編集 日本文学全集」の第1巻『風土記』もつらつら読み始めている。






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by desertjazz | 2014-12-26 20:02 | 本 - Readings

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 人生初の「断酒」は52日間でいったん終了。その間、「どうして酒を止めたの?」「病気?」と多くの人たちから尋ねられたのだけれど、毎度の答えは「単なる気まぐれ」。実際その通りだった。なぜかたまたま休肝できたというだけの話。けれども、いろいろなことを考え、個人的には面白い体験にもなった。

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by desertjazz | 2014-12-26 20:01 | 食 - Eat & Drink

Babel Med Music 2015

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 来年3月の Babel Med Music 2015 の詳細がつい先ほど発表になった。Moussu T e Lei Jovents なども出るね。


 ・ Babel Med Music 2015






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by desertjazz | 2014-12-20 04:00 | 音 - Festivals

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