読書メモ:ガブリエル・ガルシア=マルケス『落葉』

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 ガブリエル・ガルシア=マルケスの初期作品集『落葉 他12篇』を読了。彼の最初の長編小説『落葉』に12の小篇を加えたもの。同時期を回顧した自伝『生きて、語り伝える』を読み終えたばかりで、その印象が鮮やかなうちにと思ってのこと。

 初めの2篇『三度目の諦め』『エバは猫の中に』は余り奥行きがない分読みやすいのだが、正直なところ段々辛くもなってくる。当然ながらまだまだ習作の域で、『落葉』の文章もすっと頭に入ってこない(それとも、疲れた頭で読んでいるからか?)

 それでも後年の傑作群へと繋がる助走がすでに始まっていることは伝わってくる。何よりずっしとした文章の重量感がいい。

 ちなみに「ガルシア=マルケス全小説」シリーズの第1巻として刊行されたこの『落葉』は 1980年版とは収録作品も訳もほとんど違うのですね。買い直したことは正解だった。

 さて次は『悪い時 他9篇』だ。でもその次はどうしよう? 『百年の孤独』『族長の秋』『予告された殺人の記録』『コレラの時代の愛』はすでに読み終えているので、まだ未読の晩年の3作品に飛ぶか、それともこれらの長編も順に再読するか? 年内には「ガルシア=マルケス全小説」を読み切りたい。




 今週は他に、西牟田靖『本で床は抜けるのか』と高野秀行『イスラム飲酒紀行』も読了。それらに関してはまた改めて。






by desertjazz | 2015-03-28 23:00 | 本 - Readings

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