2015年 04月 13日
パリ滞在記 2015(7)
■その時、奇跡は起こった

今回パリで観たいと思っていたライブのひとつがセネガルの Faada Freddy のアルバム "Gospel Journey" リリース記念公演。今度の旅を決めた時点では特段期待などしていなかった。けれどもその新作の曲や最近のライブ映像を繰り返し見ているうちに、これはどうしても観たいと思い詰めるほどに。
ちょっと失礼な言い方になってしまうけれど、Faada Freddy クラスのアーティストなら当日券で入れるだろう。そう思っていたことろが、とっくの昔にチケット完売。(確か)キャパ1400人?の La Cigale が完売。ウソだろ!何が起きているんだ?(調べてみると今月完売になったのは彼と Souad Massi だけだった。)
これは困ったことになったと思って、取材申請したりあれこれ手を尽くしたもののダメ。こうなると後は Faada に直接電話するしかないか。いやそれも無意味に違いない。夕方会場で余りチケットを売ってくれる人を探すしかないだろう。
今日はバルベス〜シャトールージュ界隈の店を20軒ほど回って CD をどっさり購入。数えていないけれど50枚くらいか? 重い荷物を背負ってホテルまでの帰り道、途中で La Cigale の前を通ってみる。本当に諦めが悪い。
入口を確認すると Complet(完売)の表示。当日券が出る気配も微塵もない。当然だろ。あー、万策尽きた。諦めるしかないな。
・・・と思って振り返ると。
目の前に Faada Freddy が立っていた。
なんなんだこの展開は!
三流映画でもあるまいし!
いや、このパターン、一体これで何度目だ!!
(過去に路上などでばったり遭遇したのは、Manu Theron、Idan Raichel、Bruce Springsteen、Orchestra Baobab、などなど。数え切れない。)
偶然にもアーティスト用のバスが到着して、彼が降りて来た瞬間に遭遇したのだった。
「ハイ、ファーダ」
「 ? 」
「アングレームとロンドンとトウキョーとシンガポールで会ったよね」
「それで、今夜のステージも見に来てくれたのかい?」
「そうなんだ。でもチケット完売で買えなかったんだ」
「OK、ついておいでよ」
その後の展開はご想像の通り、いや多分それ以上でしょう。いやはや、何から何まで凄いことになりました。
(続く)
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