パリ滞在記 2015(8)

〈3日目〉4月13日(月)Part 3


■Faada Freddy "Gospel Journey" Live - 1


 「ハイ、ファーダ」
 「 ? 」
 「アングレームとロンドンとトウキョーとシンガポールで会ったよね」
 「それで、今夜のステージも見に来てくれたのかい?」
 「そうなんだ。でもチケット完売で買えなかったんだ」
 「OK、ついておいでよ」
 
 気がつくと2人で抱き合いながら一緒に盛り上がっていた。


 実は前日にも会場の場所を確認しに来ていて、その時に通用口が正面入口にあることに気がついていた。なので、まるで「出待ち」ならぬ「入り待ち」していたみたいなのだが、これは全くの偶然。振り返ってみると 2000年にキューバに行った時に、ハバナでカストロに偶然出会い、目の前 1m で彼を見上げていたくらいだし(彼はかなりの長身)、似たような体験を幾度もしているので、やっぱり自分は何か持っている??


 「いいから、早く来いよ!」

 もうこれで全て OK に違いない。奇跡に感謝! そんな思いを頭に浮かべながら、会場 La Cigale の中へ。

 ステージ上では "Gospel Journey" のメンバー5人のサウンド・チェックが始まっていた。ここはじっくり彼らの音の構造をじっくり観察。例えば、胸打ちの音。Le Ring のライブ映像では AKG の C414 を立て集音していたが、今回は服の内側にマイクを仕込んみ(PZM のようなバウンダリー? ピックアップ? 何を使っているかまでは確認できなかったが)、深いリバーブをかけてキックっぽい音に加工していた。ファーダの膝打ちやハンドクラップなども専用のマイクを立てていた。なるほど、"Gospel Journey" のマジカルなサウンドはこうして組み上げられているのか。

 やがて主役のファーダ・フレディーが登場。ステージ上からこちらに向かって手を振ってくれる。彼に限らず、海外で会うアーティストたちは毎度こんな調子。日本から来たファンを暖かく迎えてくれるのだ。Orchestra Baobab のパリ公演のサウンドチェック中、私がいることに気がついたサックス奏者の Issa がステージから降りてきて抱きしめてくれたことも思い出す。ミュージシャンに対して彼らの音楽を愛していることを伝えようとすれば、その気持ちはしっかり届くのだと思う。

 それにしても、"We Sing In Time" や "Slow Down" を独り占めで聴けるとは、何と言う幸せ! 贅沢すぎる! ビデオもしっかり撮らせてもらいました。

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 サウンド・チェックが終わり、ファーダのプロデューサー氏にご挨拶。とても控え目な方で小声なものだから名前も聞き取れなかった。と思ったら、AAA パス(All Area Acsess Free Pass)が用意されている。ファーダも「これがあればどこでも入るからね。アフター・パーティーにも来てね」としきりに声をかけてくる。写真撮影も全く問題なしとのこと。Daara J のメンバーとして来日した時の渋谷での思い出も楽しそうに語ってくれた。彼とのそんなやり取りもビデオ撮影されてしまった。


 買い付けた CD は重いし、一眼レフも持ってきていないので、一度ホテルに戻ることにする。それにしても予想を越える展開になってきた。

(しかし、日本から持ち越した疲れが残っているようで、身体のしびれが堪え難くなるばかり。変な汗もかき始めた。やはり風邪気味で、ちょっと嫌な予兆を感じる。)



(続く)






by desertjazz | 2015-04-13 23:03 | 旅 - Abroad
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