2013年 03月 19日
Joe Haider Music / EGO Records (2)
近頃ときどき聴いているのは、EGO Records のリイシューボックス。BOX 1 に続いて、先月発売になった BOX 2 も入手して楽しんでいる。両者ともドイツのジャズレーベル EGO からリリースされたアルバムを4タイトルずつ CD 化しパッケージングしたもの。
BOX 1
・ Sal Nistico Quartet "Just For Fun" (EGO 4002)
・ Benny Bailey Quintet "Serenade To A Planet" (EGO 4004)
・ Benny Bailey Quintet "East Of Isar" (EGO 4010)
・ Dusko Goykovich - Joe Haider Quintet "After A Long Time" (EGO 4021)
BOX 2
・ Leszek Zadio Quartet "Thoughts" (EGO 4003)
・ Alan Skidmore Quartet "Morning Rise" (EGO 4006)
・ Alan Skidmore + Ali Haurand + Tony Oxley "S.H.O." (EGO 4011)
・ Alan Skidmore, et al "European Jazz Quintet" (EGO 4012)
このブログで Joe Haider の EGO 盤を紹介したのは2年近く前の2011年6月のことだった。
・ Joe Haider / EGO Records
その後、BOX 1 は紹介したつもりでいたのだが、検索してもその記事が見つからない。振り返ってみると、BOX 1 は再三発売延期を繰り返し、結局最初の予定より10ヶ月も遅れて翌年4月下旬にようやく届いたのだった。途中で「これはもう出ないな」とも思ったほどだったので、CD が届いても何か書く気が萎えてしまったのだったかも知れない(それでも、ツイッターにはメモを残していたが)。
<EGO 盤に関するメモ>
・英文解説(終盤4行ほど欠落している・・・ BOX 2 は未確認)によると独EGO のアルバムはカタログ上23枚。Organic Music が全カタログをリイシューすると書かれている。
・EGO のカタログを見ると、Gunter Lenz、Isla Eckinger、Alan Skidmore、Tony Oxley、Ali Haurand、Don Friedman、Wilton Gaynair 等々と好きなプレイヤーがずらっと並ぶ。これはやはり全作 CD 化してほしい。
・Joe Haider の公式サイトのディスコグラフィーを見ると、彼がレコーディングに参加した EGO 盤は意外にも少なく、たったの6枚("Katzenvilla" を含めると7枚)。
・BOX 1 は Joe Haider (p) が参加した4作。割合オーソドックスなジャズコンボ作品も。
・Joe Haider の作品の中で "Katzenvilla" が特に名盤として知られていて、EGO らしいサウンドの作品ともいえるだろう。だがこれは BOX 1 には入っていない。このアルバムを最初に出さなかったのは、EGOを立ち上げる以前の録音だからなのだろうか? すでに CD 化されているからだろうか? あるいはシリーズが続く証拠なのだろうか? まあ組み合わせの都合上のことに過ぎないのだろうと思う。
・一番有名なのは Dusko Goykovich + Joe Haider "After a Long Time"。これはすでに何度か CD と LP でリイシューされている人気盤。
・BOX 2 は2人のサックスプレイヤー Alan Skidmore と Leszek Zadio のリーダー作4枚。今回初めて聴いたのは "S.H.O."。このメンツに相応しいフリー寄りなサウンド。
・Alan Skidmore のプレイはいつ聴いても最高だ。コルトレーンのスタイルを消化し、さらに磨き上げた、端正で理知的でスピード感あるサウンドがいい。彼のアルバムはほぼ全部好き。
・Tony Oxley ほど個性の強いプレイヤーも珍しい。オイル管や金属廃材を激しく叩きつけるような深く重い音は一発で Oxley だと分かる。極めてエキセントリックなプレイスタイルは他に類なし。
・それぞれ 300セット限定発売という話は本当だろうか? 実際その程度しか売れないのだとしたら、続編のリリースが懸念される。
・多分ひいき目含んで見ている面もあるのだろうが、やっぱり EGO のサウンドはいい。BOX 3 以降の情報はまだないようだけれど、何とか完全リイシューして欲しいと思う。
♪
♪
♪