2011年 02月 09日
◆ 完璧な芸術家の生誕70年記念盤
先月フランク・ザッパのオフィシャル・サイトにオーダーしたザッパの「近作」と「新作」が遂に届いた。全部でCD13枚。今夜は予定していた作業を中断して、これを聴く!
(ブログでは EL SUR RECORDS から送られて来た "THE EARLY PERIOD OF FAIRUZ" について書く気でいたのだが、それも先送り。昨晩軽くツイートしたので、まずはそちらを見て ♪ ・・・と手抜き。)
まず最初に目が行くのが、 "THE MOFO (THE MAKING OF FREAK OUT! : AN FZ AUDIO DOCUMENTARY) " の4枚組特殊パッケージ。塩ビ製なので、絶対長持ちしないな。
開くとこんな感じ。まるで黒ヒトデじゃ!
(『フランク・ザッパ/キャプテン・ビーフハート・ディスク・ガイド』には「限定リリースだったため、すでに手に入りにくくなっている」「売り切れている」と書かれているが、オフィシャル・サイトからは問題なく買えた。)
一番楽しみにしていたのは勿論 "HAMMERSMITH ODEON" 3枚組。フランク・ザッパの最高傑作であり、自分がロック史上の最高傑作のひとつと考える "Sheik Yerbouti" の骨格を生々しいほどに耳に出来るのだから、これほど幸せなことはない。今聴きながら綴っているのだけれど、"Sheik Yerbouti" ほどの密度がないのは当然ながらも、もう素晴らしいとしか言いようのないライブ。70年代のザッパのステージを観られた人が羨ましい。
(ボブ・ディランのファンが "Basement Tapes" を最初に聴いた時、こんな気分だったのだろうか? いや、誇大表現だな。)
ザッパ70歳のお祝い盤ということで、ゴム風船や紙ナプキンやらが同封。わざわざ使用法の注意書きまでなされている。こんなオマケ、全く必要ないのだけれど、まるでザッパ本人のアイディアかのような遊び心が楽しい。
(これは昨年末に日本のレコード店でも見かけたけれど、1万円以上したので、さすがに手が出せず仕舞だった。)
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先日「フランク・ザッパが一番好きなロック・ミュージシャン」と話したら「ブルース・スプリングスティーンじゃないの?」と尋ね返された。ランディ・ニューマンとブルース・スプリングスティーンとフランク・ザッパの3人はほとんど同じくらい好きだけれど、誰か一人となると、迷うことなしにザッパだなぁ。
プログレッシヴなサウンド・アレンジメント、卓抜なジャズ的インプロビゼーション、ドゥーワップ・マナーの野太いヴォーカル&コーラス、オルガスムスに達するザッパのギター・ソロ、美しくポップでメランコリックなメロディー、僅かな隙すらなく展開する演奏、マリンバやサウンド・エフェクトからオーディエンス・ノイズに至るまでの音響の快楽、等々、自分がポップ・ミュージックに求めるほとんど全ての要素が詰め込まれている。ビデオ作品にもぶっ飛んだ傑作が多い。フランク・ザッパこそ、パーフェクトなミュージシャンであり、パーフェクトなアーティストだと思う。
(時々いただけない気持ちにさせられるのが、エログロ?な歌詞。カニエ・ウエストの 'Runaway' もチョー最低だったけれど、アメリカにはこうした伝統があるのかな?)
12年前にウェブサイトを始めた時、f-beat という名前にした。その最初に書いたことだけれど、f の意味は Franco の f であり、Fela Kuti の f であり、そして Frank Zappa の f だった。それくらい大好きだ。
フランク・ザッパ、最高 !!! ザッパの音楽と出会えて、本当に幸せだと思う。
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(ところでこれらのCD、関税500円+通関料200円取られたけれど、これって払う必要あったのだろうか??)
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