2014年 09月 09日
Ijaw K7 : Pereama Freetown (1)
Pereama Free Town and His Youths Stars Band of Nigeria "Pereama 92 Vol.5" (Egosrip 006)
(A) Izon United Lady's Club of Warri
(B) Izonkpoebilade
Pereama Free Town and His Youths Stars Band of Nigeria "Pereama" (MOALP 032)
(A) Late Madam Kofi Feborke of Peretoru
(B) Yeibradik Umor Yeibradikurno
2005年に初めてナイジェリアを訪れた際、東南部ポートハーコート周辺で出会った音楽の中で特に気に入ったもののひとつが Pereama Freetown(ペレアマ・フリータウンと呼ぶのだろうか?)だった(これまでに幾度が披露した通り、それを超える最大の衝撃は Kalabari Music!)。
ハイライフの大スター Rex Lawson らを輩出したイジョ・ピープルの土地に相応しく、彼らのサウンドのベースもギターバンド・ハイライフ。しかしただのギターバンド・ハイライフではない。どの曲も超高速にカセット片面約15分を駆け抜ける。生ドラム、シンドラム、ボンゴ、ウッドブロック、トーキングドラム、カウベル、ホイッスル、2本?のリズムギターなどが猛烈なビートを叩き続ける。まるでラテン・ロックバンドがギターバンド・ハイライフにジュジュ・ミュージックをまぶしたようなサウンド。そこにスペイシーなエレキギターとシンセの音が飛び交う。BPM はおよそ150。一本調子で大きな展開もないという潔さながら、一瞬でも熱が冷めることがなく、最高のダンス・ミュージックになっている。
そんな強烈に熱いサウンドをこの2本からも感じ取れる。Pereama Freetown が率いるバンドの名前は Star Band。セネガルのダカールでもトップバンドの数々は Star Band と名乗っていた(Youssou N'Dour もしかり)。イジョの間でもそんな自負心は共通していたのだろう。
(これらのカセットは LP でも出ていたのだろうか。もしそうならば是非とも入手して聴いてみたいが、今現在見つけられていない。彼らの初期のカセットには Vol. が打たれているが、青いスリーブのカセットには未記載。もしかすると彼らのファーストなのかも知れないが、サウンドの印象では "Vol.5" よりもわずかに新しい方向に進んでいるような感じもする。)
Pereama Freetown の90年代の録音はとにかく一本調子で、熱心なアフリカ音楽ファンには評価されないかもしれない。けれども、自分はこんなストレートなダンスミュージックが大好き。90年代にはナイジェリアで最高のダンスバンドだったことだろう。想像しただけで、彼らのライブに行ってみたかったと妄想してしまう。きっと自分以外にも好きになる人がいるだう。そう思ってネットを探しまわったものの、いまだに全く音源が見つからない(CD は勿論、DL も YouTube もなし)。
ポートハーコートやワリ界隈のイジョ・ミュージックはかなり面白いと思うのだけれど、情報が少な過ぎる。King Robert Ebizimor や Chief Barrister S. Smooth に関してさえ基本情報がまとめられていないくらいなのだから、Pereama Freetown については尚更。King Robert Ebizimor の死亡記事に彼が「Pereama Freetown に影響を与えた」といったことも書かれていたので、Pereama Freetwon もイジョの音楽シーンでは重要人物だったはずなのに。
音楽的好奇心を刺激しまくるイジョ・ミュージックと Pereama Freetown について、もう少し書いてみようと思う。
("Vol.6" ではフジっぽくンバラっぽくなります。実際の音源を聴いてもらうベストの方法につても思案中。)
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