Joe Haider / EGO Records

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 学生時代はジャズ浸りで、70年前後のブリティッシュものを中心に欧州ジャズも熱心に聴いていた。そうした中で出会い気に入ったピアニストにドイツのジョー・ハイダー Joe Haider がいる。彼は74年以降、自身のレーベル EGO から様々な作品をリリースしてきた。良い意味で知的で端正でクールで、時にパッショナブルであり、時にフリーにも傾く、Miles / Coltrane の流れも汲んだインプロビゼーションが好みでよく聴いていた。

 EGO はドイツのマイナー・レーベルとあって、流通量は少なかったようだ。結局自分も大した枚数を集められなかった。当時(80年代後半)探してもなかなか見つからず、たとえ中古盤が売られていても、たいていはとても手が出せる値段ではなかった。

 レコード棚から EGO 盤を引き出してみた。

・ Joe Haider "Reconciliation" (4001, 1974)
・ Leszek Zadlo Quartett "Thoughts" (4003, 1976)
・ Alan Skidmore, Gerd Dudek, Adelhard Roidinger, Lala Kovacev "Morning Rise" (4006, 1977)
・ Joe Haider, Isla Eckinger, Pierre Farve "Katzenvilla" (4013, 1979)
・ Dusko Goykovich - Joe Haider Quintet "After a Long Time" (4021,1981)

 取りあえずすぐに出て来たのはこの5枚。4001 はレーベル最初のアルバム(今はなき大阪 LP Corner のビニルがかけられているので、20数年前に大阪のレコ店巡りをした時の収穫か)。4003 は71年録音作の再発で、欧州ジャズ・トリオの名盤とされる(後年 CD も出たらしい)。4006 だけはジョー・ハイダー抜きの編成。ユーゴスラビア人トランぺッター、ダスコ・ゴイコビッチと組んだ 4021 はゴイコビッチの代表作でもあるので、一番有名な EGO 盤かも知れない。

 ちなみにジョー・ハイダーは EGO 時代以降も結構な数の作品を発表している。個人的によく聴いたのは "Joe Haider Quartet '84 / The Essential Point" で、順番としては "After a Long Time" に続く作品だけあってこれも好内容。これは84年作なので、EGO の活動期間は10年に満たないのかも知れない。CD 時代だと、若手2人と組んだ "Joe Haider Trio / Grandfather's Garden" が高評価で実際内容も良い(彼の作品は気がつけば買うようにしてきたが、とても全てを集めるほどではない)。

 さて、どうして突然ジョー・ハイダーと EGO 盤のことについて書いておく気になったかというと、EGO のリイシューが始まることを知り、ここ数日興奮してジョー・ハイダーを聴きかえしているから。最初にリリースされるのは4枚組BOX "EGO RECORDINGS OF VOL.1" で、4002, 4004, 4010, 4021 が選ばれている。うち3タイトルは未聴作、300セット限定とのことでもあるので、早速オーダーし届くのを心待ちにしている。EGO のアルバムは何作出たのかも分かっていないので、この折角の機会に全タイトルともリイシューしてくれることに期待したい。





by desertjazz | 2011-06-18 20:00 | 音 - Music