MMF in Taipei

 先ほど台湾から帰国しました(台北の空港を離陸してから4時間未満で自宅に着いてしまったので、外国に行ってきた気があまりしない…)。
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 Lo Cor de la Plana
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 Habib Koite
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 Manu & Sam
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 Manu & Sam
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 Grand Finale 

 ライブミュージックを楽しんで、美味いものを食べるだけが目的の、2泊のみの短い滞在だったけれど、かなり中味の濃いものになった。特にフェスの最後は Manu Theron 率いる Lo Cor de la Plana と Sam Kampienia のバンドが合体して、Manu と Sam が Gacha Empega の曲を歌うという、日本を発つ前から期待していた通りの展開! Gacha Empega は Dupain 結成前の Sam が Manu と組んでいた3人組グループなのだけれど、このふたりがデュオで歌うのを直に観られるなど想像したこともなかった。それが台湾で実現するなんて、自分にとっては奇跡的出来事。「今、世界中の歌手のうちで好きな声は?」と問われて思い浮かぶ3人の中のふたりが Manu と Sam なので、自分にとってこのシーンはとても感動的だった。

 Sam と Manu から打ち上げに誘われたので、会場まででかけていったら、ここでも楽しいことの連続。気がつけば、Habib Koite と Manu と Sam と一緒にひとつのテーブルを囲んで呑みながら語りあうことに。途中で失礼しようとしても帰してもらえず、結局お開きとなった今朝3時まで呑んでいた。
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 四方山話はたくさんあるのだけれど、まあそのうちに。嬉しい話をひとつだけ紹介しておくと、 Lo Cor de la Plana が今年12月に来日し、(たぶん)東京や大阪など4カ所でコンサートを行う予定とのこと。これは Manu Theron 本人が教えてくれたことです。
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# by desertjazz | 2009-10-05 18:50

Oai Star

 Oai Star 2006(期間限定公開)
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 ここを拝読(人様のブログを全文読んだのは数ヶ月振りかな? トピックがワイスターのこととなれば、読まないはずがない)。ここ数年の Massilia Sound System のライブを(DVDも含めて)観て Gari のフロントマンとしての活躍を認め、ワイスターの新作を聴いて Lux B がいなくなったことの大きさと残された Gari の迷いのようなものも感じたので、對馬さんの記述には同感。2006年に一度だけ体験したワイスターのライブはこの上なく楽しいものだったので、Gari たちには新たな成功を期待したい。完全復活を心から願っている。
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# by desertjazz | 2009-10-03 00:18

Sufjan Stevens

 昨日デヴィッド・シルヴィアンの新作と一緒に買ったのはスフィアン・ステーヴンスの2004年作の "Seven Swans"。彼の作品は大体聴いたつもりだったのだけれど、これはまだだったと思ってのこと。そして聴いてみたら、正に期待通りの音。まだ雪景色になっていない分、"Manafon" 以上かも知れない。
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 興味が湧いてネットで検索してみたところ、何と今月(10月)2枚の新作 "Run Rabbit Run" と "The BQE" がアメリカでリリースされる予定であることが分かった。日本盤も出るのだろうか。先にリリースされたゲスト作 Welcome Wagon は宗教色が強すぎて、個人的には気持ち悪くて辟易したのだけど、今度は期待していいだろう。

(追記)

 Sufjan Stevens もバンジョーのプレイヤーであることを思い出した。Moussu T e lei Jovents でも Bruce Springsteen の Sessions Band でもバンジョーが重要な役割を果たしており、自分はその音に聴き惚れたのだった。昔からカントリーが苦手だったためか、かつてはバンジョーの音が好きではなったのにも関わらず、この夏は Pete Seeger を繰り返し聴いたり、楽器店でバンジョーを物色したりするまでになった。我ながら不思議な心変わりだと思う。

(10/1, 23:40)
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# by desertjazz | 2009-10-01 02:00

David Sylvian "Manafon"

 デヴィッド・シルヴィアンの大傑作 "blemish" 以来6年振りのソロ作 "Manafon" を聴く。
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 今日は TOWER RECORDS で新譜をチェックしてきた。しかし、ネットも雑誌もほとんど読まなくなっているので、最近の好盤や話題盤が何なのかさっぱり分からない。カンを頼りに散策するも相変わらず欲しい作品が見当たらない。そんな中、視界に入ってきて飛びついたのがこの作品。
 "blemish" の良さはいくら言葉で説明してもその凄さが伝わりにくい作品なのではないかと思う。それでもあえて語れば、極めて内省的でエモーショナルな歌と研ぎすまされたミニマルな音とが、スリーブの雪景色を連想させるようなひんやりした質感を持っているのにも関わらず、聴き込むほどに心が温まるという、ある意味で恐ろしい次元に達した作品なのではないかと思う。なので、毎年冬が近づくと、Ab und Zu の "Spark of Life" とこの "blemish" がヘビーローテーションとなる。今年は "Manafon" もじっくり聴き込む楽しみができた。



 "blemish" については私的な痛恨事がある。このアルバムを含めた7枚のクロスレビューをミュージックマガジンから依頼されたものの、海外出張の直前だった直後だったかしたために時間がなくお断りした。このときのラインナップは "blemish" に加えて、半野喜弘 "Lido"、Tony Allen の "Home Cooking" と、自信をもって満点をつけられるアルバムが3枚も揃った奇跡的な号だった。これを逃した自分は音楽の語り手にはなれないのだなと観念した記憶がある。



 "Manafon" で気になるのは参加ミュージシャンが多いこと。連なる名前を読んで、アルゼンチン音響派の諸作にも通じる超越した即興性を期待するものの、その「多さ」という先入観が邪魔して、"blemish" の方が(ずっと)上かなと感じる(しかし、こうした比較の意味のなさにも思いいたる)。

 ここまでは2回聴いての雑感。7曲目はまるで Joni Mitchell のようなメロディーだな。



 自分が "blemish" にこの上なく惹かれたのは、そこに「パーソナル性」とのある種の等質性や共鳴性を感じたからなのかも知れない。

 そろそろ答えを書くべき時期なのかも知れないと思いつつも、その暇がないのだが、、、最近自分の頭を支配しているのは、ワールド・ミュージックの「ローカル性」(すなわち「ローカル・ミュージック」)と「コミュニティー性」のこと。これは縁あって、世界中で音楽が奏でられる現場(フェスも含めて)に立ち会えたことがもたらしたもので、そのことが若い頃に自分が持っていた「レコード中心主義」「レコード絶対主義」を自己反省させることにも繋がった。そしてさらに思考を突き詰めて行った先に、「パーソナル性」が浮かんできた。世界のあちらこちらで出会い録音してきたパーソナルな音の数々を思い浮かべると、今さらながらにそれが「良い音楽」かどうかといった他者からの価値判断を無意味にする重さが身に迫ってきて、頭の中に蘇るその音にただただ感動するばかりなのだ。

 デヴィッド・シルヴィアンの近年の音楽にはそうした「パーソナル性」に通じるものがあるように思える(と書くのには無理があるかな? 「内省的=パーソナル」とは即座にはならないことも説明しなくていけないのだろうが、、、。今日もかなり呑んで書いているので、同感しない方はスルーして下さい)。



 そして、思考をさらに進めていって今辿りついているひとつの到達点は、「脱音楽」的な考え方。現代人はもっと耳を(そして目を)自由に解き放った方が良いと思う。

 (…今夜はここまで。)

##

 Tinariwen の新作は前作よりも良いと思った。それは、彼らの「コミュニティー性」や「パーソナル性」が等身大に表現されているから。そのことは、付属の DVD を観ると伝わってくる。今作は地元で録音されたもののようなのだが、砂漠の中で演奏する彼らの姿を観て、やはり音楽にはそれが奏でられるに似つかわしい場があることを感じた。
 実は彼らがワールドミュージックのスーパーグループ的に語られることには、日頃からどこか違和感を覚えていた。リーダーのイブライムがマラリアだと仮病を使って日本公演をキャンセルした(このことは関係者だけの間の口外してはいけない秘密だと思っていたのだけれど、どうやらそうではないことを最近知った)らしいのだが、もしそれが事実ならば、イブライムたちが、オーバープロデュースされることよりも、等身大な音楽を表現することの方を望んでいることの現われのような気がする。これは全くのカンなのだが。

("Aman Iman" のハードエッジなサウンドは素晴らしかった。しかし、イブライムの書いた詞との齟齬が残っているような気がして、未だにアルバムに対する評価は下していない。『ラティーナ』から頼まれて原稿を書いてから一度も聴いていないのではないだろうか。)

##

 Oai Star の新作。Game Boy の音源をベーシックトラックに使ったピコピコした曲だけが14トラック続く(正直、耳障り)。Lux B を喪った Gari の歌もひたすら薄い。残念ならが、この音楽を聴きたいと思う人は日本にはいないように思う。Blondie の 'Call Me' っぽい曲はそこそこカッコよくてライブでも受けそうなのだけれど、このアルバムには無理を感じる。

 Moussu T の Arlee Leonard との共演には意味が感じられないし、Lo Cor de la Plana と Renata Rosa とのプロジェクトもどうやらうまくいかなかったようだ(台湾公演からは彼女の名前が消えている)。マルセイユ勢は揃って苦戦しているようにも映るのだが、個人的にはかなり期待できる驚くべき新たなプロジェクトの話も伝わってきていて、こちらには期待したい。
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# by desertjazz | 2009-09-30 23:00

From Marseille

 今日1日で、、、。

1)Sam Karpienia からのメッセージが届く。再び会って話をきけることになった。

2)Fiesta des Suds の事務局から10月8日にマルセイユで開催されるプレス・カンファレンス CONFERENCE DE PRESSE の案内が到着。

3)Tatou のオフィスからは次のコンサートの案内メールが送られて来る。
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4)ワイスター Oai Star の新作 "Manifesta" がフランスから郵送されてくる(對馬さん、いつもありがとうございます!)。
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 やはり来月もマルセイユに行きたくなってしまった。



 オクシタニア/マルセイユの音楽になぜこれほど惹かれるのか考え続けて、最近またひとつその理由が分かりかけて来た。
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# by desertjazz | 2009-09-29 20:17

Michael Baird

 1ヶ月ほど前に SWP のマイケル・ベアードから連絡があった。その一部をご紹介。

 マイケルはヒュー・トレイシーのリイシューですっかり名を知られるようになったが、彼の本業はジャズ・ドラマー。そうしたプレイヤーとして彼が演奏した新作が完成し、送られて来た。タイトルは "Twenty Years After"。piano/synthesizer の Arend Nijenhuis と drumkit/percussion の Michael Baird の2人だけによるフリーインプロビゼーションが収録されている(録音は 1988年と2009年で、それがアルバムタイトルの由来になっている)。一度聴いた印象では、個人的にはピアニストの方に全く資質を感じなかったのだが、マイケルの諸作は HMV などでは絶賛して売られ続けているので、この作品はどういった捉えられ方をするのか、ちょっとばかり興味がある。
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 ・ "Twenty Years After"

 SWP からのリリース予定はまだまだあって、ワールド/アフリカのファンにとって興味があるだろうものは、"The Kankobela of the Batonga Vol.1"、"The Kankobela of the Batonga Vol. 2" の2枚。彼がこのところ継続しているザンビアでのフィールド・レコーディングの続編で、親指ピアノに焦点を当てた内容らしい。どちらもマスタリングまで完了しているので、近日中にアオラ・コーポレションから日本発売されるのだと思う。



 ザンビアの人々の音楽には以前から興味があるし、ザンビア西部の自然公園も外国人がなかなか訪れることの出来ない秘境として知られている(特に動物好きには)。なので、いつかマイケルと一緒にザンビアに行きたいと願っているのが、実現させるまでには至っていない。ザンビアには半日しか滞在したことがないので、じっくり再訪することができれば、充実した旅ができそうだ。
 より実現性の高いアイディアとして思案し続けているのは、ベルギー&オランダ行きの方。昔ブリュッセルに数日泊まって、この街がすっかり気に入ってしまった。料理は美味いし、ブリュッセルの「歴史から置いて行かれたような」寂れた佇まいに魅力を感じた。どこを散歩しても心地よい街だったことを憶えている。また、アントワープには昔から憧れている博物館があって、ここには是非とも行きたい。マイケルのところに泊まって、あちこち訪ね歩けたらなぁ、、、と呟いているうちは絶対実現しないのだろうな。
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# by desertjazz | 2009-09-23 23:00

Vivian

 今年の春にパリを訪れたときのこと。

 いつものごとくバルベス界隈を探索して驚いた。マグレブ系の店を覗いても、アフリカ系の店を覗いても、気になるアイテムがほとんど皆無。昨年、一昨年あたりは、ジャラルを筆頭とするレッガーダ、スタイフィー、それにエル・アンカの復刻盤(国内盤まで出たのにはびっくりした!)など、後に日本でも流通することになるアルジェリア音楽のCDを立て続けに見つけたり、セネガル音楽やマリ音楽に個人的な収穫を得たりすることができた。しかし今年は財布を開くことがほぼ絶無。たしかにバルベス/シャトールージュを訪れる度に発見が少なくなっていったのは事実なのだが、ここまで寂しい事態になるとは予想外だった。とりわけセネガルものが酷かった。一年前と較べてストックがほとんど変わっていないのだから。

 その理由として考えつくのは3つ。近年のセネガル音楽が低調だから、単に現地の作品がパリで流通しなくなっているから、庶民が親しむ商品がDVDにシフトしたから、これらのいずれかである可能性が考えられる。多分全部が影響しているのではないかと思うのだけれど、セネガルに限らず新作DVDが大量に作られて安価で売られいることは事実である。そのほとんどが非常にチープな作り(なので、私は特に好きなものばかり厳選して買っているし、積極的に紹介する気にもならない)ではあるが、アフリカの市井の人々に楽しみをもたらしていることは間違いない。それは、CDやカセットを聴く以上の喜びなのだろう。

 それでも持っていないアイテムを探して買って帰ったものが少しばかりある。例えば、ヴィヴィアンのカセット。ユッスーの親戚(弟の奥さんだったかな?)である彼女、ユッスーのライブでコーラスを務めることも多く、何となくユッスーの支援で音楽活動を続けているような印象を受けがちかも知れないが、彼女の作品や直に観たライブはいずれも決して悪いものではなかった。

 買ったカセットは、"Man Diarra Vol.2" (2005) と "Special Live au Bataclan Cafe" (2007) の2本。前者は全くのR&B作品で結構良い仕上がり。1曲目は有名曲のカバーなのだけれど、どうしてもタイトルが思い浮かばない。後者はダカールの有名なクラブバタクランでのライブで、毎週(確か木曜日)レギュラーのチョサンとは異なるステージながら、いつもと同様 Jolof Band がバックを務めている。このバンドを従えているということがキーポイントで、Jolof Band のンバラはいつも気持ちよい。なので、もしかしたら彼女が最もンバラらしいンバラを体現し続けているひとりなのではないないだろうか。ちなみに、1曲目はユッスーの 'Li Ma Wessu' のカバーで、3曲目には Omar Pene がゲスト参加して熱唱している。
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# by desertjazz | 2009-09-23 22:00

Abbey Road Studio / Egrem Studio

 最近のビートルズ人気にあやかって(いや、便乗して?)、10数年昔に訪問したロンドンのアビーロード・スタジオのことについて書いてみようかと思いつき、その時の写真を探した。しかし、一緒に行った人たちからもらった数葉の写真しかみつからず、しかも肝心のアビーロードでの写真が一枚もない。実は海外旅行や海外出張の際にカメラを持っていかないことも多く、もしかしたらこの時もそうしたのかも知れない。

 余談を挟むと、、、イギリスはメシが不味いという思い込みが強くて、イギリス出張の話がある度に固辞していた。実際に行ってみると、大衆的な店のフランス料理などはパリで食べるよりも満足できるものだったのだが。だけれど、リバプールは最悪! 短期滞在での印象にしか過ぎないけれど、ファッションセンス、休日の雰囲気、そしてキャバーンクラブ界隈で目にした Fish & Chips まで何から何までが強烈に劣悪だった。具体的にはとても書く気にはなれない。必死で探し当てたギリシア料理の店がとても良かったことが最大の救いだったくらいだ。

 いや、こんな悪口を書くつもりではなかった。この時のイギリス行きはジョン・レノンに関する取材旅行だったので、Penny Lane や Strawberry Fields などを訪ね回れたことや(ジョン・レノンに思い入れのない自分にとっては何とも殺風景に映ったが)、帰り道ブリストルに立ち寄れたこと(夜が見たかった)は有り難かった。

 アビーロードでは各スタジオを案内していただいたのだが、Studio One で聞いた話が最も記憶に残っている。全面改修の際にこれまでの響きを維持したくて、木版ひとつひとつにナンバリングを施した上で、スタジオフロアを分解し、改修工事を終える際にそれらの板の一枚一枚を元通りの配置に戻していったそう。そして「ここの響きは特別なんだ」と強調していた。フロアに降りた瞬間、「オーケストラを入れて演奏された 'All You Need Is Love' がここから世界中継されたのか」と感慨深くなったのだが、そうした工事の苦労話を伺ってますます感動してしまった。

 その反面、サブ(コントロール・ルーム)のスピーカー配置に無理があったのは気になった(そのことはスタジオの公式サイトの写真の B&W を見れば分かります。他のスタジオのコントロール・ルームもかなり狭かったのは意外)。

 そして、サブのスタジオを歩いて再び感動。ここでも60年代当時の雰囲気がしっかり残っていて、ここで4人がセッションを重ねていた姿が容易に想像できる。そう思うと、ただただ感慨深いばかりだった。



 アビーロードの写真が出てこないので、諦めてその代わりにキューバの首都ハバナにあるエグレム・スタジオを2000年に訪問したときのスナップショットをアップしておきます。
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 アナログ・コンソールをコンピューター・オートメーションでミックスしていた。
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 スタジオフロアを歩くと床がきしみ、相当に年期が入っていた。"Buena Vista Social Club" の演奏中の映像はどうやって撮影したのだろう。
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 機材もかなり古かったなぁ。
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 マルチトラックレコーダーは STUDER のアナログ16ch(写真の人物の背後。もしかしたら 24ch だったかも知れない)。マルチテープは高額なので何本も買うことができず、セッションごとに使い回ししているために、過去の作品のオリジナルソースは残っていないとのことだった。

 「ライ・クーダーはどこに座っていたの?」と尋ねて教えてもらったディレクターズ・チェアーにしばし腰を落ち着けながら、スタジオのエンジニアたちと語らったことが、良い思い出になっている。

(追記)

 ハバナでは共産党の文化庁のようなところの音楽資料室にも入れてもらえたのだけれど、そこで勝手に SP 盤を漁ったのも楽しかった。もちろん国の財産なので、譲ってもらうことなど出来ない話なのだが、誰も管理している様子などなかったので、今はもう全てゴミとして処分されてしまっているのかもしれない。もったいない話だけれど。
 ここでは、担当者が数日間探しても見つけられなかった資料(録音テープ)を、私が部屋に入った瞬間に(30秒くらいで)見つけ出し皆から驚かれた。レコードハンターのカンは違うな、と我ながら頷いたのだった。
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# by desertjazz | 2009-09-21 02:34

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 石田昌隆さんの『オルタナティヴ・ミュージック』をさきほど読了。先日、サラーム海上さんと渋谷の国境の南で呑んだとき、海上さんは「面白い本だ」としきりに褒めていた。買って読んでみたら、本当に面白くてほとんど一気に読み通してしまった。

 以下、雑感。

・近年の音楽的トピックとその変化、自身の音楽遍歴、そして世界を旅した記録、これらを同時進行させたスタイルが面白い。過去の音楽を単純に振り返るだけの作業に対して個人的にはそれほど興味を持てなくなっていて、そうした考えが自分を多くの音楽書から遠ざけてしまっているのだが、こうした書き方もあるのかと感心させられた。

・石田さんの持つ豊富な情報量と記憶力には日頃から驚かされているが、一見無縁のような名前やトピックが彼の脳内でウェブのように結びついて、ひとつの結論にまで辿りつく様が読んでいてワクワクする。

・写真にはほとんど興味がなく、自分自身スナップショットしか撮れないという恥ずかしい身としては、この本を読んでも、最初のうちは、冒頭の写真120枚は文章に添えられたオマケのようにしか捉えられなかった。しかし文章を読みながら写真を見返していくと、写真と文章とが対等の関係にあること、あるいは写真こそが主であることがわかってきた。なのに、ひとつのテーマごとに1枚のみというのは、見事に潔よいと思う。

・聴き飽きるほど親しんだ音楽でも、苦手と感じた音楽でも、聴かずに通り過ぎた音楽でも、改めて聴いてみようと思わせる魔力がある本。また、こうして過去を語ることが今を語ることに繋がっていることを教えられた。
 自分は過去を振り返ることがあまり好きでなく、限られた時間を新しい何かを見いだすために費やしてきた面がある。それでもこのごろは過去を一度振り返って何らかの総括をする必要性も感じている。そのような意味でも刺激的な作品だった。

・これまで意識できなかったことに気がつかされることが多かった。自分がユッスーのチョサンでのパファーマンスにどこまでも拘るのには、それがコミュニティ・ミュージックの場であるからだと、今さらながら理解させられた。

・旅に出たくさせる本。読んでいるうちにベルリンの壁崩壊から20年であることに気がつく。さらに調べるとそれは11月。早速、ベルリン行きのフライトチケットを探す。20年の節目だからといって何かがあるとは全く思わないが。

・これまで読んだ音楽書で特に印象に残っている本。『大衆音楽の真実』、『音楽の未来に蘇るもの』、『黒いグルーヴ』の3冊。特に石田さんの『黒いグルーヴ』は、自分をドラムンベースやブリストル界隈の音楽にはめる契機のひとつとなった。再読しようと思い、書庫から取り出す。

・それにしても石田さんのスタンスは独得なものだと思う。次々と斬新なテーマを見いだして世界中に飛び出していき、その成果を発表することで、写真家としても音楽ライターとしても成功されている。

・サラーム海上さんや石田昌隆さんの文章を読んで、彼らのファンが多いのは当然だと思う。誰だって彼らのような旅には憧れるだろう。ならば、若者(に限らず、オヤジもオバンも)にはどんどん世界を旅して、現場を体感し、そうした中から彼らに続く語り手も現れて欲しいと願う。

 ・・・といろいろ書いたが、自分にとって一番大きな影響はもう一度音楽を聴き始めたこと(まだ少しだけだけれど)。そして、そのついでにまた何か書いてみてもいいかなと思ってしまったことだ。リハビリ的に、Massive Attack、Jeff Mills、Roni Size、Carl Craig、Goldie、Tricky、Caron Wheeler、それに Sandii や Faye Wong などを取っ替え引っ替えプレイヤーにセットして聴いてみた。ひと時代が過ぎて、正直少し古さも感じさせられたが、やはり名盤ばかりだ。アフリカ音楽のウェブサイトの方は、誰も書き手がいないから自分がやっていたような側面があって、その裏では実はこうした音楽に方により魅力を感じていったんだよなぁ。
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# by desertjazz | 2009-09-19 22:00

Biguine

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 唯一ブックマークに入れている音楽ブログ「カストール爺の生活と意見」をたまたま見てみたら、ビギンの復刻CDのことが取り上げられていた(8月16日)。ビギンは、ただ耳を預けるだけで素直に楽しくなれる音楽であり、これほどまでにいつでも気分を良くしてくれる音楽は少ないかもしれない。軽やかなクラリネットのソロやピアノとの掛け合いから、パーカッションのスウィング感まで、何もが最高。なので、ビギンという音楽が大好きで、フレモオ&アソシエ社の復刻CDなども出れば片っ端から買って聴いていた。もちろん、ビギンの基本アイテムといえる、今回復刻なった "L'Album D'Or de la Biguine" もLPで持っている。(パリで買ったんだったかな?)このアルバムを久しぶりに引っぱり出して改めて聴いてみたら、ステリオ時代のビギンとの違い(例えば、スタイルが多様化している点など)などもいろいろと感じられて面白かった。

 對馬さんがブログで取り上げているということは、メタカンパニーから日本盤が出るのかもしれないと考えて、早速メタのページをチェックすると、やはり発売が案内されていた。しかも、偶然にも発売日は明日20日。追加トラックがあるとのことなので、CDで買い直すか迷うところだ。

(メタの紹介文には、冒頭「超レアなアルバム」と書かれていた。ということは、特段珍しくない有名盤だと思い込んでいたのは自分だけなのだろうか?)
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# by desertjazz | 2009-09-19 20:00

DJ
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