2011年 12月 15日
Jackson Pollock : A Century Retrospective
日帰りで大阪〜名古屋往復。愛知県美術館で開催中の『生誕100年 ジャクソン・ポロック展』を観てきた。
今週11日に放送された『日曜美術館 ジャクソン・ポロック』(18日に再放送予定)を観て少し満足できたものの、同時に今回の展覧会への期待が膨らんでしまった。今後のスケジュールを考えると、名古屋に行けるのは今日だけだし、2月からの東京展(東京国立近代美術館)に行けるという確証もない。そこで急遽新幹線で名古屋に向かうことにした。(昨夜の酒がまだ抜けておらず、その勢いもあったかな?)
20数年振りの名古屋。会場に着いたのは昼前で、平日ということもあって、客はさほど多くない(意外に思ったのは8〜9割が女性客だったこと)。60点ほどを作品を2時間かけてじっくり鑑賞。どれも独り占めにして観ることが出来たので、まるでヨーロッパの美術館にでも来ているかのよう。やっぱり今日来てよかった。
予想した通り絶頂期の作品(40年代後半〜50年のポウリングによる大作群)は少なかったが、それらの中では、時価評価200億円ということが話題にされている「インディアンレッドの地の壁画」(1950年、テヘラン現代美術館)と「ナンバー7, 1950」(1950年、ニューヨーク近代美術館)はやはり凄い。どれだけ見つめていても飽きることがない。
初期の作品が見せる多様性も興味深かった(初めて知ったことも多い)けれど、オリジナルな表現に到達し完璧な傑作群を完成させた後に次に進もうとする苦悩/苦闘の深さが、晩年の作品からひしひしと感じられた点も印象強かった。
ポロックは実物を見ると、作品に対するイメージが断然違ってくる。どの時期の作品も眼前の数々の曲線が動きを見せている。ポウリングされたインクもじっと止まることがない。とにかく間近で見ると、激しい動きを感じる。
日本に所蔵されている作品がこれほど多いとは知らなかった。2月に行った大原美術館の「カット・アウト」も展示されていたが、同じ作品を同じ年に異なる美術館で見るとは思ってもいなかった。
ターナーに次いで好きな画家であるポロック。昔、NYC の MoMA のポロックを観に行った時、ポロックのフロアだけ改装中で観られず愕然としたことがあった。なので、ポロックをこれだけまとめて観たのは初めてのこと。「インディアンレッドの地の壁画」と「ナンバー7, 1950」はまた観たい。来年の東京展にも行こうと思う。
#
#
#