2012年 01月 20日
Penang 2011/2012 - (9) : Jalan Jalan
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ジョージタウンの観光スポットは割合狭いエリアに集まっている。昼飯や晩飯を食べに出かけたついでにブラブラ歩いてみると、ガイドブックに載っているような有名なポイントは大概観終えてしまった。今回ジョージタウンでは観光よりも、ひたすら食を楽しむことにしていた。そのため時間つぶしのジャランジャランという感じだったのだが、それでも訪れたのは、数々の中国寺院・ヒンドゥー寺院・ビルマ寺院・モスク・教会、コーン・ウォリス要塞、チョンファッツィ・マンション(ブルーマンション)、ペナン・プラナカン・マンション、リトルインディア、チャイナタウン、アルメニア・ストリート、などなど(一番有名なクー・コンシーや博物館など行かなかったところもあったけど)。これくらいなら2日程度で観てまわることも可能だろう。
世界遺産の写真などでよく目にする華人のショップハウスの類もずいぶんあちこちで観た。けれど、痛み切っていたり、中途半端に補修されていたり、広告看板がケバケバしく据え付けられたりで、世界遺産の街の象徴といった有り難さはない。そうしたことはジョージタウン全体にも言えるようで、どう整備していくかはこれからの重要問題であると感じた。
ペナンという街の面白さは個々の建物よりも、街が全体として持っている特殊性にあるのではないだろうか。仏教・ヒンドゥー教・イスラム・キリスト教を信じる人々がごちゃ混ぜになって住んでいる。街の人と話す時にも、英語、中国語、マレー語のどれがいいのかと迷ってしまう。(映画を観に行ったら、台詞が広東語の吹き替え、字幕が北京語とマレー語だった、かな?)複数の民族が混住しながらも、概ね仲良さそうにくらしているのは好ましいことだろう(今の時期はそれぞれの新年を一緒に祝うそうだ)。
少し歩いただけで、ビルマ寺院やらモスクやら中国寺院やら教会やらと続けざまに出会い、なんとも不思議な気分になってくる。人種や宗教が入り交じる土地は、もちろん世界中にある。真っ先に思い出したのはイスラエル、それもエルサレムではなくてベツレヘムだった(キリストが生誕した(亡くなった?)教会の真正面にモスクが建っていた情景をいまだに強烈に記憶しているからだろうか)。それでも、どの民族/宗教が主要であるか分かりにくいまま、これだけ平和的に共存している例は意外と少ないのではないだろうか。
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やっぱり異国への旅はガイドブックお薦めポイントを辿るよりも自由気ままな散策の方が面白いと、個人的には考えている。今回もピンク色にキレイに塗られた学校を見つけて眺めたり。
チャイナタウンでも何気なく市場に入ってみた。すごい店の数。何があるのかと2階に上がってみると、古本屋が並び、大量の書物で歩けないほどになっていた。ここで数年前に訪れたインドのコルカタの書店街をちょっと懐かしんだり。
残念ながら CD店のようなものはなかった(デパート以外でCDを置いているところにはほとんど出会えず)。暇ばかり持て余しているので、当てもなくもう少しチャイナタウンを歩いてみる。
すると古道具屋らしき店があった。入ってみると、そこでレコードの山を発見。ボックスものは全て中国歌劇?だった。
その隣には SP盤の箱が。何かが見つかるわけもないので、期待せずにチェックしてみる。けれども、収穫のないことが分かっていながら、こうして1枚1枚めくる作業が楽しいんだなぁ。「Franco の SPがあるんじゃないか」「ET Mensah があるんじゃないか」なんていつも妄想してしまって、それだけで気分が高揚する。だから何かが見つかるかどうかなんてことは重要じゃない。
それでも Jo Stafford や Dinah Shore、それに Don Azpiazu などのラテン盤を見つけたので、記念に買ってきた(他にハワイ盤の7インチや中国製のレコード袋なども購入)。
海外で SP盤を買ったのは、ジャカルタで MS Subbulakshmi を見つけて以来かななんて思いながら、再びジャランジャランに戻ると、今度はタミル映画館が。チャイナタウンの中ほどにこんなものがあるのが面白い。ちょっと中を覗いてみようかな〜?
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