
2018年10月11日(木)の続き
マルセイユに帰ってきて3年ぶりのフェスを楽しみつつも、会場移転に伴う問題点を感じ始めた。旧会場の Dock は毎年土地を借りて開催してきたそうなのだが、最近周辺の開発が進み、新しい建築物も立って、もうその土地を借りられなくなったとのこと。よって、来年以降もここ J4 / MuCEM での開催が見込まれている。
雨の心配は回避できたが、問題はそれだけではない。まずは動線の問題が大きい。メインステージ Scene Mer、サブステージ Scene Major 共に左側から中へ進むレイアウトになっており、そしてその両者がつながっている。なので、その中間には人溜まりができて、移動を困難にさせる。両ステージとも、下手(左)側は混雑する一方で、上手(右)側には空間的余裕が生まれがちにもなる。(それは Part 3 の俯瞰写真を見れば理解できるだろうか。)
また、どちらもオープンステージなので、音の被りが問題となって、同時進行は不可能。演奏時間をオーバーラップさせることができないために、全体の時間が長くなる。一方が終わった10分後にもう一方がスタートするタイムテーブルなので、頑張れば全てのステージを見ることができる。そうした利点も確かにある。しかし、毎日夕方18時から深夜2時まで休みなしの長丁場になってしまう覚悟が必要。
音の被り問題は3番目のステージの DJエリア L'embarcadere で企画された Silent Party についてもしかり。音を出せないのでワイヤレス・ヘッドフォンで聴かせるという趣向になっていた。聴き手が DJ を選択できるので3人のDJが同時に回し、それぞれを聴くヘンドフォンは青・緑・黄色のライトが点灯する。面白い試みとは思うが、どうなんだろう。体験しなかったのでコメントできないのだが。
タバコとマリファナの匂いも困りものだ。マッシリアを観ている途中から、匂いが鼻につき出し、そのうち喉も痛くなってきた。いやこれは風邪かも?
日本出発前に楽曲を聴いた限りでは興味の湧かなかったアーティストが続くので、しばし小休止。Scene Major の最後に出演する地元マルセイユのクンビア・バンド Cumbia Chicharra を待つ。
深夜0時50分にようやく登場した彼ら、1曲目はアフロビートをミックスした昨年リリースの最新曲 "La Weá" だった。この曲は個人的に最近大のお気に入り。やっぱりこのナンバーをオープニングに持ってきたか。ただホーンズが2管なので音の厚みが足りない。でも、演奏が進むに従って本来のクンビア・ナンバーがどんどん良く響く。
長丁場となり疲れた1日、喉の痛みは発熱の兆候かも知れないので、Cumbia Chicharra の途中で退散。それでもホテルに帰って風呂に入り、データのバックアップを取ったりしているうちに28時(午前4時)になった。
(Part 7 に続く)
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