2010年 12月 15日
Dubai / Maroc 2010 (15)
インドネシア・バリ島 500円、タイ・バンコク 300円、中国・安徽省(だったかな?)のトリプルルーム 130円、エチオピア・アファール地方 80円。これらは、かつて泊まった宿の最低料金記録。個人での貧乏旅行や会社の海外出張では、取りあえず寝床さえ確保できれば、それで満足することが多かった。しかし、この歳になると、冷水シャワーのみなのも、全身ダニに喰われるのも、長年の汗の染み込んだ煎餅のように薄いマットも、さすがにちょっと辛い。
アジアやアフリカの一人旅では、事前に宿の手配をしないことが多かった。欧米に繰り返し行くようになってからは、本当に安くて良いホテルは数少なく、早い者勝ちであることを学んだ。そしてここ数年、自らの体力の衰えを感じ、二人旅の機会が増えたこともあって、心身のリフレッシュを主目的とする旅行では多少は良い宿を選ぶようになってきている。
ドバイ、マラケシュ、カサブランカの宿も、早ければ早いほど好条件のところが確保できる。ドバイとカサブランカは2ヶ月ほど前に予約を入れたので、ベストのところに格安で泊まれた。迷ったのはマラケシュ。とにかく選択肢が多すぎ。リヤドだけで5000を超えると言う。
リヤド Riad とは古い邸宅を改装して宿泊施設にしたもので、6部屋程度のこじんまりしたところが多い。もちろん普通のホテルも沢山あるが、リヤドの方が、特にスーク内のエリアでは断然人気が高いらしい。数が多いために飛び込みでもどこか押さえられることは確かなようだ。しかし調べてみると、予算内で本当に良いところは、せいぜい10カ所程度であることが次第に分かって来た。
長い前置きはさておき。前半の3泊は、スーク北西エリアのリアド、メゾン・アラブ La Maison Arabe を選択。いくつかウェブサイトを見て、ここに泊まってみようと即決したのだったが、後で "Rough Guide" を読んでもトップレベルのリヤドとして紹介されていた。
実際泊まってみるとコンセルジュの対応も含めて、まあ至れり尽くせり。思ったより部屋が狭かったのにはがっかりしたし、若干対応の不味さもあったのだけれど。それより何より印象に残ったのは、室内装飾の素晴らしさ。自分はどんな家に住みたいのだろうなんて考えながら歩き回ったり。そして、夜間の照明の配られ方にも感銘を受ける。ここは空間を眼で楽しむべき建築物なのだろう。
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食事をしたり酒を飲んだりするスペースが4カ所。レストラン2つの他にバーエリア(写真)とジャズバーがあった。全17室なのに、これらの共用エリアだけで100席を遥かに超えていた。
朝食には自家製のジャムと蜂蜜が添えられる。これがこってりして美味かった!
午後3時にはティータイム。昼間も宿で、のんびりダラダラ。
宿泊したのは Standard よりひとランク上の Junior Room、210 号室の KAMAR 。
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自分への褒美に、たまにはこうした贅沢も許していいかなとは思う。しかし、眼の保養としては、ややオーバープライス気味。それ以前に、自分はもっと質素な宿の方が落ち着けて好きかな。
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