このブログはひとまず終了いたします。
これまでありがとうございました。

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# by desertjazz | 2009-03-01 17:00

賀 春

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 謹賀新年。
 どうか良い年になりますように。
 今年もよろしくお願いいたします。

 D
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# by desertjazz | 2009-01-01 00:00

 2008年に記憶に残った10枚。一生ものとなりそうな傑作たる最初の3作を除くと、あとは今年のベストというよりも個人的に印象深かったもの。なので、順位づけにはさほど意味はない。

1. Abida Parveen / "Ghalib" (Pakistan)
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 第2位のカウシキと並んで年初来から変わらずのワンツー・フィニッシュ。どちらが1位か一年を通して迷い続けた。女ヌスラットと称されるように、これまでは激情ほとばしるカッワーリの歌い手という姿ばかりが先行していた。しかし、ここでの音楽は極めて暖かく、極めて静謐なもの。耳を傾けていると、どんどん心が穏やかになっていくような音楽だ。
 毎年海外で面白い音楽を見つけて紹介してきたが(ヒュー・トレイシー・シリーズ、イダン・レイチェル、復活したファタイ・ローリング・ダラー、レッガーダ、などなど)、残念ながら今年は例年のような新たな発見をできなかった。インドのコルカタでこのCDを見つけて帰り日本に紹介できたのが、ささやかな成果だったか。いや、それ以上に、自分にとっては幸せな出会いだった。

2. "Kaushiki" (India)
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 そのコルカタ在住の新進歌手による大傑作。2007年発表の3枚組をエル・スールのH店主の勧めで購入したもの。完璧なテクニックと完全なる表現力とが両立している恐ろしい作品。特に1枚目。異境から響いてくるような柔らかで細やかなヴォイスに触れる度に心が震える。
 今年は遂にインド声楽に開眼し、春先にかけて、30〜50年代のリイシュー盤をコルカタとエル・スールで片っ端から買い漁った。これらも今後も繰り返し愛でるように聴き続けることだろう。
 本業の方ではインドの映画監督たちとのプロジェクトが続いている。インドの現状にも大いに関心がある。なのに、いくら誘われてもインド旅行には興味が湧かない。だけど、コルカタでのカウシキのコンサートはちょっと観てみたい。

3. Rouda / "Musique des Lettres" (France)
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 彼の 'Donnez-moi ma Chance' を今年のベスト・ソングに選んだが、他にも捨て曲なしのデビュー・アルバム。この曲のクリップ(これも優れている)などを観て、スラムのライブにも行きたくなった。

4. Baaba Maal / "On The Road" (Senegal)
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 この選と合わせてアフリカ音楽のベスト10も選んでみたのだが、アフリカの新譜に関して言えば今年はまずまずの豊作年。そんな中、アフリカものの第1位はバーバ・マールのこのアコースティック・ギターの弾き語り作で決まり。バーバ・マールはアコースティックに尽きると思い続けているし、またこうした穏やかな音楽が今年の自分の気分に合っていたということもある。それと同時に、この結果はアフリカものに突き抜けた新作がなかったことの反映でもあるように捉えている。
 (このアルバム、現時点ではダウンロード販売しかなされておらず、私が買ったのはセネガル産のブートCD-Rのようだ。)

5. Moussu T e Lei Jovents / "Home Sweet Home" (France)
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 マルセイユ、と言うより、ラ・シオタの愛される男たちのユニットの3作目。ファーストやセカンドと同様の路線を踏襲した内容で聴き飽きない。それらと比べるとやや物足りないものの、これだけ早いペースで新作を届けてくれることは嬉しい限りだ。とにかく「好き」としか言えない音楽。
 今年はフランスには行けず、タトゥーたちにも会えなかったことが残念。

6. Randy Newman / "Harps and Angels" (USA)
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 これも、とにかく「好き」としか言えない音楽。彼の最高傑作ではないけれど、代表作にはなりうるだろう。
 今年はなぜかロックやジャズに個人的には収穫が少なかった。

7. Kuniyuki Takahashi / "All These Things" (Japan)
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 chari chari(井上薫)のフォロアー的資質を感じさせる札幌在住のアーティストによる2作目。傑出した音楽ではなく、人によっては単なるフュージョンにしか聞こえないのかも知れない。実際、独りよがりでダサくなるなるギリギリ一歩手前で踏みとどまっている危うさも感じる。それでもかなり気に入って、今年のヘビー・ローテーション盤の一枚になった。札幌で観たライブもとても好感の持てるもので、オーディエンスからの反応も良かった。それだけに全く話題にならなかったのが不思議だ。

8. Sakaki Mango & Limba Train Sound System / "Limba Rock" (Japan)
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 世界のサカキマンゴーの2作目。送ってくれたサンプル盤を聴いて批判的なことを書いたし、いまだにちょっと苦手にしている曲もあるものの、今年最も気分良く聴いたアルバムのひとつであることには変わりない。ロックした時の彼はこのアルバムよりも数倍パワフルだったし、MCの巧みさも天才的。彼の多方面にわたる活躍も眩しかった。

9. 『アイヌ・北方民族の芸能』(Japan)
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 今年は人間にとって音楽する(歌う/奏でる/聴く)意味についてますます問い続ける一年だった。そんな折に出会ったのが、1953〜76年の録音を復刻したこの3枚組。生きるという行為の過程で研ぎすまされていった音楽がダイレクトに響いてくる。それはピグミーのポリフォニーにも通じるミニマルかつ幻惑的世界。その圧倒的な魅力にただただひれ伏すのみ。

10. Jupiter Bokondji & Various Artists / "Jupiter's Dance" (Congo) (DVD)
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 キンシャサのストリートで新たな音楽が生み出されていることを捉えたドキュメント。音楽的にはかなり稚拙なところがあるので、この作品をもう一度観直すことは恐らくないだろう。しかし、同じコンゴのコンゴトロニクスや、ナイジェリアに行って知ったカラバリ・ミュージックとの同質性が直に伝わってきた。上記のアイヌの録音群と同様に、人間が音楽する意味を記録したものでもあると思う。半世紀昔にヒュー・トレイシーがコンゴで未知の音楽と邂逅した情景も連想させられた。

 ♪

 今年はレコード(CD)の購入枚数が例年の半分以下になり、聴いた量もピークと比べたらおよそ10分の1程度だったのではないだろうか。なので、この10枚は音楽シーンを客観視して純然たる今年のベスト・アルバムを選出したものではなく、例年以上にパーソナルな結果となっている。
 音楽をあまり聴かなくなったのには、猛烈に忙しくなったこと、音楽を聴くことよりも読書を優先させたこと、音楽の本質について思案するうちに自分が音楽に対して求めるものが自身の中で変質してしまったこと、さらには多くの方が指摘する通り今年のワールドミュージックが全般的に不作だったことが、その理由として考えられる。恐らくこれら全てが絡み合っており、さらには海外を旅することで新たな刺激を得る機会が激減したことも影響していることだろう。
 こうした状態の下、無理して新作をフォローする必要を感じなくなり、そうした時間を昔から愛聴してきた作品ために傾けるようになった。つまりは出来のあまりよくない新作を聴くために自分が最も愛する音楽を聴く時間が奪われていることに耐えられなくなったのだ。さらには、ここ数年進めている「生活のダウンサイジング」という自身のテーマとも密接に繋がりながら、音楽受容の形がどんどん変化していった一年だった。(このことについては、改めて綴ってみたい。)
 限られた時間の中で、自分にとって本当に上質な音楽ばかりに耳を向ける日々。そのため、上のリストに掲げた10枚はだれにでも推薦できる音楽とは言い切れないし、自分自身見逃してしまってリストから漏れてしまった作品も多いことだろう。しかし、こうした音楽とのつきあい方をしたおかげで、今年の音楽生活はとても豊かなものとなったと感じている。

(※ 時間切れにつき、以降、追記&修正の予定。<アフリカ音楽のベスト>などの各部門は FB/DJ のサイト内にて発表中。)
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# by desertjazz | 2008-12-31 12:04

今年の3冊 - Best Books 2008

『日本語が亡びるとき 〜英語の世紀の中で〜』(水村未苗、筑摩書房)

 内容の衝撃度や問題性は数々論評されている通り。個人的には説得力を感じており、著者の推測にも可能性を認める。このところ美味い和食をいただく度に日本に生まれた幸せを噛み締めているのだが、この本を読んで、極めて特殊な言語である日本語を操るという体験をして日々過ごしていることにも、感謝する気持ちが膨らんだ。文章の驚くほどの読みやすさにも関心させられた。

『コンゴ・ジャーニー』(レイモンド・オハンロン、新潮社)

 アフリカの奥地を訪ね歩くことなど数え切れない理由から無理なので、この突拍子もない不思議な旅行記をただただ羨ましく読む。知人の田中真知さんの『孤独な鳥はやさしくうたう』(旅行人)にも旅心がくすぐられた。

『アフリカの印象』(レーモン・ルーセル、平凡社)

 作品としての着地点も読んで得るものも何らない奇想天外な書。冒頭そうした特殊性を突き破れず、昨年出版後からしばらくは寝かしたままだったが、中盤からは面白くて病み付きに。『ロクス・ソルス』も続けて読破してしまった。その『ロクス・ソルス』に着想を得た映画 "The Pianotuner of Earthquake" が登場したシンクロニシティーには驚いた。
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 小説を読み出すと他のことに費やす時間がなくなるので、長年「小説は読まない」ようにしてきた。しかし、一度読み出すと止まらなくなり、今年はカズオ・イシグロ、オルハン・パムク、アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ、スコット・フィッツジェラルド、レイモンド・カーヴァーなどを立て続けに読み漁ることになった。音楽を聴く時間が激減したのには、このことも大いに影響している。来年は時間があれば、谷崎潤一郎、夏目漱石、さらにはチママンダ・ンゴジ・アディチェあたりまで再読したいと思う。



d0010432_2351081.jpg(余談)

 大晦日の午後、たまたま押し入れを漁っていたら、『コンゴ・ジャーニー』の原書がやっぱり出て来た。以前探したときには見つからなかったのに。自宅の蔵書の整理も必要だと改めて反省。
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# by desertjazz | 2008-12-31 12:03

Youssou N'Dour

 久し振りに部屋の片付けをしていたら、Youssou N'Dour のDVDでまだ観ていないものが、またぞろぞろ出て来た。それらのうちの2枚を観てみた。

d0010432_23394993.jpg "Live at Montreux 1989" (2005)

 Youssou 黄金期のひとつに当たる90年前後の貴重なライブながら、実はまだ買ったままだった。Orchestra Baobab 解散直後の Thierno Koite が大々的にフィーチャーされていることなど、感想を書いておこうと思ったのだが、それより気になることがあったので、まずその点を指摘しておく。裏ジャケにはボーナス・トラックとして95年の映像が5トラック収録されているとクレジットされているものの、どうしても再生できない。トップ・メニューにそうしたクレジットが出て来ないのだから、お手上げ。もしかしたら制作上のミスなのではないだろうか。これをお持ちの方、ちゃんと再生できています? 情報をお待ちしています。

d0010432_021350.jpg "4.4.44" (2004)

 2004年4月4日のセネガル独立44周年を記念して制作されたコンピレーション・アルバム6曲のビデオ・クリップ集。Youssou 参加曲は3つ(Tity の 'Damay Latche' も Youssou の曲のリメイクながら、タイトルが浮かばない)。相変わらずチープなビデオ作品ばかりだが、他のものよりはまだましかな?
 こうしたちょっと観るに耐えなかったり気恥ずかしくなったりするビデオを、彼がなぜわざわざ制作するのかは、かねてからの疑問だった。Jololi を始めとする複合企業体とその非雇用者の生活を維持するための資金作りかとも推測してきた。しかし、こうした安っぽいというか、ほのぼのしたアイテムを作るというのは、もしかしたら彼の庶民性の証拠で、セネガルの人々もこうしたものを自然に楽しんでいるのかも知れない。El Anka の大衆性について書いたり、ダカールのタクシーに乗るといつもFMラジオから Youssou の曲ばかり流れていたことを思い出し、ふとそのようなことを思った。

 それに関したことを補足すれば、Grand Bal ライブ・ビデオのオープニングは毎度正に爆笑ものである。03年はCDやDVDのジャケに映っているでかいカバンを本当に引きずって登場する。それも会場の最後方から現れるものだから、大混雑を巻き起こし、肝心のステージがなかなか始まらない。その翌年(だったかな?)はさらに下らない。ダカールからボートをこいで出発するものの、すぐに諦めて泳ぎ出す。カットが変わって、そこはパリのセーヌ川。岸に上がった Youssou が安堵した表情でベルシー体育館のステージに向かうというもの。そんなのって、ダウンタウン並みの下らなさだろう。どうやら今年春の Grand Bal では宙づりパフォーマンスも飛び出したらしいので、どのようなDVDがリリースされる(されている)のか、ちょっと楽しみだ。

d0010432_026272.jpg と、"4.4.44" を横目でみながら、これを綴っていたら、衝撃の結末が?? 最後に広告ビデオが収められているのだが、そのうちの1本は "Kine Lam / 8 eme Anniversaire a Sorano" (キネ・ラムのソラーノ劇場公演8周年ビデオ?)で、Viviane らと一緒に Youssou がパフォーマンス。これが結構いい。続いて紹介されるのは、"Fatou Guewel en Live au Thiossane"(ファトゥ・グウェルのチョサン・ライブ)。こちらも Youssou が歌いまくっている。うーん、こんなものまで探さなくてはならないのか。疲れる。

 試しに Youssou のDVDの枚数を数えてみたら、20枚以上あった。ということは VHS盤やLD盤まで含めると、40タイトルは超えることだろう。これだけ映像作品を残しているアーティストって、それほどいないような気がする。もしかすると、ワールド・ミュージック系では最多か。これはある意味で彼の大衆性を表す、またひとつの証拠のなのかもしれない。

 ともかく、また今度パリかダカールを訪れたときに、他にどんな映像作品があるのかしっかり探してくることにしよう。(・・・だけど、これだけあると、やっぱり疲れるなぁ。)
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# by desertjazz | 2008-11-01 23:26

Kolkata, India 2008 - ii -

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# by desertjazz | 2008-02-24 02:21

India 2008.02.13-02.21

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 自分とは無縁で一生行くことはないだろうと考えていたインドに、ひょんなことから短期滞在することになり、一昨日帰国した。コルカタ(カルカッタ)にある国立の映画研究所に、ある提案をしたところ、そこで開催されるドキュメンタリー映画制作に関するミーティングに招待され、シアター上映のプレゼンターめいたことや個別に開かれたワークショップのレクチャーを任されたのだ。

 その初インド、初体験のトラブル続きの旅にもなった。それは出発前からだったのだが、インドに到着してからも、まず預けた荷物が届かない。トランジットしたバンコクで積み残されたらしい。そのため、コルカタ初日はそのピックアップだけでつぶれてしまった。宿泊先から空港まで片道1時間かかるし、空港に入るには何人もの責任者のサインが必要だし(おまけに入場料まで取られる!)、荷物の受け取りにもまたまたサイン攻め。両替するのにもパスポートのコピーが必要だったりしたのだが、インドってこんなに事務処理の好きな国なんだ、とひとつ発見。

 自分の英語力には自信がないし、インド人の英語も聞き取りにくいと考え、あらかじめ通訳の手配を依頼していた。しかし、その通訳、日本語は出来るが、何と英語が出来ないことが当日になって発覚。即クビ。結局何とか自分の英語力で乗り切る苦労を強いられることになった、などなど、まあいろいろあったのだが、ここで仕事の中味を紹介しても意味がないので、割愛。若手の映画制作者たちとのディスカッションは刺激的だったとだけ書いておく。

 と言っても仕事漬けの毎日だったので、観光する時間はほぼ皆無。多分、旧跡や観光名所も多いのだろうけれど、残念ながら全く知ることはなかった。いや、インドに限らず正直そうしたものに対する興味は元々なく、「どこに行きたい」と尋ねられたので、「時間があれば、普通のストリートや庶民の暮らしが見たい」と答えたのだけれど、そうした時間もなかった。なので、先にアップした写真は、メシへの道行きで拾ったスナップなど。きっとカメラ片手にぶらぶら歩き回ったら面白い街なんだろうなとも思った。実際、ちょっとだけ立ち寄れたカレッジ・ストリートには興味を惹かれた。

 それでも、帰国日、空港に向かう前にミュージック・ショップに寄って、頼まれていたDVDなどを一気買い。インド音楽や映画にはさほど興味は持っていないと言いつつ、結局、映画監督たちからもらったDVDなどと合わせて段ボール一箱分になった。それらのうちで気に入ったものは、改めて紹介したい。
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P.S.)

 今回触れ合った人々はみな優しく、こんなに穏やかな気持ちで海外を旅したのも多分初めてだと思う。また、クラクションの喧しさと、空気の悪さに、ある意味でインド(コルカタ)の底知れぬエネルギーを感じた。しかし、数時間車に乗っただけで、鼻の中が真っ黒になるのには参った。

 そういえば、地元の人が「ポリューションが問題だ」としきりに語りかけてきた。たしかに「人口問題は悩ましいよな」と考えてから、ややしばらくして「ポピュレーション」じゃなく「ポリューション」かと気がついた。こんな英単語を耳にしたのは何十年ぶりだろう。
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# by desertjazz | 2008-02-23 13:22

Kolkata, India 2008 - i -

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# by desertjazz | 2008-02-21 22:59

LIGHT III (2007)

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北海道・函館(2007.07.22,23,24)
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# by desertjazz | 2007-07-26 01:41

OK JAZZ & AFRISA

 最近さっぱりアフリカ音楽の紹介をしない、といった声がかすかに聞こえてくる。いや、ネタが全然ないわけではないのだが、面白そうなものほど、事情あって取り上げにくいのだ。例えばこれ。(ということで、入手超困難アイテム?なのだが、もう紹介してしまおう。)

d0010432_23423128.jpg 昨年マルセイユの街を散策しているとき、「まさかアフロ・ミュージックの専門店はないだろう」と思っていたら、やはり探せばあるもので、そこで強烈に凄いブツを見つけてしまった。『Les Vieux Orchestres OK JAZZ & AFRISA LIVE』というタイトルのDVDで、コンゴの2大巨匠のスタジオライブが収録されている。

d0010432_2343154.jpg 最初に観たのは後半のフランコ & OK JAZZ(全5トラック)の方。そして、ぶっ飛んでしまった。白黒映像!!! フランコがやせている!!! リードヴォーカルがサム・マングワナなので、1972〜75年の期間のOK JAZZの演奏ということになる。こんな古い時代の動く映像が残されていたなんて、私にとってはかなり衝撃的だ。

d0010432_23434636.jpg そして、、、前半のタブー・レイ率いるアフリザ(全10トラック)の方を観て、さらにさらにぶっ飛んでしまった(ちょっと違う意味で)。
 まずは3曲目、痛快なファンクナンバーなのだが、いかんせん照明が暗過ぎて、何をやっているのか全然わからない。しかもこの状態が何分間も続く。たしかに演奏はカッコいいのだが。

d0010432_23442070.jpg ようやくフラッシュライトが激しく点滅を始めたと思ったら、白く怪しい影が踊り出す。やっと明転したら、そこに立っているのは、、、中年太りしたタイツスーツ姿?のセニュール・タブー・レイ。かつてのダンディーな面影など一切ない。うーん、一度はJBになってみたかったんだろう。

d0010432_23444987.jpg と、解釈してあげた矢先、今度はサム・マングワナとお揃いの宇宙服!?でデュオ。もう爆笑するしかない。

 いやいや、それでも演奏そのものは全編完璧。フランコもタブー・レイも、芳醇なルンバからファンクまで、ヒット曲の連続。豪快なホーンアンサンブル、豪放なサックスソロ、艶やかなギター、ダイナミックなリズム、ボーカルも男女のコーラスも心地いいし、バンド全員の気合いの入った振りの揃ったパフーマンスも見応えたっぷりだ。

 旅の最中で買ったDVDなんて、普通帰国するまで観もしない。昨秋のマルセイユでは、加えて、インタビューの準備したり、サウンドチェックを観に行ったり、メールで打ち合わせしたりと、日中もやるべきことはたっぷりあったのだが、それら全て放り投げて、ホテルの部屋で一気に通し観してしまった。一度観始めたら、もう目が釘付け。

 それほどまでに凄い作品だったので、昨年のアフリカの個人ベスト(リイシュー)の中にこっそり入れてしまった(だけれど、誰からも問い合わせ、なかったね)。もちろん、マルセイユでストック全部買ってしまおうと、その店にもう一度行ったけれど、「今週末入る」との返事。「OK!」と言葉を残して帰ってきたけれど、その頃はもう日本なんだよな。残念。帰国後、ネットで調べても見つからない。リンガラ専門店のバオバブですら扱いがない。そんな幻の1本なのだが、アフリカン・ポップ・ファンには一度是非観てもらいたい作品だ。






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# by desertjazz | 2007-02-21 00:05 | 音 - Africa

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