2012年 11月 20日
<MM11> Moroccan Raps
モロカン・ミュージックをサーヴェイしよう、ということで週末はモロッコのラップ/ヒップホップ盤をまとめ聴き。
'Matl3bchi M3aya 9afez'(どう読むんだ?)などのヒット曲のある Muslim や新作 "Bach Jay Bach Dayr" がチャートイン中の SiSimo(これが正式な綴り?)が人気を博しているらしい。確かに Muslim には時折ハッとするアレンジのトラックもある。第二のフナイール Fnaire を期待して彼らと同じマラケシュ出身はとCD店で尋ねると Mwanssa がお薦めだという。だが凡庸。
その他コンピなども数枚聴いたのだが、総じてギャングスター/ハードコアなものは少なく、割合メロウなフローが目立つ。どれも聴きやすいのだが、残念ながらアメリカやフランス、あるいは南ア、ナイジェリアなどに対抗できるものは見つからず、モロッコらしいオリジナリティーも感じられなかった(もちろんリリックは全く分からずに聴いた感想だが)。
言い換えるならば、モロッコの伝統的な音素の数々を大胆に取り込み、なおかつ世界水準のサウンドを構築することに成功したフナイールがいかに突出した存在なのか。先日リリースした5年振りの3作目 "Al Basma" も前作 "Yed El Henna" には至らないが見事な出来映えだった。なぜマラケシュからフナイールのような素晴らしいグループが生まれ出たのか自ずと興味が湧いてくる。どうらや彼らは現在もマラケシュに住んでいるらしい。時間があれば会って話を聞いてみたかった。
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帰国前にパリでイスラエルのヒップホップ盤も買ってきた。だが、パレスチナ/ガザとイスラエルの緊迫化した対立の報道を追っていると、これらを聴く気が全く起きない。こんな愚かな殺し合いを一体いつまで続けなきゃいけないのだろう?
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