欧州旅行の収穫盤の聴き込みを開始。
この2枚は旅の最後に買ったもの。CDGに向かう直前、バルベスの馴染みの店に今回3度目の訪問。「今アルジェリアで一番の女性シンガーだ」と薦められたのがナイマ・ジリア Naima D'Ziria のアルジェリア現地盤。ジャケを見た瞬間「成金×××? 要らねーよ」(失礼)と心の中で毒づいたのだが、試聴すると「こりゃ素晴らしいね。ゴメン!」と平謝り。ふくよかな歌声。完璧にコントロールされた歌唱。隅々まで贅沢な卓越した演奏。煽りまくるウルレーション。("100% Fete" の)終盤に向けて盛り上がる構成といい、一音の無駄すらないプロダクションといい、完璧だ。これは El Sur Records の常連さんたちも喜びそう。僅少数しか買ってこなかったので(またもや奪い合い必至か?)、次回パリに行った時に全部買い取ってこよう。
今回もこんなレベルの作品を多数発掘。アルジェリア音楽、奥深し!
(毎度お世話になっているウアムリア奈津江さんのご教示によると、彼女は「アルジェ系アラボ=アンダルースのハウジィ歌手」とのこと。名前は「アルジェのナイマさんという意味」だそうです。バルベスには10タイトルくらい売られていたのですが、ジャケ写真は全てサングラスをかけたいました。想像した通り、彼女は目が不自由なのだそうです。)

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(追記)
アルジェリア北東部オーレス出身のベルベル系シャウイ人、フーリア・アイシ Houria Aïchi のアルバム "Renayate"(2013)は、Cheikha Rimitti や後日紹介する Beggar Hadda といったアルジェリアの歴代の偉大な女性歌手達の歌をカバーした作品集だった。この中で「フーリアを形作った歌い手」として Fadila Dziria の名が真っ先に挙げられ、彼女の "Ana Touiri" を歌っている。
ナイマ・ジリアの美しい歌声がとにかく素晴らしくて、毎日のように聴き惚れている。
(2016/12/04)
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