2011年 08月 20日
SUKIYAKI TOUR 2011 (4) : Day 2 - part I
宿泊したのはスキヤキの会場ヘリオス直近のホテル(アミュー)。ミュージシャンたちもここに滞在していることもあって、何かと便利なホテルだ。マルセイユのフェスなどでもミュージシャンらが投宿するホテルをおさえるようにしている。今回も、会期発表当日に部屋が埋まってしまったここを、その夜ギリギリで予約できて助かった。
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まず12時からカウシキさんのインタビュー(11時の予定がずれて、こちらも少し楽になった)。
昨年彼女の来日が決まった段階でインタビューを申し込み、OKをもらっていたが、雑誌等に発表する予定はなく、インド音楽門外漢が長時間質問するのもどうかと思って、10〜15分程度でお願いしていた。しかし1時間取って下さったので、この折角の機会、いらぬ遠慮はせずにカウシキさんとお話させていただくことにした。
悩んだのはどういったことを聞くか。インド音楽、特に古典音楽はほとんど知らず、かと言って基本的なことならわざわざ彼女に質問する必要はない。一方まだ実際のライブを観ていないし、コルカタという都市のことや政治的な話を伺う相手でもない。思案した末、雑誌用のインタビューでもないため、彼女についての基本的なことや、細かな事実確認などは全て端折って、ひとりのファンとして聞きたいことだけ質問することにした。
(例えば、名前の発音が「カウシキ」なのか「コウシキ」なのかといったことは何人かが尋ねられたようで、地元ベンガル語では「コウシキ」、より正確には [koushik] と「キ」音が弱まる、ヒンズー語では「カウシキ」とのことらしい。ちなみに今回インタビューしたのは、サラーム海上さん、大石始さん、北中正和さん、そして私の4人だけだったようだ。)
主な質問は、彼女にとってのカヤールやトゥムリ(いずれもカウシキの主要なレパートリーの形式)、普段のライブでのパフォーマンスのことなど。インタビュー録音を聞き直したら、実際のライブを観れば分かることもあれこれ質問していたし、そこを何故もっと掘り下げないのかと自分の英語力のなさを責めたくなるところも多し(…反省)。それでも、始めてみると彼女が熱心に語ってくれたために、1時間があっという間に過ぎてしまった。もっともっと話を聞いてみたかったが、まあこれくらいの分量が適当だったかな。
→ インタビューの内容は、後日改めて報告する予定(彼女が捉えているカヤールの意味や南インド音楽を学んだ理由などについては、それなりに興味深い話が聞けたと思う)。
(第9回まで進んでいる「カウシキの全アルバム・レビュー」の中で、彼女のメイン・レパートリーはカヤールとドゥルパッドであるようなことを書いたが、「基本的に私はドゥルパッドを歌わない」とはっきり言われた。修正の必要な箇所がいろいろありそうです。)
インド古典声楽の人気歌手とあって会う前はかなり慎重になってしまったのだけれど、実際にお会いしてみると、可憐で可愛らしくて、とても感じが良く、そして賢さや育ちの良さが即座に認められる美しい女性だった。CDジャケットの写真の印象からは、少し肉付きがよいのかとも想像してたのだが、やや小柄な方で、全然そんな風ではなかった。彼女はジャケット写真でかなり損をしているのではないだろうか。
緊張からドッと汗をかきながらのインタビュー、ちゃんと自己紹介することも、インタビュー中の写真を撮る余裕もなかった。せっかく奇麗な服装で来てくださったのに、たいへん失礼してしまったなぁ。

そのくせ、しっかりサインをいただき(特に好きな2枚のアルバムにしてもらった)、一緒に写真まで撮らせていただいた。彼女のサイン、可愛らしいデザインだと思う。

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(2011.08.28 記)
(続く)
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