2012年 02月 11日
Penang 2011/2012 - (22) : Developments in Gurney
世界遺産の建築物も点在するジョージタウンの中心部から、ガーニー通りを北西方向に 3km ほど進むとラウンドアバウトにぶつかる。ここがガーニードライブで、周辺には有名な屋台街、巨大モール(プラザ・ガーニー Plaza Gurney)、Gホテルなどが並んでいる。この裏手のエリアには飲食店が集まっていて、日本料理店も多い。
長く緩やかな弧を描く岸辺から北東の方角を見やると遠浅な海が伸びている。遥か先には大型船が行き交い、さらに奥にはマレー半島の本土の影がうっすらと浮かぶ。絶景と言いたいところだが、何とも殺風景な海辺で特に魅力はなし。もちろん泳ぐことなどできない。ここを埋め立てる計画があるそうで、近い将来には高速道路が走っているはずだ。
ガーニーに立った時まず目を奪われるのは、林立する高層建築群。無機質に白いビルが背丈を競うがごとく連なっている。ここはホノルルのワイキキか? あるいはリオのコパカバーナか? いやいや、リゾートに必須のビーチがないのが大違い。
もうひとつの違いはビルの数の絶対的な差。しかし、現在至るところで建築工事が進行中であり、完成すると大規模なマンション集合地となることだろう。年々この景観が変化していく様が想像される。
マレーシアは経済が好調で、成長率は東南アジアでもトップクラス。かつて宰相マハティールのもと日本を手本とした国が、それを越えた先に向かって進み続けている。英語または中国語(あるいはその両方)を話す国民の能力がその将来性を保障していることだろう。ガーニーの広範囲な開発はマレーシアの発展状況を象徴するもののひとつなのだと思う。
ペナンの人と話すと「マレーシアでは地震は起こらない、津波被害は受けない、台風にも襲われない(緯度が低いために台風が発生しない)」ことを誇る。ついでに原発もないそうだ。出会った誰もが穏やかで、ツーリズムに関わるひとりひとりはとことん客本意。国民性に余裕が感じられる。これほどまでにストレスを感じない街も稀だ。
物価は安いし、食事は美味いし、フルーツも豊か。マレーシアが羨ましくなる。
ガーニー通りの一歩裏手からのスナップ。この辺でも工事現場が目立っていた。ガーニーに限らず海岸沿いのあちこちでマンションが建築中だと報じられている。恐らく購入した日本人も相当数いることだろう。いくらくらいするのかな?
Gホテルの東隣では Gurney Paragon という高層マンションが建築中で、1階と2階には順次テナントが入って営業を始めている。ベルギービールのバーもあって、思わず足が向かってしまった。
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ひとつ余談を…。
ペナンの街中を歩いて誰もが不思議に思い、不自由に感じるであろうことは、歩道がきちんと整備されておらず横断歩道も少ないこと。街歩きしていて、これが不便で仕方がなかった。確かにエリアによっては日中歩いている人はほとんどいない。この暑さの中、少しでも長い距離を歩く行為は非常識ということなのか。自転車に至っては皆無だった。ガーニー周辺も同様で、新築ビルの前の歩道でさえ、歩行者のことを考えて作っているとは思えないところばかりだった。せっかく街を造り変えているのに、何とも杜撰だと感じた。地元の人たちはどう思っているのだろう。
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もうひとつ余談を…。
モール Plaza Gurney の7階には映画館が入っている。ここで時間つぶしに新作を2本を観た。1本は香港映画 "龍門飛甲 The Flying Swords of Dragon Gate"。台詞は北京語を広東語に吹き替え、字幕がマレー語と北京語で英語はなし(スクリーン下部に2〜3列に並ぶ)。しかも3Dで字幕が最前面に飛び出す(2Dの台詞は北京語で吹き替えはなしとのこと)。分かる言語がひとつもないので、知っているマレー語の単語と漢字の断片を追って推測していったものだから(話の一割も理解できなかった)、疲れることこの上ない。複数の言語の同時進行ぶりは多言語国家らしさを感じさせる一事だった。
(桂綸鎂 グイ・ルンメイ が某社のヘッドフォン広告のイメージとはまた違って可愛かった。演技は上手くなかったけど。)
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