国立アフリカ・バレエ団 Les Ballets Africans は、ケイタ・フォディバ Keita Fodiba が1952年にパリにて結成(諸説あり)。ギニア/西アフリカの多様な伝統音楽や卓越した音楽家を紹介するレコードを制作するとともに、世界中を公演して回った(65年には日本公演も開催)。

数多くのレコードが出ており、Kouyate Kandia (vo, g)、Kante Facelli (vo, g)、Kante Manfila (Vo, g) 等々、有名かつ重要なミュージシャンの録音を含むものもある。しかし、フルートやアコースティックギターを交えた伝統曲の演奏などは、中途半端に整いすぎている嫌いもあり、全般的に伝統音楽ともモダンミュージックとも捉え難い中庸さを感じる。恐らく彼らの一番の役割は、西アフリカの音楽や踊りを親しみやすく楽しいものにアレンジして世界中に紹介することだったのではないだろうか。レコードを聴くよりも、実際のステージを観た方が、伝わってくるものは遥かに大きかったのではないか。そんな印象が強く、Les Ballets Africans のレコードを集める必要は感じなかった。なので、アルバムだけでも5枚も手元にあったのは意外(しかし、レコードはまだまだ沢山の種類がリリースされていたような気がする)。
所有盤の1枚は豪華なダブルジャケットのライブ盤(疑似ライブ録音かも知れない。オランダ公演のパンフレットが挟まっていたが、これはどこで買った中古盤だろう?)。60年代にライブ・アルバムまで発売できたことに、このグループの人気の高さが窺える。

それと、これらのレコードの魅力は音楽内容以上に、ジャケットにあるといえるかもしれない。LPも7インチ盤もそのデザインがとても優れている。また、先のライブ盤はジャケの内側にステージ写真がふんだんに使われていて、ダンサーたちの美しい肉体、とりわけ女性たちの健康的な身体や顔の美しさには魅入られてしまう。

アルバムは、赤と黒を基調としたスリーブ・デザインが多く、いずれもコーティングが施されていて、モノとしての美しさを感じる。
このジャケットは特に美しく、部屋に飾ってみたくなるくらいなのだが、生憎ほどほどの値段で売られているのに出会ったことがない。
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Les Ballets Africans 公式サイト
公式サイトがあるということは、現在でも活動を継続しているのだろうか?
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memo
>>> CRL 57280 の 'Boundessa' は有名曲。要確認。