"Afro Latin Via Dakar" (8) : U.C.A.S.

  "Afro Latin Via Dakar" 収録トラックのうち、Idy Diop や Fonseca と同様に、最初「なぜ?」と思いながらも、聞いているうちに「なるほど!」と納得したのが、U.C.A.S. Jazz Band de Sedhiou である。彼らも懐かしい名前だ。

 正式名称は L'Union Culturelle et Artistique de Sedhiou。名前が示す通りセネガル南部カザマンス州 Sedhiou にて1959年に結成されたグループで、セネガル最古のオーケストラと語られている。確かスタート時は学生バンドだったはず。コラとバラフォンを初めて導入したポップバンドであり、マンディングのフォークロアをモダン化したことでも知られる。ただ伝統楽器と管楽器が同棲したサウンドはまだ実験的で中途半端な印象があった。

 しかし U.C.A.S. のアルバムを久し振りに聴き返してみたら、やはり彼らもラテン音楽から大きな刺激を受けていたことがはっきりわかった。フォークロア・ベースのサウンドとして捉えるより、これもひとつのセネガル風ラテンミュージックとして聴いた方が親しみやすい。

 "Afro Latin Via Dakar" 収録の 'Regret (Mome Boufigneuve)' は、ファースト・アルバム "U.C.A.S.- Jazz Band de Sedhiou" がオリジナル(ただし、これと同時期ないし直前?にインスト・アルバムもリリースしているようだ LP が出て来たので確認したら、A.C.A.S. というグループだった。紛らわしい…。)。マンディングっぽいメロディーをリフレインするちょっと語り物感のあるナンバーである。


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"U.C.A.S. - Jazz Band de Sedhiou" (N'dardisc 33-12, 1973)

 U.C.A.S. のファーストアルバム。Idy Diop のファーストや Laba Sosseh & Dexter Johnson の一連の作品と同様、これも N'Dardisc からのリリース。


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"UCAS Jazz Band de Sedhiou / Casa di Mansa" (Africa Productions 03076-2, ? )

 CD も1枚ある。コラの音を前面に出したサウンドで、ンバラあり、ラテンあり('El Manisero' のカバーなど)といった内容(ただし探して聴くことを勧めるほどの作品ではない)。2000年代初期?の作品で、録音は Youssou N'Dour の Xippi Studio で行われている。





by desertjazz | 2011-07-15 00:00 | Sound - Africa

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