マリ南西部ワスルを代表する女性歌手、サリ・シディベ Sali Sidibe が昨日2月8日に亡くなったそうだ。1959年生まれなので、多分まだ59歳。(一報が入ったばかりで、死因等は不明。)
今夜は彼女を忍んで、世界デビュー盤 "Wassoulou Foli" (Sterns, 1993) や "From Timbuktu To Gao" (Shanachie, 1993) などを聴いている。Sterns 盤のデジタル音源の古さは否めないけれど、歌やカマレ・ンゴニ、ソク(小型の一弦リュート)の演奏は今聴いてもいい。近年の Oumou Sangare や Fatoumata Diawara に到るまで、マリの女性ヴォーカルの真髄には変化がないんだな。"Djen Magni" のリミックスなどはちょっと南アのクワイトっぽくも聴こえて、DJで使えるのでは?なんて思ったりも。Shanachi 盤は元音源はカセットなのかな? それより Sadibe と綴りが間違っているよ(酷いね)。他アーティストとのコンピレーションを除くと、彼女の CD はこの2枚だけかもしれない。だとすれば不思議な気もする。
というのは "Wassoulou Foli" は内容良くて、日本でもオルター・ポップ/メタ・カンパニーが発売/配給したくらいだから。詳細な解説はもちろん各務美紀さん。90年代にはこうしたマリの音楽もたっぷり聴いて、彼の地への思いが膨らみ、それで1999年にとうとうマリまで旅に出たのだった。セネガルと合わせてだったので、バマコに滞在する時間しかなかったが、懐かしいな。
さすがに Sali Sidibe のカセットなんて持っていないだろうと思いつつも、カセットを漁ると "Wassoulou Foli" の元音源のカセットが出てきた(写真右、シールドのまま)。昔は熱心に集めていたんだなぁ。
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(気がつけば年が改まって2019年。最近もニュースを見つければ Twitter や Facebook で紹介していますが、サリフ・ケイタの「引退」や、Habib Faye、Khaira Arby、Oliver Mtukudzi らの訃報など残念なネタばかり。嬉しい話題が届いていないわけではないのだけれど、ブログを書く時間がなかなか取れません。まあ、たまにはまとまったものを書きたいと思っているので、今年もよろしくおつきあいいただけたらと思います。)
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