2010年 11月 11日
Readings : Africa
カラハリのブッシュマンに関する読書の方はひと区切りついたので、今月の読書はピグミー関連の書籍に移っている。丸山淳子『変化を生きぬくブッシュマン』がとても刺激的な本だったので、それを中心にブッシュマンについて綴っておきたいのだけれど、結局未だ感想を Twitter に投げただけ。
ブッシュマンに関する本はどれも本当に面白い。今日は英Amazon にオーダーしていた George B. Silberbauer の "Hunter & Habitat in the Central Kalahari Desert" が届いたので、早速パラパラ捲って読んでいる。カラハリのブッシュマンに関する基本文献の筆頭とも言えるこの本、やっぱり読んでおこうと思った次第。多分部分的にしか読めないと思うのだが、少し読んだだけでとてもしっかりした研究書だということが伝わってくる。また、さりげない写真の数々が実にいいんだなぁ。もうひとつ期待大になったのは、ディセプション・ヴァレー Deception Valley に関してもいろいろ得るものがありそうなこと。
ディセプション・ヴァレーを知ったのは、約20年前、アフリカに対する興味が膨らみかけた頃に、たまたま、この本、マーク&ディーリア・オーエンズ『カラハリ 〜アフリカ最後の野生に暮らす』を読んだとき。地球上にはこんな特異な土地があるのか、そしてもし自分が月や火星に行くことはあっても、ここを訪れることはないだろうと、全く冗談抜きでそう感じたのを、今でも鮮明に憶えている。しかし、この本を読んでいるその最中に「ボツワナに行かないか」と誘われ(正確に書くと、「誰も行きたがらないから行け」という業務命令?)、ディセプション・ヴァレー(とオカバンゴ)探訪を提案し、それが通って1ヶ月後にはディセプション・ヴァレーの大地を踏みしめていた。
これが自身のセレンディピティ serendipity を最初に感じた瞬間だったのではないだろうか。また、よく人からは「どうしてアフリカが好きになったの?」と訊ねられるのだが、カラハリを旅しディセプション・ヴァレーにまで辿り着けたことが、アフリカへの興味が一気に拡大したきっかけだったと思う。
実際に訪れたディセプション・ヴァレー、『カラハリ』を読んで想像したよりも遥かに素晴らしい場所だった。我が人生で最高の体験だったかも。もし余命1ヶ月と宣告されたなら、もう一度ディセプション・ヴァレー(とオカバンゴ)に行く!
カラハリとディセプション・ヴァレーに関しては、語りたいことが本1冊分くらいあるなぁ。
昨晩は T. Ajayi Thomas の "History Of Juju Music" を取り上げたが、ジュジュについてならば、まずこの本だった。Christopher Alan Waterman "Juju - A Social History and Ethnography of an African Popular Music" (The University of Chicago Press) 。Jazzhole のリリースをきっかけに古いジュジュを聴き返してみたら楽しくなってきた。この本もじっくり読み返してみたいな。
思い出して、しばらく前に買った『ポップ・アフリカ 700』のジュジュの項も拾い読みしてみたのだけれど、よく集めて、よく調べて、よく書いている、と感心いたしました。
そういえば、John Collins の "Highlife Time" も全然読めていないし。最近はまた買うペースが読むペースを上回っている。読みたい本が多すぎる !!
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