2012年 08月 09日
New Disc : "Township Jive & Kwela Jazz 1940-1960"

今日の夕方、所用と相談事あって El Sur に立ち寄ったら、こんなCDを見つけた。タイトル通り南アのタウンシップ・ジャイヴやクウェーラなどをコンパイルしたもの。20世紀中葉に南アの黒人たちが産み出し興隆したジャイヴ系ミュージックも大好きなので、嬉しい収穫だ。スウィング感たっぷりで、陽気で前向きなサウンドは、いつでも心を浮き立たせてくれる。
収録トラック16曲全て、ILAM が所有するSP盤らしい。ILAM (The International Library of African Music) は南ア、グラハムズタウンにあるローズ大学に付属する研究所(→ 参考ページ)。と言うよりも、ヒュー・トレイシー Hugh Tracey の資料を保管しているところと書いた方が話は早いだろうか。
ローデシア(現在のジンバブウェ)の農場で育ったトレイシーは若いうちから黒人労働者の歌や音楽に惹かれ、彼らの音楽を採録/研究する道に進んだ。それがやがて南アのレコード会社に黒人音楽の録音/発売まで進言するに至ったのだから、ある意味でこのCDに収められた曲の数々もトレイシーの遺産と言っていいだろう。
Miriam Makeba とペニーホイッスルの Spokes Mashiyane の加わった The Skylarks の2曲を始め楽しい歌と演奏がずらっと並ぶ。音的にちょっと面白い演奏も。ざっと聴いた感じでは、初めて聴く録音が多そうだ。できることなら続編も出して欲しいな。
クレジットには「2011年」とあるので、昨年発売されたのだろうか。オランダの Eddy de Clercq なる人物が運営する Soulsafari からのリリース。彼がどういった経緯で ILAM の音源を使えるようになったのかは不明(実際に ILAM の管理シールの貼られたSPから盤起こししているようだ)。そういえば、ILAM のヒュー・トレイシー音源をリマスターしてCDシリーズ化した SWP (Sharp Wood Production) もオランダの会社だった。何かつながりがあるのだろうか?
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ところで、Soulsafari ブログには El Sur 店主の原田さんが紹介されていて、一部で話題になっている(?)
・diggin' in Japan vol 4-El Sur Records Tokyo-interview with Takashi Harada
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