2015年 05月 08日
パリ収穫盤7:キング & キング
レッガーダ・キングことジャラル・エルハムダウイ Jalal Elhamdaoui と、スタイフィー・キングことシェブ・カラス Cheb Khalass、バルベスで探し出した両者の最新録音盤2枚をようやく通し聴き。2大キングはともに健在なり! 超強烈で参りました!
・ Jalal Elhamdaoui "Reggadiates 2013"
・ Cheb Khalass "Nouvel Album Ete 2014"
ジャラルの新作はこれまでと同様、「ストトコトン、ストトコトン」といった麻薬的でパルシヴなレッガーダ・ビートが全面展開。濃密なベンディールの重奏、スーパーヘビーな重低音、モデュレーションたっぷりのヴァイオリン、チープなシンセ、時にバングラ・ビートのタブラを連想させる連打、狂ったようなウルレーション(ユーユー)、そしてジャラルのスイートなヴォイス ♡♡♡
隅から隅まで強烈かつ濃厚な空気感で息苦しいほど。破壊的でトランシーなサウンドが脳髄を強引に揺すり続ける。お約束の巻き舌「レッガァァァーダ」もおなじみ「エビタマ、エビタマ、海老卵」のフレーズも炸裂。トータル32トラック・ノンストップ、定常 BPM という括りがありながらも、各トラックの中でも変化に富んでいて、実にカラフル。昇天必至の 60分34秒。DJ プレイで踊らせるにはこれ1枚で十分でしょ!
最近は渋谷某店にジャラル様を買い付けても売り切れないことがあったようで、今回は控え目に最低限の枚数にした。けれどこれは失敗。ジャラル教の日本一番の信者?としては、これは某店にとって嫌がらせになるくらいあるだけ買い占めてくるんだった。
対してカラス(自唱では「カラッサ」と聞こえる)はより凄いかも。これはロボ声歌唱の快作! シャアビをエレクトリック/スペイシーにしたようなペナペナ・サウンドの中から、大衆性と下世話さがそそり立つ? ジャラルと同様、いつまでも歌い止まない暑苦しさ。遊び心たっぷりな小技も効きまくり。ダサダサなスティービー・ワンダーのカバー "Part Time Lover" もギリギリ許すよ! 何たってジャケットの面構えがもう最高でしょ !!
こちらはあるだけ全部くれと言ったのだけれど、3枚しかなかった。(日本に何人いるのか不明だけれど)、カラス・ファンの方々、ゴメンよ! また探してくるか…。
マルセイユのストリートでジャラルとカラスに偶然出会ってから、かれこれ10年近く。それ以来「ジャラルは凄い! 」「カラスは凄い!」と言い続けている自分は全然進歩していない? いやいや、国内盤リリース、まだ諦めていないです。
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この2枚、パリ・バルベスの Evasion Souss Music(Fassiphone の左隣)の若者に頼めば探してきてくれるはず。誰か買い付けて来て!(連絡先、お教えします。)
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