Introduction to Sona Jobarteh


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 今年巡り会ったミュージシャンの中で特に気に入っているひとりは、ガンビアの若手コラ奏者/シンガーの Sona Jobarteh(日本語標記すると「ソナ・ジョバルテ」になるのだろうか?)。

 まずは最新シングル "Gambia" の PV をご覧あれ。


+ Sona Jobarteh - GAMBIA (Official Video)


 この曲は、西アフリカ/マンディングの伝統音楽とモダンなポップミュージックとの良質なブレンドだと思う。ほのかに切なく、それでいて心地よいメロディー。なにより、ソナ姫の清々しい歌声と
笑顔に魅入られてしまった。自分にとっては、現時点でこれが今年のベスト・ビデオだ!



 ソナ・ジョバテは、西アフリカの伝統的弦楽器コラを演奏する5大一族のひとつの家系に属するのだそう。ただし生まれはロンドン(1983年)であり、冒頭で「ガンビアの」と書いたが、そのガンビアでの実生活はあまり長くないのかも知れない。と言うのも、顔や肌の色を見る限り白人の血も混じっていそうだから(実際、ロンドンの学校を出てもいる)。しかし文献をあちこち探しても、そのような記述は見つからず、この推測が正しいかどうかは分からない。

 彼女の一族はマリからガンビアに移住してきた歴史をもち、祖父はコラ奏者の大家 Amadu Bansang Jobarteh とのこと。驚いたことに、現代最高峰のコラ奏者トゥマニ・ジャバテ Toumani Diabate は彼女のいとこだという。3歳の時に兄 Tunde Jegede からコラの奏法を習い、若干4歳にしてステージに立つ。その後は父 Sanjally Jobarteh からも教えを請い、ロンドンで過ごした学生時代はどうやらクラシック方面の勉強もしていたようだ。コラ、ギター以外にチェロも演奏するという。

 彼女が注目されている大きな理由は、女性にも関わらずコラを演奏するから。コラの演奏法は、限られた一族の間で、父から息子へと代々受け継がれてきた。その長い歴史の中に初めて登場した女性がソナ。コラを演奏する主要一族で初のプロのコラ奏者なのだそうだ。



 ソナは最近出てきた新人なのかと思っていたのだが、調べて見るとすでに様々な活動を重ねていることは分かった。意外と経験豊富(その辺りの詳細については改めて紹介してみたい)。例えば、カサンドラ・ウイルソン Cassandra Wilson、デイモン・アルバーン Damon Albarn、ウム・サンガレ Oumou Sangaré などとも仕事をしている。ロンドンのオーケストラと共演したり、ポーランドの音楽祭に招聘されて中心的役割を果たしたり、ガンビア政府の後援を受けてワークショップを開いたり。映画のサントラを書き、CDにもなっている(未聴)。

 自身の作品としては、2011年にはソロ・アルバム "Fasiya" をリリースしている。収録トラックを聴くと、基本はマンディング系の節回しながらも、そこに他の様々なエッセンスが混ぜ込まれているのが感じられる。軽やかなポップに仕上がった、なかななの好盤だ。


(余談になるが、この CD は El Sur Records の原田店主が資料用に取り寄せて未開封だったのを「略奪」したもの。日本でも彼女に注目している人は私以外にもいるということです。Thanks to El Sur Records。)


 彼女のサウンド、これがライブになると一段とグルーヴが増してくる様子。YouTube であれこれ視聴して、こんなライブを直に観たいなと思ったら、昨年は、マレーシアのボルネオ島(サワラク)で毎年開催されている Rainforest World Music Festival に出演していた。このフェスも毎年チェックしていたのに、、、。情報収集がまだまだ甘いね。

 現在、新曲 "Gambia" を含めたニューアルバムを準備中とのこと。アルバム "Fasiya" ではまだ突き抜けたところに欠ける印象もあるが、"Gambia" 1曲聴いただけでもその後一気に成長した姿が感じられる。なので、これはとても楽しみな新作だ!

 ソナ・ジョバルテを聴いていると、大いなる可能性を感じる。来月11月にはイギリスで2公演予定されていて、恐らくニューアルバムからの曲もたっぷり演奏されることだろう。それをきっかけにブレイクする予感も。実際最近 Songlines 誌でも彼女が紹介されたようだ。

 コラの演奏も歌声もとても気持ちいいので、きっとライブも楽しいことだろう。新作のリリースに合わせて、スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールドあたりが呼んでくれないかなぁ?


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(9/22 記 / 10/17 加筆 / 11/1 修正)








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by desertjazz | 2016-10-17 23:33 | 音 - Africa

New Discs in this Fall


 秋は新作リリースのシーズン。Youssou N'Dour の他にも、Randy Newman、Moussu T e Lei Jovents、Oai Star、Bugge Wesseltoft、そして Klo Pelgag といったように、自分の好きなアーティストたちが新作を発表し、多くがそれに合わせたツアーを開始する(そんなことが、自分がしばしば秋に外国を旅行する理由ともなっている)。Madyed Cherfi は「新著」を出したし、オクシタン・ディスクガイドという気になる本も出た。あと他には何があったかな? 買い漏らしのないようにメモしておかないと忘れそう。

 こうして並べてみると、長年自分が好きな音楽ばかり。今年は猛烈に忙しくて、昔から好きなものを聴くだけで精一杯(いや、それだけの時間すら取れない)。新しいものに関心を拡げるだけの余裕がない。それでも、もう生活の一部となっているような音楽を聴いているだけで十分幸せなのだけれど。

 その一方で、今一番心待ちにしているのは、やっぱりフランス系カナダ人 Klo Pelgag の新作。今度はどんな作品になっているのだろう。とても楽しみだ!

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by desertjazz | 2016-10-14 04:58 | 音 - Music

Live Music Week


 先週はライブ・ウイーク。1〜4日は、Chinese Man、Suar Agung、Bugge Wesseltoft、Les Innocents と4連夜。そして9日は Caetano Veloso!

 11年振りに観たカエターノ・ヴェローゾ(前回は池袋と有楽町東京フォーラムに行った)、ただただ素晴らしかった。声とギターだけであれだけの世界を構築するとは。テレーザ・クリスチーナも含めるとたっぷり2時間。結構前方でゆったり観られたし、音も心配したほどでなかったし。今回のライブ、本当に行って良かった!(カルリーニョス・セッチ・コルダスの7弦ギターのまるでオーケストラのような重なり具合も印象的だった。)

 今週は Brad Mehldau と Joshua Redman のデュオを聴きに行きたかったのだけれど断念。さすがに時間も体力も懐ももたない。






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by desertjazz | 2016-10-13 23:00 | 音 - Music


 Youssou N'Dour の新作 "Africa Rekk" はソニー系列の Jive Epic から 11/4 にリリース。コンセプトは、アフリカの様々な文化を横断し、アフリカの現代と伝統を行き来する旅。新作リリースに合わせて 11月15日からフランス/世界ツアーが始まる。日本にも来ないかなぁ〜?


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by desertjazz | 2016-10-12 23:56 | 音 - Africa

Issa Bagayogo R.I.P.


 マリの Issa Bagayogo が、昨日、故郷の Wassoulou で亡くなったとのことです。大好きだったのでショック。

 彼について教えてくれたのも El Sur Records でした。深夜に原田店主から、Cobalt からの最初のアルバム "Sya" を紹介され、冒頭の雷鳴に続くミニマルですっとぼけたような音にしばし絶句。しかしこれが聴くごとにクセになっていったのでした。

 2003年にアングレームの Le Festival Musiques Métisses に行ったのは彼の出演も予定されていたから(しかしそれはキャンセルとなり、結局イッサのライブは一度も観ることができず仕舞いになってしまった。同様にお目当てだった Orchestra Baobab も本番前に照明が崩れてキャンセル。あれこれ散々な目にも遭ったけれど、Zebda、Dupain、Tiken Jah Fakley、Rail Band、Bembeya Jazz などを一度に観られて最高のフェスでした)。

 Cobalt を離れて six degrees からCDが出るようになって以降は、日本を含めて世界的に知られるようになっただけに、とても残念です。

 Issa Bagayogo (1961 - 2016) R.I.P.


(追記)

 長らく病気だったのですね。


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by desertjazz | 2016-10-11 23:53 | 音 - Africa

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