日記/雑記

 夜、先日録画しておいた成瀬巳喜男の『めし』を観る。3月初旬に、今年はなるべく古典的名作を観ようと考えていたところだった(ものの直後の震災で頓挫)ので、デジタルリマスターも多いこのシリーズは好都合だ。

 内容についてはコメント不要の名作なのだろうが、自宅周辺を含めた60年前の大阪の姿を拝められたのは不思議な感覚だった。そして思うのは、「日本」が最早こうした映像の中にしか残されていないのだろうかということ。今の悲観的状況下でも日々前向きな言葉に触れることで、「日本」は多くの人々の心の中に生き残っているとも思うのだが。

 思うことが重なって、「レベル7」以降、震災/原発関連について書くことは控えてきた。正直なところ、諦め気分でもある。それでも、ずっと調べ続け、ずっと読み続け、ずっと考え続けている。少し前までは「考えながら書き、書きながら考える」状態だったが、今は「読みながら考え、考えながら考える」といった段階だろうか。そうして考えたことは層をなして来たので、少しでも吐き出しておくべきなのかも知れない。

(続く)





by desertjazz | 2011-04-20 22:00

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