2011年 04月 19日
読書メモ
5時起床。朝食前に『海辺のカフカ』読了。この作品はつい数年前にも読んだばかりだというのに、断片しか覚えていなくて、読み進めながら「ああ、そうだったか」と思い出す始末。初読とあまり変わらなかった。
これで村上春樹の長編小説は10作読み直したことになるけれど(正月から始めて4ヶ月で17冊)、自分の記憶は本当にいい加減なものだと思う。10作中初めて読むのは『国境の南、太陽の西』と『スプートニクの恋人』の2冊だと思っていたら、前者はほとんど内容を覚えていた。これをいつ読んだのか記憶がない。逆に『ハードボイルド』と『ねじまき鳥』のどちらかは海外旅行先で読み終えて置いてきたつもりだったのに、読んでいて全く何も思い出さない。
他の作品もいつくかの部分はものすごく鮮明に覚えている一方で、大筋すら忘れてしまっているものが多かった。最初のうちは再読することに意味はないのかもしれないとも思ったのだが、これだけ新鮮に楽しめることになるとは、予想外だった。
感想は自分の中に少しずつ沈殿して行っているので、あえて書いておくまでの必要はないだろう。ただ作品なんて解釈自由だと思うので、後で思い出すために入口だけ勝手に短く書いておく。
・『ねじまき』『カフカ』『アフターダーク』『1Q84』、特に『カフカ』は空中分解している印象。
・構造はますます複雑化し、組み上げるエネルギーが大したものだと思うが、どうしてもテンプレートが見えてしまう。
・この奇想天外さを楽しめるか、拒否するか。
・生理的に受け付けない(意味を掴めない)描写多し。
・観念的説教臭さに裏打ちするものを感じない。その一方で、ちょっとした表現や描写にかすかに心が動かされる。
まあ、長々綴るのは止めておこう。
朝食後、『アフターダーク』を読み始める。
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