2010年 07月 09日
Les Ambassadeurs - 3 (Early Years II)
Side A
1. Diandjon
2. Wara
Side B
1. Kibaru
Ambassadeurs の記念すべきファースト・アルバム。'Diandjon' (12:06)、'Wara' (9:44)、'Kibaru' (22:02) といった具合に、LPフォーマットを活かした長尺ナンバー3曲を収録。サリフのゆったり語らうような力強い歌声が素晴らしく、正に彼が主役の作品集といえる。
'Diandjon' はバラフォン、ギター、トランペット(ミュートしてる?)を軸にしたマンディングらしさ色濃いスローなナンバー。
'Wara' は冒頭快活なホーンズから始まるが、サリフが歌い出した瞬間ほとんど彼の独り舞台に転じる。オルガンやギターのバッキングの密度の濃さもあって、最後まで持続する緊張感が見事だ。
'Kibaru' はリード・ヴォーカル2人がユニゾンで歌ったり掛け合ったりソロになったりする長大な語り物的なマンディング・ナンバーで、最後は延々 'Ki-ba-ru' というフレーズを投げかけ合って(教え合って?)終わる。また終盤のオルガン・ソロがかなりかっこいい!
ジャケットに映るのは5人。相変わらずサリフは不在だし、手にもっている楽器は、ヴァイオリン、フルート、12弦ギターと、まだまだ謎は続く。
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"Les Ambassadeurs du Motel de Bamako Vol.1" (Sonafrica SAF 50.030, 1977)
Side A
1. Yassoumouka
2. Fatema
3. Super Pitie
4. Bolola Sanou
Side B
1. Mali Denou
2. Sabar
3. Saranfing
セカンド・シングル、サード・シングルの4曲と、'Yassoumouka'、'Fatema'、'Mali Denou' を収録したセカンド・アルバム。
'Yassoumouka' はハード・テイストなサリフの曲。オルガンのリフやフルートのソロが印象的だ。
'Fatema' は典型的なアフロ・キューバン調のダンスナンバーで、Ousmane Dia の作。アップテンポで演奏されるフルートやヴァイオリンのソロなども含めて、Orquesta Aragon などからの影響が顕著なのではないだろうか。
'Mali Denou' はサリフ作の長尺ナンバー(10:27)で、彼のパワー全開の絶唱がリードする本盤のハイライトとなっている。とりわけ喉を絞り涸らした叫びが凄まじい。ドライブ感溢れるオルガンとバラフォンの演奏も聴きどころだ。
本盤でジャケットにようやくサリフも登場した(…ひと安心)。
この頃の Sonafric 盤は総じて平凡なアルバムが多い印象が強くて、続く "Vol.2" などはあえて探さないできた。しかしこうして振り返ってみると、彼らの "Vol.1" のクオリティーは結構高く、機会があればそのサード・アルバムも聴いてみたくなった。
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"Les Ambassadeurs du Motel de Bamako Vol.2" (Sonafrica SAF 50.031, 1977)
'N'Na', 'Nagana', 'M'Bouram Mousso', 'Salimata', 'Ray M'Bote', 'Djoula', 'Tiecolomba' の7曲を収録。シングル盤との重複はなさそうだ。