African Reissue 2 : Mali Kunkan

 かつて「Kunkan のアルバムは全部リイシューして欲しい」といったことを書いた記憶があるが、それが実現しつつある。

 マリのクンカン Kunkan は1977年に何枚かのレコードをリリースし、そしてほとんどそれだけで消え去ったレーベル。70年代のマリは隣国ギニアの政策を見習って、国策かのように国内各地方の有力バンドに対して支援が施され、そして彼らのレコーディングもなされた(んだったかな?)。そうした動きが最初に結実したのは 1970年にドイツのレーベル Bareneiter からリリースされた一連の作品群だった。77年の Kunkan から出た一連のアルバムはそうした地方バンド隆盛の第2波だった(という説明で正しい?)。

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 個人的に Kunkan を知ったのは 1999年にバマコの博物館で2枚のアルバムを見つけたことに始まる。前者は豪勢なオーケストレーションを味わえ、有名になる前の Coumba Sidiba が歌っていることでも知られるアルバム。どちらも良質な内容で、それで Kunkan 盤を全部聴いてみたくなったのだった。

・ "L'ensemble Instrumental National du Mali" (KO 77.04.12)
・ L'orchestre "Le National Badema" (KO 77.07.07)

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 そう思いながらも、Kunkan 盤にはなかなか出会えずにいた。そんな最中、数年前に突然オランダの Kindred Spirits から4枚のアルバムがリイシューされ、随分と話題を集めた。Sory Bamba をリーダーに、サイケなエレピが耳を捉える "Kanaga de Mopti" はお気に入り!(Super Biton は編集盤 CD しかまだ買っていなかった。)

・ L'orchestre "Kanaga de Mopti"
・ "Le Mystère Jazz de Tombouctou"
・ "Le Super Biton National De Segou" (Red)
・ "Le Super Biton National De Segou" (Blue)

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 そして最近新たに2タイトル、リイシューされたので、早速入手して聴いている。

・ "L'Orchestre Sidi Yassa de Kayes" (KS-MALI-04, 2014)
・ "Le Kéné-Star de Sikasso" (KS-MALI-05, 2014)

 どちらもまずまずのマンディング・ポップ。その中で "Kayes" の "Sidi Yasa" と "Sebe Te Myola" はかなりイケテるアフロファンク(とりわけ後者のドライブ感たっぷりのグルーヴは最高で、もろに好み)。フロア・ユースにもばっちりでしょう。"Sikasso" の "Lala" は B面全てを費やす長尺ナンバー。男と女(?)の対話が延々続き、まるでバリ島のガムランかトペンの寸劇を聞いているかのようで、これにはちょっとずっこける。(500枚限定の 180g重量盤)


 Kindred Spirits の各レコードには新たな書き下ろしの解説が添えられているが、じっくり読めていない。なので、以上ざっくりとメモ。

 Kunkan は、リリース枚数は少ないものの、結構聴きごたえのある、マリを代表するレーベルなのではないだろうか。




 ネット検索すると Kunkan のディスコグラフィーもあった。これによるとわずかアルバム11枚しかリリースしていないようだ。ならばコンプリート・リイシュー目前か?

Radio Africa | Mali Kunkan discography

(これを見て、77.04は77年4月の、77.07は77年7月の発売と推測。分かりやすい。)






by desertjazz | 2014-04-17 00:00 | Sound - Africa

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