2013年 11月 22日
Reissues of Algerian Music
モロッコの20世紀中盤の音楽群に続いて、最近はアルジェリア音楽のリイシューを集中的に聴いている。主立ったコンピレーションを並べてみただけでもこれだけ。4CD と 2CD ばかり。充実したリイシューが量産されたのには、昨年が独立50周年だった影響も大きいのだろう。これでアラブ・アンダルース音楽〜シャアビ〜ライといった、かの国のメインストリームを辿りやすくなった。まだまだ足りなくてもっと聴きたいところだが、モロッコ音楽のリイシュー状況と比較すればはるかにいい。
(フランスの Institute du Monde Arabe が 2003年に出した "Trésors de la Musique Algérienne" には、最近着目している Cheikh El Hasnaoui と Slimane Azem も収録されている。解説もされているので、これはじっくり読まなくては!)
数あるリイシューの中でとりわけ良かったのはエル・アンカ El Anka のベスト盤。メロディーといい、節回しといい、楽器群のアレンジといい、隅から隅まで素晴らしい。実質的にここからアルジェリアのシャアビが始まったわけだが、これほどの独創性と想像力は一体どこから生まれてくるのだろうといった思いにかられる。歌と演奏のインタープレイ、楽器同士の響き合いを聴いていると、頭がクラクラしてくるほどだ。こういった類の古い音源を聴いていると、時にぼんやり眠くなってしまいがちだが、録音も概ね良好なこともあって、最後まで集中して聴ける。
今年のワールドミュージックのリイシュー、Dust to Gold など力作が多いけれど、音楽のクオリティーそのもので評価するなら、個人的にはこれが2013年の1位です!
その流れで、こういったアルジェリアものも聴き直してみた。
他にはこういったリイシューも。どれも思わず聴き入ってしまうものばかり。そう言えば、最近話題のエジプトの "Abd Al-Hayy Hilmi 1857-1912" 4CD も一気に聴いてしまった。北アフリカ/アラブ圏/ペルシャのリイシュー、なかなか盛り上がっている。
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