2011年 07月 04日
TENORI-ON でひまつぶし
6月20日に発売になった YAMAHA TENORI-ON のマック版(iPad / iPhone / iPod Touch 用)TNR-i を即買い、iPad にダウンロードして楽しんでいる。
数年前(3年前?)に TNR が発表になったとき、面白いものが出て来たものだと思ったけれど、もちろん手の出せるような価格ではなかった。それが CD1枚我慢すれば買える値段に。こんなに手軽に楽しめるとは、実にありがたい話です。
レイヤーが16層あるので、16種の音源を選択して、リアルタイムで作曲/演奏しながらレコーディングできるというツール。まだ十分に思い通りには操作できていない段階ながら、すでに病み付きになってしまいそうな面白さだ。リズム、メロ、上モノ、と順に重ねて行ってまじめに?曲を作っていってもいいのだけれど(説明するより YAMAHA のサイトのデモンストレーションを見た方が分かりやすい。冒頭しか見ていないけれど)、画面のビジュアルを楽しむようにアドリブでレコーディングすることもできる。音数を少なく仕上げたものを部屋の BGM として流してみるのも悪くない。いったん出来上がったものをプレイしながら、さらにアドリブ演奏を重ねて楽しんだり、レイヤー(トラック)を抜き差ししてダブ・ミックスするなんてことも可能。
先に DL した Garage Band でも遊び続けてるのだが、TNR-i は「打ち込み」操作であるため基本的にジャストなビートに乗るのに対して、Garage Band の方は「演奏」するので適度なゆらぎが生まれる。後者が楽器であるのに対して、TNR-i がアート作品であると言ってもいいかもしれない。
そのような違いがあるのだけれど、面白いのはどちらも全く楽器演奏のできない人でもそれなりのことが出来てしまう共通性。モード(音階)を設定するとそのモードで使わない音は消えてしまうので、適当にかき鳴らしてもブルースならブルースっぽくなるし、ちょっとしたアンビエント・ミュージック風のものならあっと言う間にでき(たような気になっ)てしまう。とりわけ驚かされたのは、無思考で打ち込んだ時の偶然性が生み出す「作品」の面白さだ(元々 Random Play するレイヤーも含まれているのだけれど)。
iPad を両手で掴んで TNR-i で遊んでいて気がついたのだが、その持ち方といい、多くの操作を両手の親指2本で行うことといい、まるで親指ピアノを演奏している感覚なのだ。サカキマンゴーは著書『親指ピアノ道場!』の中で親指ピアノによる「ひまつぶし」を提唱しているけれど、TNR-i も正にひまつぶし感覚。これは21世紀の親指ピアノなのか!
♪
♪
♪