2011年 07月 03日
2011年上半期のベストブック
今年前半最も面白かった新著は次の2冊。
・角幡唯介『空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む』
・大和田俊之『アメリカ音楽史 ミンストレル・ショウ、ブルースからヒップホップまで』
片や探検、片やアメリカ音楽史、いずれもすでに掘り尽くされた領域のようでありながら、先達たちの足跡や関連する資料に丹念に当たり、新たなルートと歴史の流れを開拓する。読んでいて先が全く予測できず、ワクワク、ドキドキ、興奮しっぱなし。
かつてない視点を示したという点では次の2冊も刺激的だった。
・白戸圭一『日本人のためのアフリカ入門』
・田中優子『布のちから 江戸から現在へ』
面白い本、読むべき本、必要な本は、もっともっとあるはず。どうしたら見つかるのだろう?
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半年間で読了したのは72冊。このペースでいけばもしかすると今年も100冊に達するかもしれない。だが、それにしても読書に集中できない。元々読むのはかなり遅い方だったが、最近は頑張って10ページも読んだらもうヘトヘト。そして少しでもアルコールが入ると全く先に進まないことが多い。脳の老化/退化が進んでいる?
結果、楽に読めるものに逃げてしまい、じっくり取り組みたい本は読了できずにいたり、積ん読のままになったり。今年後半は自宅でもなるべくネットから離れて読書も充実させないことには、生活の密度も高まってこないだろうな。そろそろと思っているカズオ・イシグロの再読は、外からの情報をシャットアウトして集中したいと考えている。
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