2018年10月11日(木)の続き
イベイー Ibeyi がこんなにいいとは! ここまでオリジナリティーを感じさせる音楽は稀だろう。正しく才能の塊。それでいて、とことん心地よく、とっても楽しい。今年のフェス3日間を通して、彼女たちが断然ベストだった。
イベイーは、リサ=カインデ・ディアス Lisa-Kaindé Diaz とナオミ・ディアス Naomi Diaz の双子姉妹。イベイーはヨルバ語で「双子」を意味すると言う。
これまでにリリースされたアルバム2枚などを聴いた時には、クールなサウンドといった印象で、特に聴き入るところはなかった。実は今回観なくてもいいと思っていたほど。しかし、ライブだと印象が全く異なることに驚かされた。今回は屋外の大ステージだったので、尚更それに合わせた仕様にしたのかも知れない。
まず一番に惹かれたのはヴォイスの響き。哀感含んだフレーズのデュオは、まるでたった二人でブルガリアン・ヴォイスをやっているかのよう。双子で声質が似通っているから響き合いが美しいのだろう。また、妹ナオミの叩くバタドラムとカホーンが気持ちいいことこの上ない。パシッと締まった音が実にいいのだ。爆音で拡散していく音の快感。
当然ながら事前に用意されたベーシックトラックに歌と演奏を重ねているのだが、それでも、とても二人だけで演っているとは思えない、多彩さを兼ね備えたサウンドだった。計算し尽くして生み出されたサウンドなのだろうが、とてもナチュラル。まるで二人の中から自然と湧き上がって来るよう。そこにイベイーの凄さを感じた。
そして、二人の動きや仕草がいいんだな。揃いの繋ぎ衣装は小柄で可愛らしく見せる。ズルイよな。一方で腰の動きなどは妖艶でセクシー。双子ゆえなのか、二人のステップが絶妙にシンクロしているところも小気味いい。
フェスの主催者サイドからは「誰かインタビューしませんか?」と幾度も声をかけていただいた。時間的余裕もなさそうだし、発表するメディアの当てもないので、今回は見送った。でも今から考えてみると、イベイーには会っておけばよかったかなぁ。
(Part 6 に続く)
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