2012年 09月 18日
Piano Albums

9月に入ってもややしばらくCD を買わない毎日が続いていたのだけれど、先週末に1枚だけ購入してみた。買ったのはゴンザレス Gonzales の新作 "Solo Piano II"。Gonzales の作品はどれも奥が深く(全部を聴いているわけではないが)、2004年に発表した "Solo Piano" もまだ味わい尽くしていない。なのでしばらくは見送ろうかと思ったものの、あまりに世評が高いものだから迷った末に手を伸ばしてしまった。
"Solo Piano II" 数回聴いてみた。個人的には今のところ "I" の方により面白味を感じる。繰り返し聴き込むことによって印象は変わってくるのかも知れないけれど。このリリースに合わせて来年2月の来日公演も決定したそう。都合が合えば行ってみたいけれど、1回きりの公演らしいので、チケットは取れないだろうなぁ。

今年の入手作品にはピアノ・アルバムが多い。以前から大好きなミュージシャンであるブッゲ・ヴェッセルトフト Bugge Wesseltoft もソロ・ピアノ集 "Songs" を、ヴィジェイ・アイヤー Vijay Iyer はトリオで "Accelerando" を発表。ブッゲがソロを出したのはやや意外に感じたけれど、これからまたエレクトニックな実験作に戻る気配もある。ヴィジェイの "Accelerando" の出来の良さは Marcus Gilmore のドラムの妙味に負う部分も大きい。とても独創的なプレイで、ドラムの発音そのものが実に個性的だ。
ゴンザレスもブッゲもヴィジェイも三者三様で全然異なる音楽をやっている。けれども毎度違ったサウンドに挑み、それがとてもユニークであることが共通しているのではないだろうか。そして彼らのピアノ演奏を聴いていると、ピアノという楽器にはまだまだ可能性があるんだ、などとも感じる。
この夏はドイツ・ジャズの復刻音源もいくつか聴いてみたけれど、LP で聴き馴染んでいるウォルフガング・ダウナー Wolfgang Dauner の "Dream Talk" はリマスターによってかなり音が向上していた。独ジャズ屈指の名盤がさらに良い音になって入手しやすくなっている状況はとても好ましい(ドイツのジャズについては、時間があれば改めて書いてみたい)。
このように今年はピアノ・アルバムを割と聴いて楽しんでいる。ただ相変らずウソのような暑さが続いていて、今ひとつ気分は乗り切らない。それでも最近ようやく朝夕には涼しい風が流れるようになってきた。こうしたサウンドを聴くに相応しい季節がようやく近づいてきたのではないだろうか。
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