2010年 07月 13日
Salif Keita (after Les Ambassadeurs)
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アンバサデュール Les Ambassadeurs の次はレイル・バンド Rail Band について振り返ってみようと思い、彼らの古い音源を聴き始めたものの、いつものごとく寝入ってしまった。レイル・バンドを聞いていると何故だか眠くなる。ジェリマディ・トゥンカラ Djelimady Tounkara 率いる今の Super Rail Band は大好きなのだけれど(フランスで観たライブもとても良かった)、それ以前の時代の彼らのサウンドにはどうも耳が反応しない。しっかり聴き切れていないためなのかも知れないが、レイル・バンドのレコードがそれなりに多い一方で、これらをきちんと整理した資料が見当たらないことも影響しているような気もする。レア盤揃いのナイジェリア録音5枚(70年代中頃)の音源もまだ入手を終えていないので、私が彼らの作品群を聴き込んで整理することは多分無理だろう(まとめることは一応いつかの目標としておく?)。
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そこで視点を変えてみた。カンテ・マンフィーラについて調べたのだから、独立後のサリフ・ケイタについても整理してみようと。85年にパリに渡る以前の彼の録音は、レイル・バンドとアンバサデュールでの作品がほぼその全てのはず。なので、アンバサデュール脱退以降のアルバムに限定してまとめてみたい。
さて、冒頭の問題。ソロになってからのサリフの作品を全てきちんと挙げられる人はいるだろうか? まずいないでしょう。自分も全く自信がなく、所有盤を調べてみたら忘れていたアルバムも数枚あった。
結果は以下の通り(現地カセット、編集盤、リミックス盤などは除く)。
Salif Keita "Soro" (Mango, 1987)
Salif Keita "Ko-Yan" (Mango, 1989)
Salif Keita "Amen" (Mango, 1991)
Salif Keita et Steve Hillage "Bande Originale du Film : L'enafnt Lion" (Mango, 1993)
Salif Keita "Folon ... The Past" (Mango, 1995)
Salif Keita "Sosie" (Kaira Production, 1996)
Salif Keita "Papa" (Blue Note, 1999)
Salif Keita "Moffou" (Universal Jazz, 2002)
Salif Keita "M'bemba" (Universal Jazz, 2005)
Salif Keita "La Différence" (Emarcy, 2009)
サントラを含めても、およそ四半世紀でわずかに10枚。案外少なかった(今気がついたけれど、ソロ作のタイトルは基本的にすべてワンワード)。
他のアルバムも良い作品ばかりで、聴き狂ったものも多い。だが、いずれも傑作3枚の前後の過渡期的作品なのではないだろうか。やはりその3枚ばかり聴いてしまう。これらのリリース年は、1987年、1995年、2005年とほぼ10年間隔。サリフは10年おきに恐ろしく完成度の高い傑作を届けてくれる、そんなアーティストなのだろうか。
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(余談)
♪ "L'enafnt Lion" や "Sosie" の印象が薄れているので、これらも聴き直して、もっと書くつもりだったが、今朝もW杯の決勝戦を徹夜観戦。今日はこれだけ書くのが限界。
♪ 酔っぱらうと、'Folon' のフレーズを親指ピアノでつま弾いている。